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進撃の巨人 -自由への咆哮- インプレッション - 「とりあえず進撃の巨人にしとけば売れるだろ」感の漂うクラッシュオブクランズコピー

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圧倒的な数の巨人に脅かされ、巨大な壁内都市に立てこもった人類を描いた人気漫画、『進撃の巨人』のゲームアプリが登場した。
『クラッシュオブザクランズ(以下、クラクラ)』系のゲームと聞いていたが、身もふたもない言い方をするとクラクラの劣化コピー系と言っても差し支えない内容。

そして、『進撃の巨人』のゲームとして見るとキャラクターの魅力を生かせていない中途半端な内容になってしまっている。

クラクラは他のプレイヤーの街を攻めて資源を略奪し、その資源で自分の街の防備を固めるゲームだ。
他のプレイヤーを攻めるときには簡易ながらリアルタイム戦術ゲーム面白さが、街の防備を固める部分では街作り系の楽しさが楽しめる。

そして、進撃の巨人 -自由への咆哮- は、用語や攻める兵士が進撃の巨人風に置き換わっただけのゲームだ。
街作りパートでは「氷爆石」と「黒金竹」、2つの資源を貯蓄しつつ、砲台や壁を作って防御を固める。
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重要な建物は壁で囲んで守り、砲台の射程距離におき、要塞を作り上げよう。
建物の配置をするだけだが、配置次第で防御力がかなり変わるので奥は深い(というか、クラクラと同じなのでそうなるわけだが…)。
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建物のグラフィックテイストまでクラクラっぽく作ってあり、ぱっと見では区別がつかないほど似せている。
もう少し原作に出てくる建物を意識しても良かったと思う。
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▲ここまで似せる意味はないよなぁ…。

バトルシステムもそのままクラクラ。
戦う相手を選び、出撃させたい場所を選んで画面をタッチすると巨人が出撃し、巨人の特性に合わせた順番で敵の街を破壊し始める。
敵の街を一定時間以内に破壊すれば勝利となる。
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気になるのは巨人の小ささ。この通りかなり小ぶりだ。
原作の巨人の恐ろしさが全然活かされていない。
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▲拡大してこの大きさ。

また、巨人の特徴はクラクラと同じように設定されており、「えっ、なんで超大型巨人が回復するの!?」など、原作ファンは戸惑うこともあると思う。
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巨人以外のキャラクターも登場する。
「調査兵団の宿」を建てると原作のキャラクターから、エレン、リヴァイ、ミカサを選んで街の守りを任せられるが…。
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キャラクターは人間なので小さな巨人よりさらに小さく、動いてなければ存在に気づかないぐらい小さい。
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よくわからないと思うので拡大して見よう。
これだ。
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動きも立体機動装置(原作で巨人を狩るのに使われる器具)と関係なく、「とりあえずキャラ出しておけば良いだろ」感が漂う。

PVを見るといかにも原作キャラクターが活躍しそうな雰囲気だが、現実には進撃の巨人の魅力をぜんぜん生かせていない。


キャラクターゲームとしても別に「進撃の巨人の名前とキャラを使いました」以上のものではなく、世界観の構築もイマイチ。
「とりあえず同じシステムでキャラ載せ替えておけばいけるだろ」という、ブラウザカードゲームからの悪い癖が出てしまっているように見える。

全体としてかなり高いレベルでクラクラをコピーしているので、楽しくは遊べる。
だが、クラクラの方がやや快適だし、かなり先まで作り込まれていてコンテンツも豊富だ。
ということで、このゲームはパスして良いと思う。

(GCドラゴン Ver1.0.1)

アプリリンク:
(パクリがひどいのでリンクは張りません)