パズルゲーム界の宝石。発見し、解く喜びを凝縮した『Snakebird』レビュー
- パズルゲーム
- 2016年08月04日

断言するが、『Snakebird』はパズルゲーム界の宝石だ。
ステージは緻密な計算の元に作られており、どのステージをとっても解法は異なる。つまり、マンネリがない。
ルールは分かりやすいが、その裏に隠された意味が膨大にあり、プレイヤーは何度も新しい発見の喜びを得るだろう。
パズルを解く喜びが、ギュッと濃縮されている。ユルい見た目とは裏腹に、緻密なパズルゲームなのである。
本作は、ヘビのように胴長の鳥、スネークバードを移動させ、ステージ上のすべてのフルーツを食べてからゴールに移動するパズルゲームだ。

スネークバードはスワイプするたびに1歩ずつ移動し、胴体は後ろからついてくる。
そして、体の一部分でも地面に乗っかっていれば、どんな体勢でも支えられる。例えば、下のように首(?)が伸びきった状態から……。

左にスワイプして曲がると、頭が地面に乗っかってそのまま胴体を持ち上げられる。

「体の一部分が地面の上にある」という条件を満たしていれば、直線上に伸びたまま移動することもできる。

▲ちょっとキモい。
もう1つ、フルーツを食べると胴体が1つ伸びて、より高いところに移動したり、遠くに移動したりできる。
そうこうして行動範囲を広げ、フルーツをすべて食べてからゴール地点(虹色のゲート)に移動するとステージクリアである。

そんなシンプルなルールのパズルなのだが、これがものすごく面白い。
まず、スネークバードは自分自身の胴体を貫通できないので、胴体の長さを計算して移動する必要があり、その計算が楽しい。
やり直しや、手戻しは制限なく行えるので、快適な詰め将棋を行っているような感覚で遊べる。

▲地面と胴体に挟まれ、全く移動できない。
そして、何よりステージの設計がすさまじい。
全50ステージ中30ステージ以上を解いているが、どのステージを見ても同じ解き方ではなく、常に試行錯誤の連続。
複数のスネークバードを利用して解くステージがあれば……。

触れると即ゲームオーバーのとげを避けるステージあり。

ブロックを移動させて解くステージも。
どのステージにも新しいギミックが登場したり、新しい気づきが要求されるので、ステージにマンネリがない。
このゲームのステージをデザインした方は、間違いなくパズルの熟練者……いや、マスターだろう。
いつも新しい気づきがあり、「ああ、こうだったのか!」と発見する喜びを味わえる。

欠点は、長所の裏表になってしまうのだが、プレイヤーに思考を要求する点。
カジュアルパズルのようにスラスラと解く快感はないし、ヒント機能もないので、人によっては投げ出してしまうかもしれない。
ただ、それを考えてもハマったときは強烈に楽しめるパズルなので、無料部分の序盤のステージを試し、質の高いパズルを味わってみて欲しい。
もし、あなたがパズル好きなら……言うまでもなく、絶対にダウンロードし、有料部分まで遊んでみるべきである。
評価:8(かなり面白い)
課金:
追加ステージ(480円)
おすすめポイント



気になるポイント

(バージョン1.0、ゲームキャスト トシ)
アプリリンク:
Snakebird (itunes 体験無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
しかし、序盤のステージからガッチガチのパズルが用意されている為、僕は3ステージ目でギブアップしちゃいました(涙)
ヒント機能とかがあればまだなぁ…とか。
ゲームとしては面白いとおもうので、ロジックを組み立ててキチンとクリアするタイプのパズルが好きな方は、これ以上ないって位にはハマれると思いましたよ!