VVVVVVVは、シンプル操作で高難度のステージを進み、何度も死んで覚えてクリアするアクションゲームだ。
2010年にPCで登場し、海外で人気となった由緒正しいアクションゲームなのだが、正直に言うとプレイ前のこのゲームの印象はかなり悪かった。
直線ばかりで角ばったステージ、色の塗り分けも少ないシンプルすぎる見た目。
さらに、操作も左右の移動と上下の重力反転ボタンのみで超シンプル。
海外ではやたら難易度が高く、短時間でプレイできる系のアクションが流行っているので、「ああ、またアイワナ系か」と思っていた。
が、プレイしてみると印象は一変。
軽快な良い音楽にのってテンポ良くプレイでき、ステージは難しくても『アイワナ』系のような理不尽さもなく、楽しく死んで楽しく進めるレトロアクションとして完成されていたのだ。
ゲームは6人のクルーが搭乗する宇宙船が故障し、テレポーターで脱出するところから始まる。
6人は脱出には成功するものの、不思議な空間に飛ばされて散り散りになってしまう。
プレイヤーの目的は、キャプテンを操作してこの空間を探索し、クルーを救出することだ。
触ると即死のトラップだらけのマップで、プレイヤーができる操作は、2つだけ。
1つは画面左側をスライドしての左右の移動。
そしてもう1つは、このゲーム最大の特徴でもある「重力反転」だ。
画面の右側をタッチすると重力が反転し、プレイヤーは今まで立っていた場所から一気に落ちることになる。
例えば、このような針の山を前にしても…
重力を反転すれば、上に向かってキャラクターが落下し、天井を歩いて通り抜けられる。
通り終えたら、また重力反転すれば普通にその先まで進める。
操作感は良く、タッチパネルでもコントローラーに引けを取らないほど快適だ。
ただし、操作が快適だからと言って簡単と言うことはなく、プレイ中は即死のトラップで何度も死ぬことになるだろう。
だが、このゲームは難しいからと言って面倒で詰まらないゲームではない。
プレイ中は1画面進むたびに（場合によっては画面内にいくつも）セーブポイントが用意されており、死んでも直前から即座に復活する。
「死ぬ→復活→死ぬ→復活→クリアして進む」というサイクルをテンポ良く繰り返せるので、目の前の障害を短期間で克服し、上達する快感に酔えるアクションになっている。
もう1つ面白いのは、プレイヤーにはクルーを救出するというクリア目標はあるが、救出順番は自由ということだ。
全体マップを見ながら歩き回り、自由にマップを探索していると手探りで未知の領域を進む冒険感も味わえる。
この冒険感を味わうため、できれば攻略情報などを見ないで遊んで欲しい。
▲移動した場所は全体マップで確認することができるので迷うことはない。
純粋なアクションゲームなのでプレイ時間は短く、早ければ2、3時間でクリアとなる。
しかし、短時間で終わるからこそネタの出し惜しみがなく、ゲームの密度は濃い。
クルーがいるエリアはそれぞれ異なるトラップが用意されており、BGMも変化があってプレイ中にマンネリ感を感じることはなかった。
さらに、ステージに散らばるトリンケットを集めたり、難易度が高いステージに挑むやり込み要素もあるので、硬派アクションが好きならもっと長く楽しめるだろう。
iPhoneでプレイすると指で画面が隠れることがあるが、その影響もそこまで大きくないので、難点らしいものはあまり見当たらない。
快適な操作性、失敗してもストレスのないテンポの良さ、ステージごとに変化する仕掛けに、心地良いレトロサウンドで死にゲーが好きにおすすめの一作だ。
評価：3.0（面白い）
課金について
なし
おすすめポイント
失敗しても挑戦したくなるテンポの良さ レトロな雰囲気にあった多数のサウンド 飽きさせない仕掛け 快適な操作性気になるポイント
iPhoneでは指で仕掛けが隠れて難易度が上がる。（バージョン1.0.1、GCドラゴン）
アプリリンク：
VVVVVV (itunes 300円 iPhone/iPad対応)
動画：
