ダンジョンに挑んで敵を倒してレベルアップし、装備を手に入れていくディアブロ系のハック＆スラッシュアクション、『エターニティーウォーリアー』シリーズの3作目が登場した。
キビキビとした動きと爽快な演出はパワーアップしており、プレイヤーの職業も増えてバリエーションが広がり、アクション面は前作以上に良くなった。
が、協力プレイが廃止されて完全に1人用ゲームになったため、ゲームをプレイ感覚は全く別物。
前作まではひたすら協力プレイで突き進むRPGのような部分が強かったが、今作の面白さは1対1で敵と対峙し、ボスの攻撃パターンを見切って戦う昔のアーケードアクションのような楽しさだ。
基本無料のインフレバランスを、アクションゲームの見切りでねじ伏せる。
おそらく開発者が意図した楽しみ方ではないと思うが、そんなゲームになっている。
操作は前作を踏襲しており、左のアナログスティックで移動し、右下の大きいボタンで通常攻撃を行う。
通常攻撃は押しっぱなしでコンボが出るようになっており、タッチパネルでも操作をミスしづらくなっている。
キャラクターはキビキビ動き、攻撃の演出は重く、操作していて気持ちいい。
通常攻撃の周囲には【スキル】ボタンが4つ配置されており、これらは防御スキルと強力な攻撃スキルを使用するボタンだ。
ただし、戦士のパリィを除いてMPを消費する上に、1度使うとチャージ時間が必要になるので連打はできない。
▲スキルの演出もまた派手で、アプリのレベルの高さをうかがわせる。
今作では戦士とモンク、魔法使いの3種の職業が選択可能になった。
戦士は一撃の重い接近戦キャラクターで、最大の特徴はタイミング良く敵の攻撃を防御するとダメージを0にする上、強力な反撃ができる防御スキル【パリィ】の存在。
全ての攻撃は【パリィ】可能なので、見切ることさえできれば無敵の能力だ。
▲理論上はパリィできればどんな敵もノーダメージで倒せる。
モンクは素早い動きと連続攻撃を得意とする接近戦キャラクター。
防御スキルの【回避舞】（素早い前転で敵の攻撃を切り抜ける。前転中は無敵）が連続で使用できない上、攻撃のリーチが短いため敵のパターンを見切らないと厳しい上級者向け。
▲連続攻撃と素早い動きが特徴。
魔法使いは射程の長い遠距離攻撃、派手にMPを消費する魔法、発動まで時間がかかるので先読みが必要になる防御スキル【テレポート】など、これまた少しテクニカルなキャラクタ−。
基本的には戦士が使いやすくて強いが、モンクならアクションゲーム風に楽しめ、魔法使いならば中距離でテクニカルに戦える。
なかなか個性があるいい仕上がりだ。
ボスなどはプレイヤーを楽々殺すほど強力だが、パターンを覚えればほとんどの攻撃は避けられる。
正面から突っ込んでいくならばレベルアップ・装備強化が必須だが、パターンを覚えればあまり攻撃を受けずに倒せるはずだ。
▲ステージには推奨GS（キャラクターの強さの目安となる数値）があるが、敵の攻撃を見切ればその6〜7割のGSでも突破できる。
で、楽しく先に進めていくと…多くのプレイヤーは序盤のボス、サイクロプスで唖然とする。
今まで1撃当たり30点のダメージをボスに与えていたところ、サイクロプスにはたったの8ダメージ！
次元の違う強さなのだ。
まさしく課金障壁！
だが、あえて言おう。ここがこのゲームで一番面白いところだ。
しばらくプレイして苦と、ボスの攻撃にパターンが存在する上、対処法のない理不尽な攻撃がないことに気づくはず。
あとはパターンを覚えるだけ。集中力が切れてボスの攻撃を受けるのが先か、自分が倒すのが先か。
昔のアクションゲームそのものの楽しさを味わえた。
▲ただ、普通はアクション好きじゃないと挫折すると思う。
装備が弱いなら、腕でねじ伏せればいい。
そんな力業が好きな方はぜひサイクロプスに挑戦してもらいたい。
装備は武器を強化していけばいつか何とかなる（ダメージを受けない前提だから）。
▲ダメージを受けずに攻撃をたたき込めばいつか勝てる！そんな小学生みたいな理屈。
が、自分も楽しかったのはサイクロプスから先の数ステージまで。
インフレが激しくてまともに楽しめなくなり、その先はつらいレベルアップ作業になってしまった。
もちろん、適正な課金で快適に遊べるならば問題ない。
が、奇妙なことにこのゲームでは課金の効果が薄い…というか、ほぼ意味を感じられないのだ。
課金の定番はガチャだが、ガチャから出てくる装備がレベル相応のものなので、低レベルでガチャを回してもボスには勝てない。
それどころか、敵から最高レアリティの【レジェンド】アイテムが落ちることもあるし、それに準じるレアリティ【エピック】アイテムならばそこそこ出る。
また、【アイテム出現率アップ】の装備をつけるとレアアイテムの出現率も上がるようなので、レアアイテム狩り装備がそろうといよいよガチャ課金は必要なくなっていく。
もう1つの課金はHP・MPポーション、倒されたときのコンテニュー課金だが、能力が上がらない状態でクリアしても次のステージはさらに凶悪なので先に進めない。
結局、攻略の近道はレベルアップだ。
課金しようがしまいが、先に進むほどに同じステージやクエストをこなしてレベルを上げる作業ゲームになってしまう。
ということで、『エターニティーウォーリアー3』の評価はアクションが面白く、アプリの土台がいいのにバランスが悪いゲームである。
「課金してもいいかな？」と思う内容があるのに、課金しても効果が薄すぎて楽しめない。
一番必要なものは時間。せめて経験値増加アイテムがあれば良かったのだが…。
ただ、別の見方をすると、誰でも最高レアリティの装備を入手でき、地道にレベルアップすればいつか攻略できる、無課金系でアクションが好きなプレイヤーには最高のゲームかもしれない。
が、ゲームキャストのおすすめはあくまで「敵の攻撃を見切って攻撃をたたき込み、逃げてまた見切る！」という昔のアクションのような遊び方だ。
下の動画はサイクロプス退治の攻略法動画だが、昔のゲームのボスのようにパターンで倒せるのがわかると思う。
それ以降はインフレが激しすぎてよほどのアクションゲーマーでないとつらいと思うが、きついアクションに挑戦したい方はちょっと試してみて欲しい。
最終評価：2.5（価格通りに楽しめる）
おすすめポイント
見切れば勝てるアクション性（中盤まで） アクションがキビキビしていて操作感良し気になるポイント
中盤以降のインフレがひどい 後半はレベルが上がらなくなってつらい 課金の効果薄すぎ。課金について
HP/MP回復ポーション（ログインボーナスなどでそこそこ手に入る）
コンテニュー（ログインボーナスなどで手に入る）
ガチャ（レベルに合わせた装備が出る）
アイテム所有枠拡大（なくてもOK）
光の翼（外見が変わるだけ！）
（バージョン1.0.2、GCドラゴン）
アプリリンク：
エターニティーウォーリアー３ (itunes 基本無料 iPhone/iPad両対応)
動画：
