『ストリートファイターIV CHAMPION EDITION』レビュー - スマホ格ゲーの古典が復活。面白さは古くなっていない
- 評価7
- 2017年07月16日

かつてスマホで一時代を築いた格闘ゲーム『ストリートファイターIV Volt』(以下、Volt)。
それを大幅にグレードアップ版した『ストリートファイターIV CHAMPION EDITION』が5年の歳月を経て登場した。
基本システムは変わらないまま、“ダッドリー”や“いぶき”などの新キャラを加え、グラフィックを高解像度化し、コントローラーにも対応した。
今みると古いゲームではあるが、元となったVoltの完成度が高いので対戦格闘ゲームとして楽しむ分には未だスマホ最高峰。しかも、最新作の登場でプレイヤーが復帰し、オンラインマッチが盛んになっている。
格闘ゲームプレイヤーなら、これを見逃す手はないだろう。
本作を時系列に沿って紹介していくと、もともとはアーケードの『ストリートファイターIV』(以下ストIV)を簡略化してスマホで遊べるようにしたものがスマホ版ストIVだった。
これがリリースされた2010年2月は、偉い騒ぎだった。なんせ当時現役のストIVがスマホで遊べるだけでなく、思った以上に楽しめたからだ。

▲画像は全てスト4CEのもの。
アーケードのストIVは原点回帰を謳った格闘ゲームであり、当時の格闘ゲームとしてはシンプルなゲームに属する。しかし、スマホで遊ぶには複雑なゲームであった。
弱中強パンチ、弱中強キックの6ボタン+レバーで遊ぶゲームで、必殺技やコンボ狙うには複雑なコマンド操作が必要。

“セービングアタック”という敵の攻撃をこらえて反撃するシステムも搭載しており、これを当ててからのキャンセルコンボも難しかった。
もちろん駆け引きとしては面白いのだが、スマホでこれを実現できるか、という問題があった。

ところが、スマホ版ストIVは4ボタンに簡略化することで見事に難点を克服してしまった。
しかも、ボタンのうち2つはコマンド不要で必殺技を出せる“必殺技ボタン”(コマンド入力と一緒に押せばEX必殺技が出る)と、“セービングアタックボタン”。
通常攻撃ボタンはパンチとキックの2つだけ。敵との間合いやスティックとの組み合わせで通常技が切り替える方式とした。

バーチャルスティックでのコマンド操作も難かしいと言われていたが、プレイヤーのやりたいことを予測して入力を補助するスティックを導入してこれをある程度克服。
慣れは必要とは言え、適切な距離で主要な技が出て簡単に必殺技が出れば対戦に不自由はなく、熟練者のリプレイデータでは、アーケードスティックで遊んでいるかのようなコンボの応酬がみられた。

ウルトラコンボのカットシーンも美麗に移植されており、迫力も十分。スマホの格ゲーとしては、破格であった。

練習モードも単に練習するだけでなく、基礎コンボの練習ができるようになっており、結構実践的。
そこに来て2011年6月にVoltが登場し、オンライン対戦機能などが加わって大きく盛り上がった。

Voltは古いアプリだったためワイドスクリーンに対応していなかったし、グラフィックも粗かったのでVoltに新しいキャラクターを追加して、コントローラーにも対応して、高解像度かを果たしたのが『ストリートファイターIV CHAMPION EDITION』である。

実際に今遊んでみても、『ストリートファイターIV Volt』で実証されている通り問題なく遊べる。
ストIVの再現度は高く、ゲーム中に使用できたコンボの多くが使用できるのもポイントだ。さすがにセービングキャンセルコンボは難しいが、カジュアル対戦アプリと考えれば十分。
コントローラーの対応もバッチリで、オンラインでWIFI対戦をしながらコントローラーを使用できる。
ただし、コントローラーを使っても本家ストIVの6ボタンではなく、スマホ版の4ボタンの操作なので、その点は注意しておいて欲しい。

▲コントローラーを使うとバーチャルスティックの表示なく遊べる。
1人用のゲームモードはCPUと順番に対戦する“アーケード”、プレイヤーが倒れるまでCPUを倒す“エンドレス”、キャラクターごとに用意された8つのコンボが練習ができる“チャレンジ”、いくらでも練習ができる“トレーニング”の4種。
オンラインでは、“FREE MATCH”と、バトルポイントをかけて戦う“RANK MATCH”の2つが楽しめる。チーム・個人でのバトルポイントを競う仕組みも用意されており、基本的なモードは完備。

プレイを通じてコインが貯めれば、称号やアイコンを購入してプレイヤーカードを編集したり、対戦リプレイを保存してネットに公開することもできる。上級者の対戦はゲームセンターさながらの駆け引きが展開されるので必見。
ただし、VoltにあったBluetooth対戦や同じCPUと戦えるフリー対戦、分身を育成するモードは消えている。

現代の基準でみると気になる点があることも否めない。
今となってはキャラクターの動きがコマ送りで粗いし、オンライン対戦も対戦者同士の回戦が快適でないとスローになるし、チーム要素なども使いづらい。
アーケードモードにストーリーがないのも気になる。
しかし、対戦ゲームとしては今遊んでも楽しいし、何よりこのアプリ発売を機械にプレイヤーがなだれ込み、今(2017年7月16日現在)ならいつでも対戦相手が見つかるのが嬉しい。
格闘ゲームが好きなら、今本アプリをやっておくと価格以上に楽しめるだろう。
評価:7(要チェック)
おすすめポイント



気になるポイント



アプリDL:ストリートファイターIV CHAMPION EDITION (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
開発:CAPCOM MOBILE(US)
レビュー時バージョン:1.00.01
課金:なし
ライター:ゲームキャスト トシ
-
コメント(5)
- Tweet
コメント一覧 (5)
-
- 2017年07月17日 00:58
- 手頃な価格で十字キーがちゃんとしてるMFiコントローラーはないでしょうか
-
- 2017年07月17日 07:12
- 8000円くらいで売ってますよ
-
- 2017年07月17日 09:07
- 確か中古だと5千切ってた気がする。下手したら新品も6千代見かけたような
さてスト4前回もここから買ったし、新作もここから買おうかな。ただ格ゲー初心者に近いから敷居が高いんだよなぁ…前作もオンラインボコボコにされてたし
-
- 2017年07月17日 15:24
- アーケードの場合、せめて試合前のキャラクター同士の掛け合いや簡単なエンディングくらいは欲しかったですね…
スマホ版kofが出来ている事ですし、追加しようと思えば出来ると思うのですが。
格闘自体は素晴らしいので余計に気になりました。
-
- 2018年05月19日 10:52
- 管理人様 サイトありがとうございます。
最近おとして重宝してます。
このceアプリはグラップは可能なのでしょうか?
ダルシムなのでせめてグラくらいは必要かなと甘えましたm
結構お日にちも経っているので時間が空き次第のご返答でお待ちしています^ ^