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簡単に「面白い」シューティングゲームを作って配信できる『Stage U』レビュー。1億総STG制作者時代に向けて

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スマホやタブレットでシューティングのステージを作り、自由に配信して遊べるアプリが『Stage U』だ。
操作性は上々で、指の動きに合わせてプレイヤーが移動する相対タッチ&オートショットを採用。
敵の爆発や動きもそれなりで、無料とは思えないクオリティに達している。
ステージ作成ツールを見ると、初期設定の敵を配置するだけでそれなりのものが作れて、凝ろうと思えば弾のパターンや発射間隔、狙いの精度や爆破時の挙動まで調整できる。
作ったステージの一部だけをすぐ再生できるエディタは十分実用レベルに達していて、まったく話題になっていないことが信じられない内容だ。

アプリを起動するとメインメニューが表示される。
ステージを作るメニューはもちろんだが、まずは"遊ぶ"側を紹介していこう。
『Stage U』はスタミナを消費して遊ぶシステムを採用しており、メニューから新着やおすすめ、ランキングを選んで遊びたいステージが探せるようになっている。
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公式のステージを遊ぶ"練習"のみはスタミナを消費しないので、まずは練習でシステムを把握していこう。
ステージを選択すると次に"カンタン"から"ゲキムズ"まで4段階の難易度を選べる。カンタンなら敵はほぼ弾を撃たないし、ゲキムズなら弾幕シューティングかというぐらい弾を撃ってくる。
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で、ゲームを始めると思ったよりも楽しくて驚くことだろう。
相対タッチの移動の操作は軽快だし、画面も見やすい。敵を倒すと得点アイテムのジェムがザーッと画面に出現し、画面から指を離すと一気に回収するシステムもある。
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また、パワーアップの敵を倒すと2秒間だけショットが強化されるとか、得点アップの敵を倒すと少しのアイダだけ1.5倍の得点(と、ジェム自動回収)が得られる仕組みになっていて、パズル性を重視しているのがわかる。

公式ステージを遊んだ後にランキングから人気のステージを遊んでみると、これもまた結構楽しくて基礎のつくりはなかなか良いように感じた。
スタミナ30点(1プレイ5点)なのは高難易度ステージに挑むときに物足りなく感じたが、コレしか課金がないし、120円で30プレイ分とだいぶ安い課金になっているのでアリかな、とも思った。
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そして、ゲームの仕組みを把握したらいよいよステージ作成だが……このステージ作成モードが作りやすくてびっくりする。
なんと、マス目に区切られたマップに敵をドラッグして配置するだけでそれなりのものができてしまうのだ!
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ちなみに、これは敵を適当に配置して背景の色だけ変えてみたもの。これだけで普通に遊べる。
もちろん、制作中のステージをプレイしてもスタミナは減らない。
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それでいて、きっちりと作りこむ設定も用意されている。
弾は直線、扇形、円など6種類が用意されており、それぞれに狙いの精度や発射感覚、弾の大きさと速度、さらには発射後の加減速の設定までできる。
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撃ち返し弾(撃破されたときに発射する弾)も設定できるし、マニアックなところでは敵を撃破したときに「弾を消滅」と「弾をジェムに変換」などの設定も。
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設定した弾の動きはリアルタイムに画面にアニメーションで表示されるだけでなく、"プレイ"コマンドで実際の動作をシューティングゲームですぐ確認できる。
これ、強化したらそのままシューティングゲーム作成ツールとして売れるのではないだろうか……それほど便利。
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▲カラーリングも可能。

現在のところ、耐久力設定ができなかったり、巨大ボスがいなかったりと不満点はあるが、簡易シューティング作成ツールとしては強烈に便利。これならステージ作成を挫折しない……それぐらい簡単で使いやすい。

現在のところ、考えなしに配置すると個性が出づらいアプリではあるが、動作は軽く、工夫次第ではかなり伸びそうなものを感じる。
これにオリジナル素材を使う要素や、複数のステージを通して遊ぶ機能、独自に計算した弾幕を発射する(そしてそれも単体で素材として配信する)機能が付いたら……まさに無敵のツールになってしまうかもしれない。
まだまだリリースされたてではあるが、シューティング好きなら要チェックのアプリだ。

評価:7(要チェック) 

おすすめポイント 
 カンタンにオリジナルシューティングが作れる
 型は決まっているがプレイして面白い

気になるポイント 
 オリジナル素材が使えない
 ボス素材がなく、巨大ザコを固めて配置する形になっている
 個性を出すのは難しい

アプリDL: 
Stage U (itunes 無料 iPhone/iPad対応 GooplePlay)
開発:Masahiro Mikami(日本) 
レビュー時バージョン:1.00
課金:スタミナ(120円で30プレイ分)

ライター:ゲームキャスト トシ