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見かけはC級、中身はしっかり。食パンシミュレーター『I am Bread』レビュー

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食パンシミュレーター『I am Bread』は、ヤギシミュレーター『Goat Simulator』のヒット後に登場した奇妙なシミュレーターの中でも、最も変なゲームだろう。
主人公は動物ですらなく、食パン。いや、食パンを本当にシミュレートしているかというと、絶対にNoなのだが。

だが、このゲームは一発ネタでは終わらない。
見かけは奇ゲー、中身は本格アクション。それが『I am Bread』である。

食パンの目的は、ステージを移動し、熱源を探して自分自身を焼いてこんがり焼けたトーストになること。
最初のステージは簡単で、「トースター」まで移動して自身を焼ける。
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▲パンには両面あり、両方を100%まで焼くとステージクリア。

が、ゲームが進むと食パンを焼く道具が段々とトリッキーになってゆく。
例えば「ドライヤー」だったり、「ストーブ」だったり。ステージ中には複数の熱源が用意されているので、「何が熱源かな?」と考えるのも楽しい。
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さて、どうやって食パンが自身を焼くのか。答えは簡単だ。
食パン自身が自力で移動して、熱源までたどり着くするのである。
食パンの四隅には、地面にくっつく力があり、画面を押しっぱなしにすると四隅のうち接地している部分に黄色い円が表示される。
このときに画面をフリックすると、接地面を軸として食パンが移動するのだ。
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▲四隅が接地していないとき、位置を微調整したいときは画面を叩くと食パンが指の反対側に少しずれる。

指を離さずにスライドすれば、接地面はくっついたままの状態をキープする。
しっかり接地していれば、壁面に張り付いて上るなんて芸当も可能だ。
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これだけの操作だが、実際にプレイして見ると食パンの移動はかなり難しい。
ステージ内の物体にはすべてあたり判定があり、平坦ではないので上手く四隅を接地できない事が多く、何度も微調整が必要となる。

さらに、食パンの「可食性」という値があり、床に落ちたり、水につかったりすると減ってゆく。
トーストと言うからには食べられる事が目的なので、可食性がゼロになった時点でゲームは終了。
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キレイな場所を選び、食べられる状態を維持して移動しなければならないのだ。
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▲可食性34%のトースト。ホコリだらけでもう食べられなさそう。

なお、可食性が落ちる基準は「見た目がキレイかどうか」で判定されるようだ。
汚れで見るからに汚い場所でなければ、可食性は落ちない。
例えば、ホコリひとつない便器ならば、通っても可食性が落ちない(さすがに便器の中に浸かったらダメだが)。
うーん、家の中は不思議がいっぱいだ。
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ステージ内の物体は物理シミュレートされていて、椅子を倒して道を作ったり、物を動かして割ったりもできる。
ゲームに不慣れでも、ステージ内を荒らして反応を見て楽しんだり、意外な仕掛けを見て楽しむエンターテイメントとしても成立している。
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ジャムの瓶を割って自らをジャムトーストにしたり、納豆をこすりつけて納豆トーストにしたりと自らをアレンジすることも可能。
ゲーム機版と比べると簡略化されている部分も多いが、それでも十分楽しめるだろう。
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▲ジャムを塗るとパンの品質が上がり、クリア時の評価が良くなりやすい。

これらのルールを上手く使い、無事トーストになるとクリア時間や可食性、品質(トッピングや焼き加減で総合的に判断される)に応じて評価され、次のステージに進める。
以上が基本ルールだ。
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で、このゲームが楽しいかと言われると、十分楽しかった。
先ほど書いた通り、ステージを探索するエンターテイメントとして成立しているのもあるが、しっかりアクションゲームしているからだ。
アクションゲームは「操作に慣れて思い通りに遊べる修行の楽しさ」が大きい。

このゲームの操作は新鮮だから、誰でも最初は苦戦する。
しかし、上手く2点を接地させ高速に移動できるようになると、アクロバティックなアクションとして楽しくなってくる。
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▲スマホ版は壁に貼り付ける時間の制限(GRIP)が削除されており、ゲーム機版よりカジュアルに遊べるのも嬉しい。

『I am Bread』はその点を大事にしており、奇抜だが理不尽ではない操作性を提供し、ゲーム初心者も上級者も等しくゼロから上達の楽しさを味わえる。
そういう意味で、しっかりアクションしている。

食パンの住む(?)家主は「食パンが動いて部屋を荒らしている!」という妄想にとりつかれた精神病の患者として扱われている。
スマホ版では、その治療カルテが日本語化されているのでストーリーも楽しめる。
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これが良い感じにC級映画してて、一部の好事家にはたまらない。

正直、良くこれだけのゲームを作れたというのが感想だ。
食パンという題材で興味を引きつつ、プレイして見ても期待はずさずに「C級映画」を見ているかのようなチープで奇妙なフィーリングを表現しきっている。
それでいてアクションゲームとしても成立している。

変なゲームが好きなら、ぜひ遊んでもらいたい1作だ。
PC版やゲーム機版は仕掛けが多いので、アクションゲームマニアならそちらをお勧めする。
カジュアルに遊びたいなら、スマホ版をどうぞ。

評価:3.0(面白い)

おすすめポイント
目新しい操作性
仕掛けが多いステージ
C級テイストのストーリー

気になるポイント
PC版と比べると仕掛けが少ない
ときどき視点が見づらい

課金について
なし

(バージョン1.0、ゲームキャストトシ)

アプリリンク:
I am Bread (itunes 600円 iPhone/iPad対応)

動画:

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