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Greeとヤフーの提携「オークションとは一線を画す」はゲームメーカーである資格を放棄したも同然

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先日、ヤフーとグリーの提携のニュースが業界を駆け抜けた。
ヤフーモバゲーを展開しているのに、まさかの展開である。
ところが、そのニュースにはさらに驚くべき1文が載っていた。
宮坂社長は、今回の提携について「オークションとは一線を画す」としており、Yahoo!オークションでのRMTの扱いに変化はないという。

RMT(リアルマネートレード、ゲーム内データを現金で販売する行為)について言及なし?
馬鹿が…っ!
そこが、ゲーム業界にとって一番重要なところだろうが!
そもそも RMT の問題が何であるかというと、ゲーム内のアイテムが換金できてしまうとゲーム上の資産を生み出す行為が賭博法に触れる恐れがあるという問題だ。
となると、多くの基本無料ゲームが成り立たなくなる可能性すらある。

今年、コンプガチャの規制が入ったときも「ああ、行き過ぎた課金が規制されてよかったなぁ」で終わりではなかった。
確かに『ドリランド』などからコンプガチャは消えた。
が、同時に他のオンラインゲームのセット装備などのコンプリート要素も消え、多くのゲームにわずかながら影響を残した。
規制されたのはソーシャルゲームではなく、ゲーム業界なのだ。
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▲ラグナロクからもランダム入手の有料セット装備が消えた。

賭博法・風営法などの影響力は大きいので、ソーシャルゲーム関連の RMT を理由に違法とされた場合は、これ以上の影響が出てくるはず。
このときも規制されるのはソーシャルゲームではなく、ゲーム全般である。
つまり、RMT 問題はゲーム業界から見ればゲーム文化全般に影響しかねない、巨大な爆弾なのだ。

これは基本無料オンラインゲームが出てきたころからの問題なのだが、オンラインゲームについては日本オンラインゲーム協会が業界内の意見を統一し、問題化しないように対処してきた。

ソーシャルゲームはその流れの上にあるのに、ゲーム業界の努力を無視して荒稼ぎに腐心する新興メーカーの草刈り場になり、倫理なき課金がコンプガチャ規制を呼んだ。
そして、ようやく業界内で自主規制を検討する【ソーシャルゲーム協会】が設置されて「ああ、これで少し落ち着くか」と思ったら「オークションとは一線を画す」発言である。

Gree は規約で RMT を禁止しており、Gree の社長である田中氏はソーシャルゲーム協会の会長でもある。
そんな Gree が、経済上の利益を追い求めて提携だけを行い、大きな問題を放置するというのはまったくありえない事態である。

「Gree は金には興味あるけども、社会的義務やゲーム文化への寄与は考えておりません」

と言っているも同然と言えよう。
Gree は先人が築き上げたゲームという文化に乗って稼いでいる。
長年ゲームをプレイしている身からすれば、一部の金しか見ていないソーシャルゲームメーカーが規制を呼んでいるのは見ていて怒りしか感じない。

4gamer など Web系メディアはいつもかなり突っ込んだことを記事にする印象があるが、雑誌系のゲームメディアはそのあたりがなんだか緩い。
今回の件はメディア総出で Gree に突っ込むところだと思うのだが…。
個人的にはファミ通Gree とかで突っ込んで欲しい。

追記:
ファミ通 Gree でヤフーモバゲーと RMT について考察をニュースにして、ファミ通Mobage で Gree とヤフーの提携をつつくという展開を希望いたします。

参考記事:
ソーシャルゲーム(オンラインゲーム)のガチャがRMTと併せ技で賭博法に抵触の可能性について(追記あり)(やまもといちろう) - BLOGOS(ブロゴス)
MG2N(S): コンプガチャ 消費者庁規制の解説のような

※写真・斜線部の引用はITmediaニュースの記事より引用