Machinarium Machinarium Pocket Edition (itunes 300円)
開発：Amanita Design
評価：iPhone 2.5(価格通りに楽しめる) / iPad 3.0(面白い)
温かみのある手描き風のイラスト。 素晴らしいBGMと質感にあった効果音で作りこまれた世界観。 わかりやすいヒント機能があるので完全に詰まることはない
iPhoneだとかなりプレイしづらい 後半の難易度はかなり鬼Machinarium はロボットたちが暮らす不思議な世界の出来事を描いたアドベンチャーだ。
手描きイラスト調のグラフイック、素晴らしいBGMに効果音がジブリアニメのような温かみのある世界観を創りだしており、海外でさまざまな賞を受賞している。
舞台は人間のように感情を持ったロボットたちが住む金属の街。
金属の街というと無機質で寂しい響きだが、人間臭い動きのロボットと手描き調のイラスト、ロボットたちの生活音や穏やかなBGMが加わり、暖かみのある不思議な雰囲気が構築されている。
平常時はBGMが小さくなって生活音・環境音が強調され、緊迫した場面ではBGMが強調されるなど、雰囲気を盛り上げる音の工夫も素晴らしい。
物語の始まりはスクラップ置き場に廃棄された主人公が起き上がるところから。
自力で立ち上がり、彼女を取り返しにいくために街へ向かう。
ストーリーはテキストではなく、イラストやロボットたちの動きで語られ、英語力などは必要なし。
風呂に入ったり、身なりを整えたりと、やたらと人間臭いロボットの行動は見ていて面白いし、喋らないところがより想像力を刺激して世界観に引き込んでくる。
ゲーム部分は調べたい場所をタッチしてアイテムを集めて、謎を解いて先に進めていくアドベンチャー。
調べられる範囲は基本的にロボットの手が届くところ。
とは言え、そこはさすがロボット。身長は伸縮が可能で広い範囲に手が届く。
▲縮めるとこんな小さく…。
上スワイプでにゅーんと足を伸ばしたり、手を伸ばしてかなり広い範囲を調べることが可能だ。
ロボットの身長を調整していろいろな場所を調べよう。
▲身長の調整は上スワイプで伸ばして、下スワイプで縮められる。
調べた場所にアイテムがあればタッチで取得でき、アイテムから使いたい場所まで指をドラッグして指を離すと使用できる。
また、アイテムを合成して別のアイテムを作る要素も。
▲使用可能な場所ではアイテムが少しだけ白く光るのでわかりやすい。
その他、仕掛けを動かしていく以外に、絵合わせやスライドパズルといった様々なミニゲームもある。
正統派の謎解きアドベンチャーといった内容だ。
ただ、その王道的な内容、多くの人に受け入れられそうな世界観に比べて意外に難易度はハード。
序盤こそ楽なのだが、中盤以降はかなり複雑になっていく。
簡単なミニゲームをプレイすると詳細なヒントが手に入るので、完全に詰むことはないと思うが、それでもアドベンチャー初心者には厳しい。
ヒントがあるとはいえ後半は結構大変なので、そのあたりは覚悟が必要だと思う。
▲ヒントは漫画仕立てで順を追ってやるべきことが整理されているのでわかりやすい。
ただ、それでもアドベンチャーが好きの方には間違いなくおすすめで、海外で評価が高いのも納得。
人間らしいロボットたち、温かみのあるイラストとサウンドが作り出す世界は一見の価値がある。
注意したいのは「iPadでプレイして欲しい」ということ。
もともとPC向けの大きなスクリーンを前提にしたゲームだったため、画面が小さいと見えづらい箇所や操作しづらい箇所が多々ある。
正直、iPhoneではなくiPadでやるゲームと思っているので、評価はiPadの3.0を採用しているが、iPhoneであれば2.5に下がる。
▲iPhoneではビンチ操作で画面アップが可能だが、面倒。
クリアまではすんなり進めば3時間ほど。
だが、普通にプレイするなら倍以上はかかるだろう。
試行錯誤しつつ「お、こんなところも作ってあるのか」と作りこみを発見して、世界観を楽しみつつ謎解いていくのも面白さの一つなので、ヒントは詰まるまで見ないでプレイしてみて欲しい。
後はこれで、誰もが楽しめる難易度だったら最高だったのになぁ…。
(GCドラゴン Ver2.0.1)
アプリリンク：
Machinarium (itunes 500円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay 399円)
Machinarium Machinarium Pocket Edition (itunes 300円)
動画：
