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Gree、海外オフィスを次々と縮小。海外展開でDeNAと明暗分かれる。

先日、GREEが中国から撤退というニュースがソーシャルゲーム業界を賑わせたが、TechCrunchの記事によると中国に続きイギリスのオフィスも閉鎖する運びとなったようだ。
GREE、中国に続き韓国も撤退か?(SGame)という推測もあり、海外のオフィスの多くで人員削減にはいっている模様。
もはや、GREEの海外展開は失敗したといっても良い段階に来ているようだ。

海外のオフィスではモバイル向けのネイティブアプリを開発していたと言われており、おそらくこれらの多くは永遠に世に出ないで終わるのだろう。
TGS2012でGREEにリッチゲームへの移行が見られたと書いたが、実際のところ、TGS2012で展示されていたリッチゲームはほとんどが未だリリースされていない。

車型の巨大なオブジェを作り、よしもとの芸人を呼んでまでPRしていた『ワッキーモーターズ』ですらひっそりとリリースされ、人気が出ないまま8月28日にサービス終了予定になっている。
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▲まあ、普通に遊べたけど…。

開発停止の裏にはGREEの海外での不振がある。
当初2012年内に海外黒字を目標としていたが、現状は未だ赤字。
それどころか、巨額の広告費を投入した自社タイトル『Zombie Jombie』がストアでの提供を停止するなど、苦戦している様子が目立つ。
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▲すごく宣伝していたけども…。

オンラインゲームは出してしまうと今度は運営費用やサーバー費用がかかり、すぐサービス提供停止とはいかない。
採算をとる見込みができず、開発停止という判断をしたのではないかと推測される。

Knights & Dragons』など人気のタイトルも少数出てきているが、全体としてみると鳴り物入りで買収したOpenFeintはサービスは終了し、海外拠点は自社アプリの苦戦、海外拠点は縮小…と、GREEの海外進出は失敗したと言っても良いのだろう。

すると次はDeNAの方に注目があつまるが、こちらはすでにUSでトップチャートに食い込むゲームをいくつもサービスしており、好調だ。
オリジナルタイトルをストアの上位に擁しているだけでなく、玩具メーカーハズブロと提携して現地で人気のブランドを使った商売も展開し、成功している。
先日リリースされた『TRANSFORMERS Legends』もAppStoreのカードジャンルでは売上げトップ10に入る。
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上記はポチポチだが、そうでないものも準備されている。
Dungeons & Dragonsのゲーム『Dungeons & Dragons Arena of War』を発表したかとおもいきや、ピーター・モリニュー氏最新作『GODUS』のスマホ版をリリースする権利を取得大作FPS『The Drowning』を自社で制作して一部の地域でテスト中とかなり豪華なラインナップだ。
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もちろん、これらネイティブアプリがうまくいくかどうかはまだ未知数だが、海外で人気のブランド・ジャンル・開発者を素直に用意する正攻法はある程度成果をあげると思われる。

約2年前、GREEはOpenFeintを、DeNAはNgmocoを買収して海外展開を開始し、当初はより巨大なSNSサービスであるOpenFeintを買収したGREEが一手先んじたという見方もあった。
だが、ここに来てはっきりと明暗がわかれたようだ。