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異例。ソシャゲ戦国炎舞で、1人の高額課金者の引退が公式ニュースに。その背景とは。

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ギルドバトルゲーム『戦国炎舞 -KIZUNA-』公式のお知らせで、1人の高額課金者の引退が報じられ、話題になっている。
お客様より、本ゲームプレイヤーであるichi様の引退へのご質問、お問い合わせをいただいております。
本件に関してichi様ご本人から、引退の意思は固いので引退は撤回しない、という旨のお問い合わせもいただいております。

本件を受けて、長い間ご活躍されたプレイヤーの方への感謝として、「殿堂入り」の称号をお渡しすることを決定いたしました(以下略)
いかに高額課金者だったとは言え、たった1人のプレイヤーの引退が公式のニュースになるのは異例。しかも、影響はそれだけにとどまらなかった。

続いて公式に掲載されたお知らせは、「戦国炎舞 -KIZUNA-のサービスが終了するという噂を聞いた」という問い合わせについての回答だった。
ichiさんの引退を、ゲームの終了の合図のように感じたプレイヤーが大勢いたということだろう。
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大昔の小規模ソーシャルゲームならいざ知らず、今のゲームで1人の高額課金者がやめてサービス終了なんてことはまずない。
そんな時代にこれだけの影響力を持ったichiさんとは、どんな人物だったのだろうか。
ゲームキャストでは、複数の戦国炎舞プレイヤーに質問して回答を得た。

まず、ichiさんがどれだけの課金者だったのか。
これは、「古の水晶」の配布数で類推はできる。古の水晶とは、2016年3月までの総計課金額に応じて配布されたアイテム。
これは、課金額250円あたり1つ配布された(※定額課金者のレート、高額課金者によると課金が多いほどレートの分が悪く、古の水晶1つで300円程度のプレイヤーも確認されている)もの。

古の水晶は、特別なアイテムを交換できるのだが、ichiさんは「交換できる全てのアイテムを交換しても水晶は余る」と明言している。
すると、2億円以上課金していたことは間違いない。

また、インターネット掲示板などにichiさんのものと推測されるスクリーンショットが出回っており、そこには「水晶所持数:1,320,560個」とある。これは、最低レートで計算しても3億3,000万円分。
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これがおよそ半年前のことなので、同じペースで課金を続けていたのであれば、5億円以上課金していても不思議ではない。
ichiさんが引退するとゲームが終了すると噂されるのも納得である。が、ゲームキャストがコンタクトしたプレイヤー全員が、「課金額だけが理由でお知らせになったのではないと思う」と回答した。

ichiさんは、単に高額課金者であるだけでなく、ゲームを牽引する存在だったという。

「昨年、始めたてなのにすごく強いプレイヤーがいると話題になって、それがichiさんでした。あっという間に雲の上に行ってしまいました」(プレイヤーA)
「まったく見ず知らずのユーザーのデッキも診断してくれましたし、1人だけ圧倒的に強いのは紛れもない事実なのにもかかわらず、それを鼻にかけることは一切ない方ですね」(プレイヤーB)
「思えば、初心者のころichiさんがアドバイスをくれたのが炎舞を続けたきっかけだと思います」(プレイヤーC)
「ichiさんに世話になったプレイヤーは、かなりの人数になると思います」(プレイヤーD)

ichiさんは、飛び抜けて目立つスタープレイヤーだっただけでなく、初心者から上級者までを導くアドバイザーの役割もしていたというのだ。
実際、引退発表後の現在、ichiさんの挨拶欄は別れを惜しむ声が続々と届いている。
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「誰よりも炎舞に投資し、誰よりも炎舞に真剣だったと思います」(プレイヤーB)
「新カード1枚100万と言われるゲームなので重課金者は結構いるし、課金額の差で負けて悔しいこともあるんですけど、ichiさんは次元が違いすぎて、ありがたいものを見たという感じでした」(プレイヤーD)

ネット上では、今回のニュースについて「重課金もここまで来ると、公式のお知らせになる」とか「課金者を引き留めるために運営が必死」というニュアンスで伝えられている。
が、実際のところはゲームの一部と言えるほど人気のプレイヤーが引退する事件であり、プレイヤー、運営総出でその引退を惜しんでいるというのが正しそうだ。

ichiさんのこの後については明かされていないが、また他のゲームをプレイすることがあれば、ゲームキャストもその勇姿を見てみたいと思う。