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Hellraid: The Escape レビュー - 薄暗いダンジョンを全力で描いたダークファンタジー脱出ゲーム。

Hellraid: The Escape (itunes 300円 iPhone/iPad対応)
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PS4やPC向けに開発中のダークファンタジーゲーム、『Hellraid』のスピンオフ作品『Hellraid: The Escape』がiOSに登場した。

このゲームは、邪悪な魔術師の支配するダンジョンから脱出するアドベンチャーゲームだ。
ゲームシステムこそ普通の自由移動型アドベンチャーだが、その世界観が素晴らしい。
惜しみなく手間をかけ、AppStoreの中でもトップクラスのグラフィックで、薄暗くて陰鬱なダンジョンを表現しているのだ。

薄暗いダンジョンを歩き回ることに浪漫を感じるプレイヤーなら、このゲームがおすすめだ。

ゲームを開始すると、ダンジョンのグラフィックの描き込みに驚くはずだ。
床の砂利や小物や炎、床までも細かく描き込まれており、どこを見ても手抜きを感じない。
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薪のはぜる音や怪物のうめき声などの効果音もバッチリで、その空気感はかなり良い。
いわゆる美麗グラフィック要素は抜きにして、全力でダンジョンらしさを演出している。
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▲このダンジョンで普通にRPGしたい…!

で、このダンジョンはアナログスティックで自由に移動できる。
心ゆくまでダンジョン感を楽しもう。
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満喫したら、次は探索だ。
ダンジョンには必ず扉があり、その扉を開けて脱出するため、プレイヤーは光る箇所を探さなくてはいけない。
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▲分かりづらいけど、ダイヤルが光っている。

光っている場所をダブルタップすると、その場所を拡大してその場所を調べられる。
ドラッグや傾け操作で物を動かしたり、左上のアイテムボタンから持ち物を使ったりといろいろなことができ、仕掛けを動かしたり謎を解いたりしててゲームを進められる。
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仕掛けはミニゲームになっていることもあり、傾け操作でバランスを取って進んだり、簡単なパズルを解くこともある。
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▲基本的には単純なミニゲームだが、グラフィックが美しいので迫力はある。

多くのミニゲームは失敗するとプレイヤーを即死させるが、死んでもステージのチェックポイントに戻されるだけなので、ストレスはあまりない。
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▲死ぬと、毎回棺桶をドラッグ操作で開けて蘇ることになる。

死んだ場所には自分の死体が残るので、死に方によってはややグロい表現もある。
しかし、自分の死体が見えるという、異常なシチュエーションがダンジョンの雰囲気の一部ともなっていてダークファンタジーファンには嬉しい表現だ。
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▲自分の死体。薄暗いダンジョンを探索したいプレイヤーに、グロを気にする人はいないとは思うが。

全体としてみて、難しすぎず、納得できる謎解きゲームなので理不尽感はない。
世界観を除いてみても、脱出ゲームとして楽しめる。

が、ボリュームは全7ステージと少なく、だいたい1時間でクリアできてしまう。
ダンジョンで青いクリスタルを見つけると1つボーナスダンジョンが増えるが、それでも8ステージだ。
また、英語が分からずともクリアはできるが、ストーリーも全文英語。
それが楽しめない人には、やや高い買い物になるかもしれない。

無償でのアップデートが予告されているので、アップデート後に様子を見て購入を検討するのがいいだろう。
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▲画面の青い光がクリスタル。

しかし、あなたがダンジョンやダークファンタジーが好きなプレイヤーならば、このゲームはお買い得だ。
このゲームよりダンジョンの雰囲気を作り込んでいるゲームはあまりない。
そこに「納得して遊べる品質の脱出アドベンチャーゲーム」がついているのだから、文句なし。
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ダンジョンの雰囲気が味わいたいのならば、このゲームはとてもおすすめだ。
この雰囲気だけで、ボリュームの少なさを超越した価値があると思う。

評価:
3.0(面白い)

おすすめポイント
美しいグラフィックで描かれるダークな世界
普通遊べる脱出ゲーム

気になるポイント
ゲームは短い(ただしアップデート予定あり)
ストーリーが英語(Aralonなどプレイできれば問題なし)

(バージョン1.12、GCドラゴン)

アプリリンク:
Hellraid: The Escape (itunes 300円 iPhone/iPad対応)

動画: