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人類は滅びたんだよ!という世界を体験できるゲーム『Kairo』の雰囲気で満足する ΩΩΩ<ナンダッテー:iPhoneゲーマーな日々47

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突然だが、自分は「人類が滅亡した後の世界」好きである。
始まりは“風の谷のナウシカ”。
人類が腐海に飲み込まれ、緩やかに滅びに向かっている世界で、なぜか腐海の底がきれいだったというシーンがある。
人が絶対にいないはずの場所はなんだか特別に思え、「ああ、なんか見てみたいなぁ!」と強烈に思ったのだった。

次は“天空の城ラピュタ”。
天空の城はまさに文明が滅びた後の存在で、人がいる気配が全くない場所。
「自分や人間がいなくなった建物ってどうなるんだろう、それを見てみたい」とワクワクした。
人類文明が滅亡したり世界が終わる小説を読みあさる6歳児の誕生である。

そして月日は流れて32歳の冬。
少年はジブリの影響で「人類文明が滅亡したあと」の世界観が味わえるゲームを漁っているオッサンに育っていた。
ということで、今回は人類が滅亡した空気を味わえるパズルアドベンチャー『Kairo』を紹介する。
『Kairo』はコンクリートっぽいブロックで構成された3D空間を移動し、その場所の謎を解いていくパズルアドベンチャー。
公式にアナウンスされているわけではないが、その世界は「高度な文明を誇った人類が滅亡して残された建物を冒険する」感満載。

マップは全てコンクリートブロックで作られており、ひたすらに無機質。
明らかに人の手で作られているのに、人間の気配が全くしないというのが想像力を刺激する。
下の写真は移動すると鳥居のようなものが次々と現れる回廊。
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▲全体に画面が暗いので見づらいかも。

空中に浮かぶ回廊。
こんな高度な文明があったのになぜ、滅びてしまったのだろうか。
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木もベンチも、全てが緑のブロックで作られた暗い公園。
野外のはずなのに、自分の足音以外はなにも聞こえない。
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▲緑のブロックだけで構成された公園はひたすら無機質。

これは棺桶…?
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とにかく、明らかに人間文明を匂わせるものがまれに見つかるので、人間がいたことは間違いない。
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▲モノクロの写真が壁に。

謎解きゲームということもあり、様々な不思議なしかけが出てくる。
これを何に使っていたのか?
どんな文明があったのか?
滅びた文明マニアとしては想像力を刺激されずにいられない。
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隠しマップを発見して解くと、人間の存在が感じられるマップが少しだけ見られる。
寝具(?)と窓から見える廃墟っぽいマンション。
この「情報はちょっとしか見せないので想像して下さい」というしかけが本当にステキ。
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ゲームとしてはシンプルで、1つの部屋にある紋章を発見したり、仕掛けをとくと次のマップへのゲートが現れ、最奥を目指すというもの。
ゲーム中に解説は一切でないという突き放し感が、世界観に浸れるので逆に良い。
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▲ゲートはなんだかもやもやしている。

一応ハマらないようにメニューからヒントを得ることはできる。
が、おすすめは断然ヒントなしだ。
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自分としては、謎解きと言うよりも次々に出てくる新しいマップの雰囲気を楽しむ、雰囲気ゲー。
450円とiOSアプリとしてはちょっと高めだし、ゲームのしかけがすごく面白いわけではないが雰囲気ゲーとしてはかなり良いので、動画を見て気になったらやってみてもいいかも。


自分としては雰囲気が気に入った大満足。
面白いとか、面白く無いとかではなく「何かを自分主体で体験できる」というのはゲームにしかない大きな強みであることを久々に認識した1日だった。

ゲームって、ほんっといいもんですね。
それではサヨナラ。

アプリリンク:
Kairo(itunes) iPhone/iPadの両方に対応