ゲームキャスト

面白いゲームを探すなら、ここ。

松野泰己さんらオウガバトルスタッフが参加する『アンサング・ストーリー』開発難航。PvP版を先行リリースし、完成は2016年10月予定に

Sp85cDuFR9
『伝説のオウガバトル』などの松野泰己さんが開発に参加することで話題になり、2014年にKickstarterで資金を調達した『アンサング・ストーリー』の開発に暗雲が立ち込めている。
このゲーム、Kickstarterのキャンペーンで、『オウガバトル』の吉田明彦さん、崎元仁さんが参加することで話題になったので、覚えている方も多いだろう。

本来、このゲームは2015年7月にリリースされる予定だったが、開発が遅れ、情報も途絶えていた。
そして、2015年9月22日に新情報が明かされたが、その内容は芳しくない。
2015年1月にPlaydekが倒産の危機を迎えてスタッフを解雇し、そのために開発が遅れていたことが明らかになったのだ。

『アンサング・ストーリー』は、スマホとPC向けに開発中ゲームだ。
2つの国が長きにわたって戦争を繰り広げる世界「ラスフェリア」を舞台に、プレイヤーはさまざまな時代を、さまざまな主人公を操作して体験し、戦争の真実を解き明かしてゆく……という、壮大な戦記物ゲームである。

開発のPlaydekは、『Ascension』などの実績からスマホのカードゲーム・ボードゲームの開発力が高いことで知られていた。
さらに『アンサング・ストーリー』はカードゲーム版と戦術ゲーム版の2本が予定されており、どちらの世界観も松野泰己さんが担当し、戦術ゲーム版は原案も担当することで大いに話題となった。
The-Unsung-Story-6

この状況の中で、9月30日にKickstarterの出資者と、PlaydekのチープエグゼクティブオフィサーのJoel Goodmanさんは掲示板を通じて質問に答え、現状を説明した。

現在、開発は『アンサング・ストーリー』の戦術ゲーム版を優先しており、2016年にPvPモード先行でβテストが行われる。
PvPを先行して行ってバランス調整し、リリース版にはPvPと最初のシナリオが入り、追ってエピソード2が追加される。全5章がプレイできるのは、2016年10月を目指している。
次の情報公開は年末を予定しており、新しいアートワーク、職業、ゲームプレイの動画を出す予定とのこと。
なお、松野泰己さんはすでに世界観を作り、戦術ゲームの原案を提供し、5章分のシナリオも提供しているらしい。

この状況になり、出資者からはリリースに対して疑問を抱く声も上がっている。
松野泰己の代表作となる『FFタクティクス』や『タクティクスオウガ』シリーズは1人プレイ専用だったので、多くの出資者は1人用ゲームと信じていた。
そこにKickstarterでの資金集めのときは発表がなかったPvPシステムが先行していることを知らされ、開発が遅れていることが分かればその気持ちも分かる。
(Playdekは、書いてないだけで最初からPvPモードは予定されていたとのこと)

ゲーキャス的には、現状に不安を抱いてはいる。
だが、とりあえず表舞台に情報が出てきたので、ゲームプレイ動画が出る次の情報公開まで待ってみても良いのではないか、とも思っている。
また年末に、この情報については記事にしたい。