君は、敵をトラップで倒しても良いし、背後から襲って締め上げてもいい。ときには、正面から倒してもいい。
西部劇風SF世界の保安官になって悪党たちと単身戦うアクションシューティング『Space Marshals』が、より面白くなって帰ってきた。
前作より戦術の幅が広がり、プレイヤーがのびのびと遊べる『Space Marshals 2』は、ここ最近の有料ゲームの中でも一押しだ。
前作で悪党たちを牢屋に叩き込んだ保安官だが、今作では逆襲にあってしまい、またもや辺境の星に脱出する。
しかし、その星は悪党たちの根城になっており、銃撃戦で街を開放したり、アジトに潜入してボスを捕らえたりと、大立ち回りを演じることになる。
マップは見下ろし型で、iOSのMetal技術を使って美しく、細かく描かれている。
ただ、美しいのは良いのだが細かすぎるので、画面材図はiPadやiPhone 6s以上で遊びたい。
操作はプレイヤーの操作は移動にバーチャルスティック、4種類の武器を持ち帰る武器選択ボタン、画面右を引っ張って照準を定め、画面から指を離して銃を発射する。
そしてもう1つ。画面の好きな場所をタッチすることで、移動速度が速い「オフェンスモード」と、移動が遅いが物音を立てずに動く「スニークモード」を切り替えることができる。
スニークモードは、敵に隠れて一撃必殺を狙う構えだ。
スニークモード時は姿勢が低くなり、建物の影に隠れられる。この状態で赤く扇状に表示されている敵の視界をかいくぐり……。
そのまま背後や側面から近づく。
気づかれないまま接触すると、絞め技が発動して敵は一撃で戦闘不能に！
ただし、絞め技をかけている最中に敵に見つかると、ダメージを受ける上に絞め技も失敗する。周囲を見て、手助けがこない状況で技をかけなければならない。
▲敵に接触しなくても、敵がプレイヤーに気づいてない状態で側面や背後から攻撃すれば「奇襲」が成立し、通常より大きなダメージを与えられる。
主人公は、複数の敵に敵と撃ち合いになると意外にあっさり死ぬ。だから、スニークで有利を作り出してから戦うのがこのゲームの定石である。
前作との差は、ほぼ絞め技の有無だけ。だが、それがあるだけで面白さは大きく向上している。
今作では隠密でほとんどの敵を倒すこともできてクリアの自由度が上がっているし、ときにはコンピューター室に忍び込んでハッキングし、自動砲台を味方につけたるような立ち回りもできる。
また、装備もバラエティに富んでおり、戦術のバリエーションを生んでいる。
発射音が小さい銃を選んで静かに遠距離から暗殺することもできるし、絞め技で人数を減らしてから豪快にショットガンで敵を倒してもいい。
石を投げて物音で敵をおびき寄せて地雷で始末するとか、掟破りのワープ装置で敵の背後に回り込んで絞め技に持ち込むとか、攻略方法はプレイヤーに合わせて変えていける。
で、こんな豊富な装備がステージをクリアするたびに増えていく。ステージクリア時の成績（コンテニュー回数など）に応じて、最大4つの装備が提示され、その中から1つをもらえるのだ。
このゲームでは、コンテニュー回数は無限だし、死んでも直前まで与えたダメージや倒した敵の記録は残る。
だから、強いボスだって何度もコンテニューしてダメージを与え続ければ楽に倒せる。
が、この装備が増える要素のおかげで「できるだけ完璧にクリアしよう」という気持ちになる。チャレンジさせるのではなく、プレイヤーが自発的にチャレンジしたくなる仕組みは見事。
さらに、スニークを活かすようなマップ構成がきっちりできており、終盤に向けて少しずつ高度なテクニックも必要となるよう丁寧に仕上げられていて、その面白さは携帯ゲーム機のゲームのようだ。
ステージ中の「COR-Vトークン」を集めて自動販売機から特殊装備ゲットするやり込み要素もあり、ボリュームもなかなか。
▲自動販売機からの装備は、「テレポート装置」などひと味違ったアイテムも出る
唯一の欠点は、ゲーム画面が細かいのでiPadかiPhone 6 Plusぐらいの画面が欲しくなるところだが、それをクリアしていればこれは遊ぶべき。
初代から遊ばなくてもストーリーは理解できるので（むしろ、初代は難易度が高いのでこちらから遊んだ方が良い）、是非買って買い切りゲームの良さを味わってみて欲しい。
評価：8（かなり面白い）
課金：
なし
おすすめポイント
美しいグラフィック プレイヤーが装備に合わせて戦術を立てて戦える マップや難易度の作りが丁寧気になるポイント
大きめの画面が欲しくなる（バージョン1.0.17、ゲームキャストトシ）
アプリリンク：
Space Marshals 2 (itunes 610円 / GooglePlay 無料)
