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『太陽人間』レビュー - シュール&シュール。常識人の脳を空にするハッピー育成ゲーム

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理屈に生きる世界に疲れた方におすすめしたいゲームがある。いや、ゲームと言うより「頭が馬鹿になるアプリ」と言った方がいいだろう。
神の息子を預かって、太陽のように明るい「太陽人間」に育てる育成ゲームのはずだが…プレイすれば育成など、すぐどうでも良くなる。
神の息子の行動は、人間の常識では計れず、つねに破天荒。シュール&シュールの連続で、見ているだけで脳みそがすり減り、ストレスが消えていく。
その素晴らしいアプリの名前は…『太陽人間』である。

プレイヤーは「かみさま」から「かみのこ」を託され、育てる役を担った人間。
「かみのこ」は大きくなるとその正確に合わせた惑星を生成し、それを管理することが仕事になるという。
つまり、どんな子供になるのか、どんな世界になるのかもあなた次第。
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…という、やや壮大な前振りに反して、ゲームは脱力系。
ゲームとしてはごくシンプルで、部屋に表示される「!」マークをタッチしてイベントを発生させるのみ。
試しに机の角をタッチすると…。
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むすこが机の角に頭をぶつけてしまった!
「みる」か「さする」か選択だが、ここは母親になった気持ちで優しくさすってやろう…。
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が、さすりすぎた摩擦熱でむすこが溶け始めてしまった!
そして、かっぱつ度が1ダウン。この結果を誰が予測できただろうか。
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呆然とするプレイヤーをよそに、太陽人間の攻撃は続く。
「むすこがカーテンにくるまって、遊んでいる!」
いや、これもどうしろと。仕方ないので今度は「カーテンを縛る」と…むすこのすすり泣く声が聞こえてきた。
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その後も、「鳥居のてっぺんにのぼろうとしている!」とか「JKが気になっている」とか、意味不明のイベントが連続。
むすこ、好奇心旺盛すぎ。どんな選択をしようとも予想のつかない返事が返ってきて、どこを切り取ってもシュール。
怒濤のイベントの展開に、プレイ中だんだんと脳みそが空っぽになってくるのが実感できるはずだ。
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▲引き留めると、なぜかダンディに返事をするむすこ。たぶん、このゲームで唯一ダンディな箇所。

プレイヤーは子育ての場所を選ぶことができ、公園や神社など場所それぞれにイベントが用意されている。
「もっとイベントを見たい」
その欲求から、序盤は育てるという設定そっちのけで、イベントをコレクションするためにむすこを連れ回すことになるだろう。
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▲イベントをコンプする図鑑も有り。

そんなこんなでイベントをこなしていくと「オーブ」が貯まり、一定数に達するとむすこの見た目を変えられる。
変化後の姿はステータスによって変化する。
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そして、最終3回進化するとむすこは成人し、惑星を創り出し、エンディングを迎える。
エンディングまでは、早ければ1日以内。
現実時間の経過でイベントが補充される「放置系ゲーム」の形態は取っているが、数十秒待てばイベントが補充されるので待たされている感はあまりない。ステータスに関しても1度みたイベントのステータス変化はゲーム内に表示されるので、簡単に調整できる。
イベントはシュールで理不尽でも、システムは優しい。
終盤は広告を見ないと待ち時間が長いが、ギリギリ許容範囲内で、ストレスなくエンディングを見られるだろう。
ただ、2周目以降をプレイしようとすると、イベントが尽きてしまうのでいっそのこと2周目以降は課金で一気に進められると良かったように思う。

とは言え、プレイしている間、太陽人間は「脳みそ空っぽにするマシーン」として有効に機能し、細かい世間のストレスや理屈ったらしいことを忘れさせてくれた。
ゲーム名の通り、人を暖かくする太陽のようなゲームだった。ストレスを忘れたいとき、このゲームをおすすめしたい。

評価:6(面白い)

課金:

なし

おすすめポイント
シュールなイベント
チャレンジ精神あふれすぎるむすこ

気になるポイント
2周目以降はイベントが尽きて面倒になる

(バージョン1.0、ゲームキャストトシ)

アプリリンク:
太陽人間 (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)