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語られぬ発売中止ゲームの真実。『幻の未発売ゲームを追う!』で怒り、感動する

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ゲームマニアなら誰しも、「あのゲームって発売されなかったけど、何かあったのかな?」と、不思議に思ったタイトルはあると思う。ファミ通のゲーム発売カレンダーにいつまでも載っているけど、絶対出ないアレ。
どうでもいいような気がするけど、のどに刺さった魚の小骨のように引っかかるアレ。

そういったゲームが発売中止になるまでの過程を掲載し、のどの違和感を取り除いてくれる本が『幻の未発売ゲームを追う!』である。
ただ、この本は良いけど癖がある。気になっている方が幸せに買えるように、自分の感想を記したい。

私がこの本の話を買ったのは、当然ながら気になっていた発売中止ゲームの情報が載っていると聞いたからだ。
その昔、ドリームキャスト(以下、ドリキャス)というゲーム機があった。このゲーム機は、当時お金のない学生に優しいゲーム機で合った。
学生にはゲーム機のゲームソフトは高い。5980円もするゲームなんてホイホイ買えない。ところが、ドリキャスは違った。思った以上にソフトが売れなかったので多くのゲームがワゴンセール行きになり、新品の有名タイトルですら480円から980円で買えてしまったのだ。
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ドリームキャストの名作がよみがえる! -セガ-より

ありがたい。本当にありがたい。
私はひたすら安いゲームを遊びまくった。メジャーなゲームを遊びつくすと、普段遊ばないジャンル…3D格闘ゲームやスポーツゲーム、ギャルゲーにまで手を出した。だって、安いし。
この時期にありとあらゆるジャンルをやり込んで、どんなジャンルでも「なるほど、このジャンルはこれが面白いのか!」と気づけたのが今ブログを続けるうえで力になっていると思う。

そんなこんなでドリキャスのゲームを遊びまくっていると、「こんなに面白くて、こんなにゲームが安いのに何で人気が出ないんだろう?」という疑問に行きついた。
『シェンムー』や『バーチャストライカー』、『バーチャファイター3tb』…名作とか大作ですら安くて、実際面白いのに。
PS4でたとえるなら、『ファイナルファンタジー15』、『Trico』、『Overwatch』などが1,000円以下で軒並み売られている…そんなオトクなのに!
(書きながらいまさらドリキャスが失敗した理由を理解してしまった。社運を賭けたタイトルが投げ売りされるハードが勝てるわけないな…)

不思議に思ってセガマニアの友人に聞くと、どうやら『ガイストフォース』という未発売ゲームがドリキャス失敗の原因だったらしい。
『パンツァードラグーン』という名作ゲームを作ったチームの作品で、こいつが発売していれば逆転間違いなしの作品だったという。さすがにその話をそのまま信じるほどイノセントではなかったので、まずセガサターンとパンツァードラグーン3部作を買ってプレイする。
ああ、画像が荒すぎる…けど、なにこの不思議な感じ。粗いのに世界観は美しく感じる…すごいアートセンスだ!
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▲画像はPS2のリメイク版のもの。

つづいて『AZEL』をプレイすると、短いけどすごくストーリーに引き込まれる…というか、世界に入っているような没入感がある!プレイステーションの方がポリゴンがきれいだったけど、このアートセンスは圧倒的だ…。
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なるほど、この続編があれば絶対ドリームキャストを買いたくなる。つまり、ドリキャスの失敗は『ガイストフォース』が出なかったからなのか!
今では笑い話だが、当時はゲーム業界のことも知らなかったし、なによりAZELが衝撃的でそこの力を信じて疑っていなかった。

結局、私は「俺がゲームを紹介して、次のセガハードのメジャーにしてやるよッ!」と燃える中二病心で誓ったが、セガがドリキャス撤退と同時にハード事業を撤退して夢はかなわなかった。
そこでドリームキャストに思いを込めて「ゲーム」と「ブロードキャスト(広げる)」、「ドリームキャスト(名機)」を合体させて本ブログ、ゲームキャストの名が誕生したのである。

本題からそれたので、話を戻そう。
そんな因縁があったうえで、『幻の未発売ゲームを追う!』に、ガイストフォースのページがあると知ってしまう。当然、Amazonで買う。
で、本を見て驚く。ガイストフォースのページが2ページしかない。
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しかも、当時雑誌に載っていたことベースで、新情報がない。こんな話、当時のセガマニアなら誰でも知っているわッ!終わり、Amazonにレビューを書いて終わりだ!
ガイストフォースを追った記事があると聞いて買いましたが、当時の雑誌に載っていた程度の情報しかありませんでした。★1です。(ゲームキャスト)
しかし、その直後。『ゲッP-XX 対 合体ロボットアトランジャー』というページを発見してしまう。
このゲーム、ゲッターロボ風のアニメをまるまる1クール分作ってゲームにしてしまった怪作である。
「絶対売れないだろーなー」というマニアックな作りだが、マニアな愛が詰まりすぎていてすごく好きだった。で、そのゲームに続編があったなんて。

しかも、1話分の台本とカットをこの本のためにまるまる公開していて、書下ろしイラストまで載っている!?
ええ、しかも自分が信じていたネットの噂ってウソだったの!?
たまたま担当者が会社に営業に来ていたから出来た要素があったって!?
すげぇ、開発はドラマだ…。
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ゲッP-Xの没になった次回作の台本とカットが丸ごと1話分載っている素晴らしい本です。このためだけにでも買う価値があります。文句なしの★5です。SFC版の『ああっ女神さまっ』もあれば★10でした。(ゲームキャスト)
ということで、この本は本当に発売されなかったあのゲームの舞台裏を追える良い本だった。ただし、タイトルによって扱いの濃さには大きく差がある。
下記のタイトルには大小はあれど当時の関係者インタビューが入っているので、買う価値を見いだせるだろう。

・ゲッP-XX 対 合体ロボットアトランジャー(ページ数大)
・メタルマックスワイルドアイズ(ページ数大)
・オフザーケン(ページ数大)
・アーリーレインズ~荒野の天使たち~
・戦場の出前持ち
・電線(仮)
・銀河鉄道999
・魔法の少女シルキーリップ三人の王女候補(約1P)
・重装ブレイド(約1P)
・Aランクサンダー逆襲編(約1P)

上記のゲームが気になるのであれば、あなたの心のとげを抜くために買うのも良い。特に「ページ数大」となっているものはあなたの気持ちを満たしてくれるだろう。
そうでなければ必要ない。まさにマニアのための本。私はマニアだから満足である。

関連リンク:
幻の未発売ゲームを追う!(Amazon)

コメント一覧

    • 1.
    • 2017年03月31日 17:09
    • 冒頭の文章を読んで真っ先に思い浮かんだのがああっ女神さまっだったので記事の中で触れられててよかった
      本当にずっと発売予定のカレンダーに載ってたよなぁアレ
    • 2. ぴg
    • 2017年03月31日 18:53
    • 米国では制作現場の話が(当然、その話者に都合よくなっているでしょうけれども)後になって出てくることが多いのですが、日本の制作現場の本当の話は全く出てきません。
      講演などで聞かれるクリエーターのお話的なものはあっても、実際には現場とは乖離したものばかりです。
      まあ、そういう文化なのでしょうが、くだらなかったり、熱かったり、胸糞だったりする様々なエピソードが関係者が消えるのと一緒に歴史の闇に消えていくのは残念なものです。
    • 3. 名無し
    • 2017年04月01日 00:22
    • あえて言うならゲッPの台本は連載雑誌の為、
      記事の為ではあるが初出ではないな

      取り敢えず

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