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買い切りゲームに挑戦したい…!『パンチラン』とゲーキャスコラボ誕生秘話:iPhoneゲーマーな日々85

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自分が関わったゲームはレビューできない(自分が作ったゲームにゲームキャストのお墨付きです!と言うほどかっこ悪いことはない…)ので、今日は『パンチラン』のゲームキャストコラボがどのように生まれたか、という話をしてみようと思う。

きっかけは開発の@torunodevさんに「面白いゲームを作ったのでプレイしてみてほしい」というお誘いから。
で、プレイしてみたら

「えっ、これカジュアルゲームじゃないですか!」

と。
正直、普段はもっとゲームゲームしたものを作っている方だったのでびっくりしたが、実はこのゲームを作った影にはチャレンジングな理由があって、その理由を聞いてまじめに協力することになった。

大量に出ている無料のカジュアルゲームのジャンルで質が高めのものを提供し、そこに付加価値をつけることでゲーム購入してもらいたい。
つまり、買切り形式のゲームを成功させるために、あえてカジュアル風にしたという。

最初に無料ゲームとして十分ボリュームのあるゲームモードAを遊んでもらう。
さらにプレイしたい人に向けてゲームモードBを購入する形にしてみた、ということらしい。
ゲームモードBも体験版として30分に1回をプレイできるようにして“お試しができる”のが常識の無料ゲームプレイヤーに納得してもらえる形になっている。
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▲エンドレスモードなゲームB

話を聞いて「なるほど」と思えたので、自分は協力することにした。
自分が常々思っていることとして「日本でも買い切りゲーム買うユーザーが多くならないかな」という事がある。

ミニゲームにはお金を使わず、無料ゲームから無料ゲームを渡り歩いているユーザー層が日本にはすごく多い。同時に日本では有料アプリがおどろくほど売れず、決められた金額の中で作る売り切りアプリが出づらい土壌を生んでいる。

「海外はあんなに85円でも面白いゲームが出ているのに…」

という人達は多いが、海外の人たちは桁違いに購入するから海外メーカーも買い切りのゲームを出せる。

「日本では売れない→予算が立たない→しょぼい→売れない→基本無料か、安く広告でまかなえるゲームしか出なくなる」

というのが、日本の現状。
「海外で売ればいいのに」というのは簡単だが、日本人が海外で売ろうとすると言語や広告方法など、壁が多すぎて簡単にはチャレンジしづらい。
その無料ユーザーが買い切りゲームを購入してくれたら…日本でももっと面白いゲームが出てくるんじゃないかというところだ。

だから『パンチラン』は広告が驚くほどすくない。
広告のストレスやゲーム体験のマイナスを減らそうという試みだ。
実際、ノベルなどは広告が出ると著しく雰囲気を損ねるので、広告なしですむ売り方は探さないといけないと思っていて、そういう意味でもチャレンジの価値があると思った。
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▲死んだときに小さく出るぐらいしか広告がない。

で、協力したんだけども自分が関わる前にゲームはほとんどできていたので、細かいところをお願いしたぐらい。

主にお願いした変更点は3つ。
1番大きな所ではチュートリアルの変更。
最初は文字で説明するだけのものだった。
が、これをプレイできるチュートリアルに変えてもらった。
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▲最初は文字だけのチュートリアルで操作ができなかった。

『パンチラン』は普通のカジュアルラン系ゲームよりも操作が複雑(タッチでジャンプするだけが標準だが、このゲームはフリックや長押しがある)なので、チュートリアルを飛ばされるとプレイしても操作がわからず、やめるプレイヤーが続出すると予想されたので。

続いてスターの追加。
上達してくると、モアイで止まるのがすごく面倒だったので、「取りづらい位置にある宝箱を赤い宝箱とかにして、とったらモアイを1回だけ1発で倒せるってのはどうでしょう?」という感じで提案したところ、スターという形で実装された。
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▲こいつ。

最後に前パンチをタッチで出るようにしてもらいたい、とお願いした。
が、こちらはいろいろあって難しかったようだ(想像だけども、フリック操作とタッチ操作の判定の区別が難しかったんじゃないかなぁ、と思っている)。

ものすごい密に連絡をとってテストプレイを重ねまくったわけではないのが心残りだけども、もともと面白いものが、カジュアルゲーマーに見過ごされないように少し協力できたとは思う。

ということで、コアゲーマーの多いゲームキャストの読者にはちょっと物足りないかもしれないけども、普段無料ゲームしかしない人が周囲にいたらぜひ『パンチラン』を薦めてみてほしい。
そういう人たちが楽しめるようになっていると思うので。
で、『パンチラン』はAndroidにはないので、Androidの方は同じく(ほんのりだけど)自分が関わった『ネコアップ2』もよろしく。

最後になるが『パンチラン』からいやらしいことを連想した人は、頭がピンク色になってしまっていると思う。
開発中、一回も想像しなかったのでびっくりした。
反省とともに記事をツイートするように。

アプリリンク:
パンチラン(itunes) 無料
ネコアップ2(itunes 250円 / GooglePlay 基本無料)