ブタに卵を盗まれた鳥たちが怒り狂い、自身を弾丸にしてブタに襲いかかるシューティングパズル『アングリーバード』。
これまで大量の派生作品を出してきたが、ついにスピンオフではなく正当続編の『アングリーバード 2』が登場した。
看板タイトルの続編だけあって作りは丁寧で、堅実にパワーアップして前作以上の面白さ。
しかも、流行の基本無料ゲームスタイルをうまく取り入れ、『キャンディクラッシュ』のように遊び続けられるゲームに変化していた。
ゲームを始めると、右手にブタたちの砦が画面に表示され、左手に鳥たちを射出する巨大スリングが表示される。
この巨大スリングを引っ張って鳥を発射し……。
ブタにぶつけて倒す。基本システムは初代と変わらない。
マップ内の物を利用してブタを倒せるのも同様だ。
鳥をぶつけて建物を破壊して建築材の下敷きにすることもできるし、火薬を引火させて爆発でブタを倒すこともできる。
また、鳥は特殊能力を持っており、飛んでいる最中に画面を押すとその能力を発揮する。
赤い鳥なら衝撃波を出してブロックを倒し、黄色い鳥なら木の板を貫通し、青い鳥なら分身と能力はそれぞれ。
▲特殊能力がなかった赤い鳥も、今回は大活躍。
と、基本ルールは初代と同じだが、「1つのステージに複数のマップがある」新システムを採用してより楽しくなっている。
『アングリーバード 2』では、1マップのブタを倒すとステージがスクロールして次のマップが出現し、すべてのマップのブタを倒すと初めてステージクリアとなる。
1マップだけで完結していた初代は、何回も射撃してマップを攻略していた。
しかし、今作は1回の射撃でマップ全体を破壊できるのが普通になり、爽快感が増した。
さらに、演出が格段に進化しているので、マップをうまく利用してブタを一網打尽にできたときの爽快感は単純に初代を超える。
▲演出が豪華に！
プレイの幅も広がった。
無限にマップが続く「アリーナモード」も登場し、少ない射撃数でどこまでマップをクリアし、スコアを上げるか世界中と競えるようにもなった。
今回は1人で遊ぶだけでなく、頂点を目指すこともできるのだ。
そのほか、ゲームを通じて難易度の上昇スピードもバランスが良く（初代Angry Birds以外は、このあたりのバランスが悪かった）、ほとんどの面で進化してると言っていいだろう。
ただ、前作とのプレイスタイルの違いは賛否両論かもしれない。
前作は、お手軽に進めるが、★3（最高評価）クリアを目指すと難しいガチのパズルゲームだった。
だから、前作はでいったん詰まるとひたすら同じステージを繰り返し遊ぶようになっていた。
が、今作では運でクリアもできてしまう。
今作ではマップ上に「金のブタ」がランダムに配置されていることがあり、これを壊すと鳥の射出回数が1回増える。
また、画面右上のゲージが満タンになってもランダムに鳥が増える。
ゲージ量はステージをクリアしてもリセットされないので、ゲージが多いときに遊べば比較的楽にステージをクリアできる。
運良く金のブタが配置されていたり、ランダム取得の鳥が場面にあったものだったりすると、難しいステージも簡単に超えられるのだ。
さらに、ステージのおおまかな構成は毎回同じだが、建築物の素材や配置は毎回変化する。
そのため、ステージ配置が良ければ楽にクリアできることもある。
▲配置が良ければ楽勝だ！
やっていればいつかクリアできる。
だから、『キャンディクラッシュ』のように、長くだらだら遊び続けられる。
これを進化とみるか、パズルとして物足りなく思うかは賛否両論かと思う。
だが、カジュアルゲームが好きには『アングリーバード 2』は間違いなくおすすめだ。
実際、プレイしていて楽しい。
最後に、これは導入してほしくなかったのだが……今回から、スタミナ制が導入されている。
ステージ攻略に失敗するとスタミナが減り、スタミナがなくなると回復まで一定時間待たなければならない。
ただ時間を待ったり課金するだけでなく、動画を見てもライフが回復する。
お手軽で、詰まることなく、ひたすら楽しく遊べる。
前作をパズルとして楽しんでいた方には物足りないかもしれないが、『アングリーバード 2』はカジュアルゲームとしてよくできている。
悔しいことに、ゲーキャスもゲームが続けたくてつい動画を見てしまう。
だが、動画を見るたびに「買い切りだった昔の方が良かったなぁ」と思ってしまうのだけは止められない。
評価：3.0（面白い）
おすすめポイント
簡単お手軽、爽快な物理パズル アリーナで腕の限界に挑める気になるポイント
スタミナ制課金
有料通貨(スタミナ、魔法チャージ、コンテニューに使用)
（バージョン2.0.1、ゲームキャストトシ）
アプリリンク：
アングリーバード 2 (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
