日本の学生がたった2ヶ月で作ったゲームが世界の開発者をわかせた。インディーゲーム『DownWell』が今年登場予定。
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- 2014年09月23日

インディー開発者のイベント「Tokyo Indie Meetup」で、会場をひときわ沸かせた日本のゲームがある。
普段は東京の開発者が集うこのイベントだが、9月22日は TGS2014 のために集まった世界各国の開発者も参加しており、そのほとんどがこのゲームのプレゼンに熱い視線を注いでいた。
そのゲームとは、日本の学生が2ヶ月で作ったアクションシューティング、『DownWell』だ。
『DownWell』は、左右の移動操作で穴をおりていくアクションゲームだ。
ステージはローグライクのようにランダムに生成され、プレイヤーは毎回異なるステージを遊べる。

落ちていくアクションというと、最近流行の「死にゲー」を想像するが、『DownWell』は死にゲーではない。
「落下シューティングアクション」である。
主人公のブーツには銃が仕込まれていて、落下時に真下に向かって乱射できるのだ。

銃には複数の種類があり、マシンガンの爽快な連打音に歓声が上がり、ショットガンの爆風がおならのようだと笑いの声が上がり、ゲームをプレイしている間、会場はずっと歓声に包まれていた。
敵や障害物を破壊する演出も爽快で、シンプルな説得力がそこにあった。

作者「このゲームは、ローグライクの要素を入れているのでショップもあります」
そう、このゲームはお金を稼いで武装などを買っていく要素もある。
なんとなくローグライクではなく、かなりローグライクを意識しているのだ。
ということで、お店からはアイテムを買うだけでなく盗むこともできる。

だが、盗んだ瞬間に店主が怒り狂い、キャラクターを瞬殺。
一瞬でミンチになる主人公。

ここでプレゼンは終了し、居並ぶゲーム制作者から拍手がわき起こった。
シンプルだが爽快感あふれるアクションと、ユーモラスな武器、そしてローグライク要素を面白く取り入れた内容は、実際とても魅力的に見えた。
そこで、開発者のもっぴんさんに、ゲームについてお話を伺ってみた。

ゲーキャス:
もっぴんさんは、なぜインディーゲームを作り始めたのでしょうか?
もっぴん:
芸大で声楽を学んでいるのですが、4年生になって「これは違う。インディーゲーム開発者として食べたい!」と思って、このゲームを作り始めました。
GameMakerStudioというツールで、2ヶ月かけて作った初めての作品が『DownWell』です。
もっぴん:
短時間でプレイできて、何度も遊べるものを目指しています。
最初は、穴から落ちて針山を避けたりする即死系ゲームだったのですが、パワーアップアイテムを作っているときに足から銃を撃つ「ガンブーツ」をいうのを考えて…それを使って見たら「これ、面白い!」と。
このガンブーツを中心にゲームを組み立てたら、良い感じになって、今の『DownWell』になっています。
ゲーキャス:
有料ゲームを予定しているそうですが、日本は有料ゲームで食べていけないことで有名です。
食べていきたい、というならば広告付きで放置系ゲームを出すのがいいように思いますが…アクションは広告付きでは辛いジャンルですよね?
なぜ、このようなゲームにしたのでしょうか。
もっぴん:
最近の日本のゲームは、変な動物を育てたり、勇者が何かするものばかりで変化がないなーと思って。
そんな状況を変えたいと思って、オリジナルゲームを作ることにしました。
ゲーキャス:
自分も、ゲームのガワを変えただけで同じシステムのゲームがずらりとならぶ状況は気になっていたので、このゲームがヒットしてくれることを願っています。
と、お話を聞いたあとで、『DownWell』を実際にプレイさせていただいた。

