『ピコットキングダム』は、コロコロとかわいい見た目の【ココロイド】を操作して戦う横スクロールアクションゲームだ。
このゲームは、ゲームアーツとハンゲームが PS Vita でリリースした『ピコットナイト』を、スマホ向けに直して親会社のガンホー名義でリリースしたものとなる。
2頭身キャラのデザインと世界観が魅力的で、かつセガサターンの名作『グランディア』スタッフが作るゲームと言うことで期待していたが、現段階ではちょっと厳しいゲームと言わざるを得ない。
このゲームは、2頭身の戦士【ココロイド】を操作して魔王軍と戦うアクションだ。
【ココロイド】には【武器】と【盾】を装備させられ、武器が変わると攻撃アクションや【スキル】まで変わる。
このあたりは普通のアクションゲーム的な仕組みだ。
で、3体の【ココロイド】の装備を調えてチームを作り、最後にフレンドの【ココロイド】を1体借りて4人で魔王軍に立ち向かうこととなる。
【クエスト】から挑戦するステージを選び、スタミナを消費するとメインとなるゲームの始まりだ。
クエストでは、リーダーのココロイド1体だけをプレイヤーが操作し、それ以外のココロイドはオートで動く。
操作は簡単。
移動したい場所をタッチするとその場所に自キャラが移動する。
敵を攻撃したいときは敵をタッチするとマーカーが出現し、自キャラと仲間キャラクターがその敵を一斉に攻撃する。
また、上スワイプで打ち上げ攻撃を出したり、敵を長押しして溜め攻撃をすることもできる。
コンボをきめたり、敵からダメージを受けたりすると画面下のスキルゲージがたまり、スキルを使うこともできる。
このスキルは装備している武器によって大きく変わり、無敵時間があるものや回復技などさまざまだ。
敵が攻撃がくるときは、オレンジ色のマーカーが表示される。
これを確認したら、攻撃を受ける前に空いている場所をダブルタップだ。
すると、自キャラが前転して素早く移動して回避を行う。
キャラの動きのクオリティ、スキルの種類の豊富さ、攻防や防御のシステム部分などしっかりしており、「さすがゲーム機からやってきたゲームだな」という雰囲気を感じる。
操作も十分やりやすい。
▲巨大ボスもいる！
が、面白いかというと、微妙だ。
その原因は画面が見づらすぎることにある。
味方キャラクターが4人、そこに敵と攻撃エフェクトが入ると画面が混み合いすぎ、自分のキャラクターの位置を見失ってしまうのだ。
タッチパネルのアクションはボタンの感触がないので、プレイしている感覚を生むのはキャラクターの動きと音だけだ。
キャラクターが見えなければ、プレイヤーは遊んでいる感覚がなくなってしまう。
キャラクターのアクションには硬直時間があるものが多く、見えづらい中で硬直して動けないと、「操作しているのに何も反応していない感」が強くなり、さらにイライラを生む。
演出面でも敵ののけぞる姿などが分かりづらいので、当てている感も薄い。
ボタン操作で「操作している感」が得られ、画面がやや広い PS Vita で遊ぶならまだOKだったと思う。
が、タッチパネルで遊ぶゲームとしての演出と見せ方の調整が足りない印象を受けた。
また、クエストには制限時間があり、キャラが育っていないとノーダメージで頑張ってもクリアできないことがある。
『聖剣伝説 Rise of Mana』ほど露骨ではないが、アクションマニア向けとは言えない。
結果、メインとなるアクション部分がイマイチ（楽しめないとまでは言わないが）で、現段階では微妙と言わざるを得ない。
ただ、見込みがないわけではない。
世界観やキャラクターはいいし、武器が成長して技が段階的に増えていくシステムもただ攻撃力が上がるだけのゲームより成長感があって良い。
▲ゲーキャスイチオシ、ヘルプのお姉さん。
現段階では、「ゲーム機のゲームが、タッチパネルに向けて直しきれていない」だけで、ポテンシャルはある。
普通のメーカーのゲームであればこれで終わりかもしれないが、メーカーはあのガンホー。
強烈な仕切り直しで直る可能性に期待したい。
評価：2.5（価格通りに楽しめる）
おすすめポイント
ココロイドのデザインや世界観 段階的に技が増える成長システム気になるポイント
戻るボタンの位置が分かりづらい 画面が見づらい（バージョン1.0.4、GCドラゴン）
アプリリンク：
ピコットキングダム (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
動画：
