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ファミ通リニューアル。スマホゲームも家庭用ゲームと同等の扱いへ。

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ファミ通が大幅リニューアルを行い、2014年8月7日の1341号からスマートフォンやPCゲームも家庭用ゲームと同等に取り扱うことを宣言した。
今回のリニューアルを見て、個人的にはかなり興味深さを感じている。

年期の入ったゲームマニアの方は知っている話だが、ファミ通はユーザー向けの雑誌ではなくて業界紙だ。
ファミ通はゲームショップが発注の参考に使う「ゲーム仕入れのための雑誌」として機能しており、ファミ通に広告が載っていないゲームは「予算をかけていない」と判断されて発注数が抑えられてしまう。
発注されない=店に並ばないゲームはどうやっても売れないので、ファミ通に載らない家庭用ゲームは売れづらい。
それほどに家庭用ゲームに対する影響力が高い雑誌だ。

しかし、近年その家庭用ゲーム市場の規模は下がり続け、ソフト売上げは2012年度の2932億円から、2013年度は2537億円(ハードを含めれば4095億円)と大きく下がった。
対して、スマホ向けのソーシャルゲームは上昇を続けて市場規模が3591億円となり、家庭用のソフト市場を41%リードした。
海外では好調なPS4も日本では普及が進まず、ファミ通の地盤となる日本の家庭用ゲームは先を見ても安心とは言えない。

成長中のスマホやPCのゲームはDLが主流であり、ショップが仕入れに関係なくユーザーが見て面白いと思ったものを購入する形式だ。
業界向けに作られていたファミ通は、ユーザー向けにつくらなければいけないスマホゲームの形態には合っていない。
そこで、ファミ通の力があるうちに今回のリニューアルに踏み切ったのではないだろうか。

ファミ通が力を持っている今ならば、家庭用ゲームをやっているメーカーはゲーム発売時は絶対にファミ通にお世話になる。
だから、その力関係を背景にそのメーカーが関連するスマホゲームのファミ通独占のインタビューや、先行情報、貴重なシリアルコードを入手できる。
エラい人が考えていることはその程度ではないだろうし、考えもしないような手も打ってくるだろう。
今後、ファミ通がスマホに向けてどう動くのか、興味深く見守りたい。

関連リンク:
スマホのソーシャルゲーム市場規模、2013年は3591億円、2年前の10倍近く -INTERNET Watch(数値出展元)