うん、荒削りだが、面白い。
ガンブーツで撃ちまくりながら落下することが爽快で、それだけでも面白い。
まだ細部は調整中とのことだったが、ゲームの柱となる面白さはすでにあった。
海外でもウケるポテンシャルを感じる作品で、完成が楽しみな1作だ。
リリースは今年中にしたいとのことで、リリースされる頃には海外の多くのメディアでこのゲームの名前を聞くのではないだろうか?
ゲーキャスでは、『DownWell』の続報を追っていくのでお楽しみに。
最後になるが、自分は学生がゼロからの開発でこれだけのものを作れる…そこにもまた感動させられた。
ゲームを作ることが趣味でできて、なおかつクオリティも上げられることを体感させられたのだ。
新しい開発者と、ゲーム制作の趣味化、2つの意味で希望を感じたゲームだった。
関連リンク:
もっぴん | Japanese indie game developer(公式サイト)
コメント一覧 (15)
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- 2014年09月24日 16:34
- すんごいつまんなそうw
まりストのが同じ二ヶ月でももっと面白いわ
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- 2014年09月24日 21:14
- >>あさん
まりストがどんなゲームか知りませんが、DownWellは作者さんのHPにあるgifアニメ見るともっと面白そうですよ。
ゲームには好みがあると思うので、それでも面白くなさそうなら仕方ないと思うだけです。
まりストが面白いオリジナルゲームで、iOSに出ているならいつか紹介する機会もあると思います。
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- 2014年09月24日 22:34
- 二ヶ月というのがまた驚異的…
ほんと、リリース楽しみです!頑張って欲しい〜!
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- 2014年09月25日 04:49
- 画面とかもう
センスありまくりで羨ましい・・!
海外ではかなりウケそうな気がする。
子供より大人のが楽しめそう。
それにしても、こういうの見て思うのは、
ゲームは個人の発明が上を行く時代になったなあとひしひしと感じる。
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- 2014年09月26日 11:19
- いや、こういうシンプルなゲームで2か月って長いよ。
クオリティを上げるためにそれだけの時間をかけられるのはまさに趣味ならではだなぁ。
GIFアニメたしかに爽快感があって気持ちよさそう!
やってみたい!
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- 2014年10月04日 13:59
- う~ん、面白そうかぁ?
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- 2014年10月05日 22:07
- やってみたいとは思わないし面白そうとも思わないけど良いんじゃない
見た人が盛り上がったんでしょ。この子が何かデカい物を動かす事なんて本人も周りも期待してないだろうし
さすがに求めすぎだよ
二か月の割には抑えるところ抑えてるし良いんじゃない
ツールで作る以上は普通のゲーム以上の物は作れないんだし
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- 2014年10月05日 22:20
- もっぴんさんの名誉のために言っておきますが、GameMakerStudioはしっかりとした開発ツールで、RPGツクールのように特定の種類のゲームしか作れないものではありません。
ゲーム自体も海外の方が感銘を受け、実際にこの発表のあとで海外記事にもなっており、注目度が上がっています。
この記事でつまらなさそうに感じるとしたら、おそらく記事が悪いのかと思います。
申し訳ない。
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- 2014年10月05日 22:42
- ゲームにはゲームの原理があって
そういう意味では記事を見る限り、抑えるところは抑えてて面白いだろうなとは思いますよ
ただ、そんなのがあったのかと言うようなインディーゲームに求められてるような面白さでは無いなと言う事なんですよ
それをたまたま面白くないという風に言う人が居るというだけでね
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- 2014年10月13日 07:07
- ローグライクって何回言うねん
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- 2015年04月02日 19:50
- 「面白さにも色々ある!」
と言っている人たちは
「だから日本のゲームはダメなんどぁ~~」
と言って悦に入っている連中にもダメ出ししてくださいね^^
ついでに言うと
「海外でウケるようなモノ」(笑)
とか変な方向に走り出したあたりから斜陽になってきたこともお忘れなく
改革路線に入ってから景気が悪化してきたというのに
まだ改革が足りない改革が足りないと叫んでいる連中と根本的に同構造
有料が売れるだの売れないだののレベルまで
同一化しないと気が済まない連中には
「独自性」などという言葉は二度と使ってほしくないね
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- 2015年10月13日 13:35
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めちゃすごい!
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- 2016年04月16日 07:20
- なんやかんや言って結果海も超えてバカ売れしましたとさ
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- 2018年03月08日 20:52
- こういうシンプルなゲームがいまだにテトリスみたいにワンチャンあるのが面白い
リョナゲー作って一攫千金したいぜ
2ヶ月って言っても手間かけてる感じがするし
素直にすごいと思う。
公開が楽しみ