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Crazy Taxi: City Rush レビュー - 手段を選ばず客を送り届けるタクシーゲーム。ランゲームなのに予想以上のクレタク感。

Crazy Taxi: City Rush (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応)
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乗客を早く送り届けるためなら、歩道を走ろうが海の中を走ろうが何でもありの公道をかっ飛ばしタクシーゲーム、『クレイジータクシー(クレタク)』シリーズ。
その完全スマホ向け新作として作られたのが、『Crazy Taxi: City Rush』だ。

このゲームは、ゲーム機版をそのまま移植した初代『クレイジータクシー』のように直球のクレタクではない。
しかし、シリーズの名に恥じない面白さの豪快ドライブアクションで、自信を持っておすすめできる1作だ。

今回のゲームはミッション式になっており、エリアマップから客を選択するとゲームが始まる。
ミッション難易度が★で表示されているだけでなく、難しすぎるミッションを選ぶと警告が出てくるので無駄にスタミナを消費することはなく、親切にできている。
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ミッションが始まるとタクシーに乗客が乗り込み、ドライブスタート。
この客の示す目的地に移動し、制限時間以内にすべての目的地にたどり着けばミッション成功となる。
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▲今回は客の事情が分かるところが面白い。

今作では操作が完全にスマホ向けとなっており、快適に動かせる。
タクシーは自動で前へ進み、プレイヤーがギアを入れ替えたりアクセルをふかす必要はない。
道路は複数のレーンに分かれており、画面右をタッチすると1つ右のレーンに、左をタッチすると1つ左のレーンに移動する。
一番端のレーンでさらに歩道側をタッチすると、歩道に乗り出すこともできる。
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▲客の目的地は、画面上に矢印で表示されるので迷わない。

分岐路には大きな矢印が表示されており、この手前で矢印の方向を長押しすると【クレイジードリフト】で曲がれる。
また、曲がるだけでなく下スワイプで反転も可能だ。
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▲ドリフトは豪快に曲がるので、気持ちいい。

急ぎたいときは、右下の【ブースト】ボタンでダッシュできる。
ダッシュ中は加速するだけでなく、触れた障害物をすべて吹き飛ばすので超強力だ。
ただし、使用回数に制限があるので使いどころが重要になる。
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▲クレタク3のダッシュを形を変えて入れた感じなのかな?

クレタクシリーズの名物、【クレイジーコンボ】も健在だ。
ほかの車とギリギリですれ違う【クレイジースルー】や、ブーストで車を吹っ飛ばす【クレイジークラッシュ】などを連続して行うと、コンボとなり、客が喜んでチップをくれる。
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▲稼ぐとタクシーが強化できるので、頑張ってコンボを決める。

そんなこんなで目的地に到達し、目的地を示す枠内で画面を連打すると、【クレイジーストップ】で急停止できる。
元祖クレタクではどこでもブレーキをかけられたが、今回ブレーキをかけられるのは目的地についたときだけだ。
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▲目的地は緑の枠で表示される。

そして、すべての目的地を回ると経験値と$が手に入り、乗客のストーリーもまた語られる。
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▲複数のミッションにまたがるストーリーもある。

ミッションを終えたら稼いだ$でタクシーをチューンナップし、さらに難易度の高いミッションに挑めるようになる。
ミッションとパワーアップを繰り返すのが大まかなゲームの流れだ。
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コアなクレタクファンは、「タクシーを強化して走るのは邪道だ」とか、「プレイヤーの腕と知識でタイムを伸ばすのがクレタクだ」と思うかもしれない。
しかし、これはこれでものすごく面白いゲームになっているので、それだけで避けるのはもったいない。

なんぜ、このゲームは「基本無料でクレタク出してもうけるぜ!」と軽く作られたような志の低いゲームではない。
タッチパネルのラン系ゲームでは革命児と言えるほど斬新なのだ。

一番大きいのは操作面だ。
今までは傾けやスワイプで操作するラン系ゲームばかりだったが、長押しで曲がる「タッチだけ」のランゲームはなかったように思う。
この操作はかなりやりやすいので、今後のラン系ゲームにも影響を及ぼすことだろう。
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▲操作しやすい。

また、このゲームは街のマップが決まっており、そのなかでミッションが生成されるのでマップを覚えるどんどん走りの効率が良くなる。
マップを覚えるとタイムが短縮されるだけでなく、クレイジーコンボも決まるようになって楽しい。
今までもステージクリア型のランゲームは覚える要素があったが、覚えるのがマップという単位なので複数ミッションにまたがって知識が使える。
完全に覚えゲーではなくてミッションに合わせて応用が必要になる点が新しい。
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▲自由に走れる。それがクレタク。本家と比べればショートカットとか全然ないけど。

新機軸ではないが、縦持ちと横持ちどちらでもプレイできるのも嬉しい。
このおかげで好きなスタイルでプレイできる。
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などなど、随所に工夫が見られ、ラン系ゲーム発展系としてとても面白い。
「クレタクっぽくない」からと敬遠せず、「クレタクっぽい空気のドライブゲーム」として遊んでみて欲しい。
基本無料だが、課金通貨を使わなくても全部の街を開放して走れるので、バランス面も心配しなくていい。
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▲ちなみに、戦車でほかの車を壊すようなおバカ系のミッションもある。

難点はプレイ後に全画面広告が多く挟まれることと、スタミナ制を採用していることだ。
テンポが良くてハマるゲームなので、広告で途切れるのが鬱陶しい。
500円程度の課金すると広告は非表示にできるのでいいが、スタミナはすぐ尽きてしまうのでとても不完全燃焼感が残る。

しかし、それを差し引いても評価は3.0(面白い)。
おそらく、スタミナの欠点がなければ最低で3.5(かなり面白い)に4.0(すごく面白い)にはしていたと思う。
それぐらい面白いので、ぜひ1度はプレイして欲しい。

評価:3.0(面白い)

課金について
ダイヤと$の購入。
ダイヤは課金専用車購入や、スタミナ回復などに使える。
ただし、課金しなくてもゲームは最後まで(日本的な意味ではなくある程度ストレスなく)プレイできる。

おすすめポイント
豪快ドライブを簡単操作で楽しめる
クレイジーコンボを狙い始めるとマップを覚える意味が出てより楽しい
ラン系ゲームとして新しい操作
 
気になるポイント
スタミナ切れが激しい
無課金だと広告が鬱陶しい。

(バージョン1.0.0、GCドラゴン)

アプリリンク:
Crazy Taxi: City Rush (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応)