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パズルゲーム界の宝石。発見し、解く喜びを凝縮した『Snakebird』レビュー

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断言するが、『Snakebird』はパズルゲーム界の宝石だ。
ステージは緻密な計算の元に作られており、どのステージをとっても解法は異なる。つまり、マンネリがない。
ルールは分かりやすいが、その裏に隠された意味が膨大にあり、プレイヤーは何度も新しい発見の喜びを得るだろう。
パズルを解く喜びが、ギュッと濃縮されている。ユルい見た目とは裏腹に、緻密なパズルゲームなのである。
本作は、ヘビのように胴長の鳥、スネークバードを移動させ、ステージ上のすべてのフルーツを食べてからゴールに移動するパズルゲームだ。
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スネークバードはスワイプするたびに1歩ずつ移動し、胴体は後ろからついてくる。
そして、体の一部分でも地面に乗っかっていれば、どんな体勢でも支えられる。例えば、下のように首(?)が伸びきった状態から……。
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左にスワイプして曲がると、頭が地面に乗っかってそのまま胴体を持ち上げられる。
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「体の一部分が地面の上にある」という条件を満たしていれば、直線上に伸びたまま移動することもできる。
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▲ちょっとキモい。

もう1つ、フルーツを食べると胴体が1つ伸びて、より高いところに移動したり、遠くに移動したりできる。
そうこうして行動範囲を広げ、フルーツをすべて食べてからゴール地点(虹色のゲート)に移動するとステージクリアである。
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そんなシンプルなルールのパズルなのだが、これがものすごく面白い。
まず、スネークバードは自分自身の胴体を貫通できないので、胴体の長さを計算して移動する必要があり、その計算が楽しい。
やり直しや、手戻しは制限なく行えるので、快適な詰め将棋を行っているような感覚で遊べる。
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▲地面と胴体に挟まれ、全く移動できない。

そして、何よりステージの設計がすさまじい。
全50ステージ中30ステージ以上を解いているが、どのステージを見ても同じ解き方ではなく、常に試行錯誤の連続。
複数のスネークバードを利用して解くステージがあれば……。
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触れると即ゲームオーバーのとげを避けるステージあり。
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ブロックを移動させて解くステージも。
どのステージにも新しいギミックが登場したり、新しい気づきが要求されるので、ステージにマンネリがない。
このゲームのステージをデザインした方は、間違いなくパズルの熟練者……いや、マスターだろう。
いつも新しい気づきがあり、「ああ、こうだったのか!」と発見する喜びを味わえる。
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欠点は、長所の裏表になってしまうのだが、プレイヤーに思考を要求する点。
カジュアルパズルのようにスラスラと解く快感はないし、ヒント機能もないので、人によっては投げ出してしまうかもしれない。

ただ、それを考えてもハマったときは強烈に楽しめるパズルなので、無料部分の序盤のステージを試し、質の高いパズルを味わってみて欲しい。
もし、あなたがパズル好きなら……言うまでもなく、絶対にダウンロードし、有料部分まで遊んでみるべきである。

評価:8(かなり面白い)

課金:
追加ステージ(480円)

おすすめポイント
間抜けなビジュアル
歯ごたえがあり、マンネリ感がないパズル
やり直しや手戻しがストレスなくできる

気になるポイント
簡単なステージがないので、合わない人もいる

(バージョン1.0、ゲームキャスト トシ)

アプリリンク:
Snakebird (itunes 体験無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)