| タイトル | ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 |
|---|---|
| ジャンル | アドベンチャー |
| 価格 | 無料（序章〜第1章） |
| アプリ内購入 | 各章500円、一括購入2000円（2〜6章） |
| 日本語対応 | なし |
| 販売元：Spike-Chunsoft CO, LTD. | Version：1.0 | GameCenter：実績・ランキング | 対応機種：iPhone / iPod touch / iPad | レビュアー：ドラゴン |
|
 サスペンスを彩る猟奇的な演出 |
| 結末が気になるストーリー |
 iPhoneに合わない操作性（アップデートで修正されている） |
| 無駄なアクション要素 |
希望ヶ峰学園に閉じ込められた15人の生徒達が、学園の謎を解き明かす様子を描くサスペンスアドベンチャーゲーム。
先に言ってしまうと、このゲームの濃すぎるキャラクターたちやストーリーの緊迫感にドハマりして、クリア後にPSPで出ている続編『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』を買いにゲーム屋に走るはめになった。
それぐらいよくできている。
▲いきなり大山のぶ代ボイスでしゃべる学園長…最初から度肝を抜かれた。
ゲーム開始と同時に、学園の生徒一同はこの希望ヶ峰学園で一生過ごすか、ほかの誰かを殺して学園を脱出するか、という狂気の選択を突きつけられる。
学園生活が一転、誰が先走って殺人を犯すともわからない状態で共同生活を送る極限状態だ。
▲血の色は都合上ピンク。
ゲームはまず日常パートから始まる。
ここでは一緒に学園の謎を解き明かしていく仲間と交流し、親密度を上げていく。
物語に登場する仲間は日本各地から集められた【超高校級】の能力の持ち主。
個性的すぎるキャラクター、独特の猟奇的な雰囲気を醸し出すイラスト、誰もが怪しく見えるような人物描写で「この中の誰かが脱出のために殺人をおかすのではないか？」という緊張感が途切れることなく物語が進む。
▲キャラクターの目が逝ってる気が…。
これらの人物と日常パートで打ち解けたころに起きる殺人事件。
このゲームは日常パートの描写が丁寧で「これはキャラクター別のエンディングがあるのではないか？」と思えるぐらいしっかりしている。
そんなに描写されたキャラが殺されるのはかなりショッキングだ。
殺人事件が発生すると、審議の上で投票により犯人を探す【学級裁判】パートへ。
殺人に成功しても、ここで犯行がバレた生徒は処刑されてしまう。
犯人を探しだすことができなかった場合は残る生徒が全員が処刑されてしまう狂気の裁判だ。
学級裁判パートは証拠の品をもとに真実をを解き明かしていくミニゲーム。
筋書きはかなり練られており、証拠集めだけでは簡単わからない部分もあるなど、単なる答え合わせ以上の展開が楽しめる。
裁判パートのメインは生徒達が決められたテーマについて語っていく【議論】のミニゲーム。
流れていくキャラクターの言葉を読んで矛盾点をみつけ、証拠を弾丸のように打ち込んで破壊していく。
素早く矛盾を見つけて相手を論破すると爽快だ。
▲『逆転裁判』の審議を複数で行なっている感じ
続いて事件に必要なワードを思い出す虫食いワードパズル【閃きアナグラム】。
必要な文字を順番にタッチして破壊、消える前に破壊するとキーワードを取得できる。
漫画調で描かれた事件の虫食い部分を埋めて犯人につきつける【クライマックス推理】。
丸い絵を空欄に当てはめて、正解すると漫画が進行して推理が完成する。
リズムに乗って相手の反論をタッチして追い詰める【マシンガントークバトル】。
白い点に照準が合っているときにワードをタッチでロックオンし、その後Shotで破壊する。
これらをこなして犯人を見つけ出すと１章が完結し、次の章へと移っていく。
結末が気になって章の終わりまでプレイせずにはいられない怒涛の展開を堪能できる。
が、強烈な難点も同時にある。
先ほど説明した【学級裁判】は【議論】パート以外は完全に蛇足で面白くない。
特に【マシンガントークバトル】はワードを破壊していくタップアクションだが、画面の上下をタップする操作が複雑で、説明文のようにリズムにのってプレイできないストレスのもと。
緩急つけるためというのはわかるのだが、このあたりは全て選択肢方式でよかったのではないだろうか。
▲気分を代弁するとこんな感じ。
そして、最も大きい難点が、全体的にPSPのコントローラー操作をそのままにiOSに移植して失敗している点。
最初に気づくのは探索時で、移動操作は画面左側をスライドさせて視界移動し、右側を触ることで移動するようになっている。
これは一般的なiPhoneのゲームとはまったく逆操作で、右利きのプレイヤーは最初につまづくこととなる。
さらに、ショートカット移動画面では反対の操作が要求されるため、混乱してしまう。
▲部屋に入るときiPadだと画面中央をタッチorマーカーを画面端に移動する作業が面倒
ほかにも通常画面では選択肢をタッチするとそのまま決定だったり、メニュー画面では選択してから実行ボタンをタッチするなど統一感がない。
その上でメッセージ送り時にわざわざメッセージウィンドウをタッチする必要があるなど、iPhoneアプリとしての基本的な操作性も研究不足。（※アップデートで操作性は改善されている）
これが１番つらいのが無料体験できる序章部分で、操作にストレスがたまり、マシンガントークバトルの難易度もゲーム中で最も高くなってしまっている。
itunesの評価が低いのも皆、序章で判断してしまっているからだろう。
▲平均評価★3.5。そんなひどいものではないのだが…。
しかし、操作は慣れるもの。
このゲームのストーリーと演出のせいで結末が気になり、気づけば慣れている。
クリアまで自分は25時間かかったが、まったく飽きさせない展開。
プレイを進めてしばらくは「これは2.0評価しかないな…」と思っていたが、終わってみたら「操作さえ良ければ3.5（かなり面白い）だ！」と考えなおしたほど。
操作で苦戦しても、序章の雰囲気が嫌いではなければ購入して損はない内容だ。
もし購入するのであれば、現状ではIOS版ではなくPSP版を買う方がいいかもしれない、というのも考慮に入れておいて欲しい。ベスト版なら3000円未満のはずだ。
最後に画質と対応機種について。
画質はPSPレベルの通常画質とIOS用の高画質が選べるが、高画質ではiPhone4Sでも素早く旋回したり走ると処理落ちする。
また、対応機種はiPhone4以上なので、iPod touch、iPhone3GSの方は要注意。
▲通常画質はややボケるがゲームに支障はなし。
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生(itunes)
動画
