ゲームキャスト

面白いゲームを探すなら、ここ。

レビュー:百人勇者

hyakunin01
タイトル:百人勇者
ジャンル:RTS(リアルタイム戦略ゲーム)
価格:85円
アプリ内購入:なし
日本語対応:なし
Retina 対応:あり
販売元:uue | Version:1.0 | GameCenter:なし:iPhone / iPod touch

総合評価:3.0(面白い)
+かわいいドット絵
+いい加減に見えて実はある戦略性
-もう少しボリュームが欲しい
-BGMがない

百人勇者の詳細・DLはこちら(itunes)

Windows 用のフリーゲームを作っている uue(公式ページ) の作品。
uue のゲームは手軽に遊べるアイデアゲームが多く、送り出してきたゲームの中には『勇者30』のように PSP でリニューアル発売されたものもあるほどで、知るひとぞ知る開発者。

今回の『百人勇者』はプレイヤーが王様になって勇者を魔王討伐に向かわせるゲーム。
しかし、勇者はなんと1人じゃない。

「村では一番でした、魔王にも立ち向かえると思います!」

そんな「自称勇者」レベルの強さで100人(実際にゲームで使うのは多くて20人ぐらいだが…)。
ドラクエのスタートで100ゴールドしかもらえなかったりするけど、王様も大変だったんだなぁ…と実感する勇者やりくり戦略シミュレーションゲームだ。

hyakunin04
ゲームとしては一本道で勇者と魔物が戦うRPG要素の強いライン型RTS
ゲームが始まると同時に、素っ裸で現れる勇者候補。

「まおう を たおしてくるので しえんしてください!」


勇者候補には、レベル・性格・攻撃力・防御力・移動力・魔力がそれぞれ設定されており、その素質に応じて王様(=プレイヤー)が装備を与える仕組み。
普通のライン型RTSはユニットを金で生産するが、このゲームでは勇者に与える装備などをお金で買ってパワーアップさせるわけだ。

hyakunin06
アイテムは能力値を上げてくれるほか、「おもさ」というものがあり、例外はあるものの強いアイテムほど重くて移動力を下げてしまうので、バランスを見て選択しなければならない
後半、レベルがイマイチ上がらなかった勇者などは切り捨てる選択が必要なことも…。
RPGで後半になると突然良いアイテムをくれる王様が多いのも、ダメだった勇者用の予算を回してくれるようになるから…と考えると、RPGプレイヤーとしてはちょっとフクザツな気分

xtomlfux
さて、装備が決まったら「出撃」。
勇者が画面上部のマップに現れ、魔王城まで一直線に突撃する
この時に移動力が大きいほど早く移動でき、移動力1だと目も当てられない遅さになるわけだ。
勇者は魔王城から攻めてくるモンスターとぶつかると自動的に戦闘し、ピンチになるかHPが0になるまで戦い続ける

hyakunin08
HP がなくなると「やられた」状態になり、一定時後に城で復活して再出撃することとなる。
(勇者は神の加護があるので死んでも城に戻る…ということか)
また、勇者の性格に応じて「てったい」してくれることがあり、「やられた」よりも短時間で再出撃できるようになる。
れいせい」ならば適度に、「かげき」ならば余程のことがないと「てったい」しないなど、性格に応じた装備の配備が必要になるわけだ。

hyakunin09
一定時間が立ち、画面左上の時計が一周すると魔物から開放した施設の数に応じて収入が入る
ここでまた勇者のために新しい装備を買ったり、新しい勇者を商人から紹介してもらうわけだ。
基本はこの繰り返しで攻め上げて魔王を倒せれば勝利、逆に城まで攻められればゲームオーバーとなる。

hyakunin03
どのユニットを固まらせて攻めるかという既存のライン型RTSと違い、どのようにキャラを育成していくかがクリアのポイント
ランダム性が強いように見えて、後半は適当ではクリア出来ない戦略性もあるので、比較的ゲーマー向け。
BGMがないこと、全部で5ステージでクリアまで多少詰まっても4時間もあればできてしまうボリュームが難点だが、ボリュームについては飽きる前に終る…という値段相応にはあると言えるか。
なんにせよ、既存のライン型RTSに飽きているユーザーにはおすすめ。

hyakunin02
このゲームのリリースにあたってだいぶスマートフォンを意識したようで、操作方法はタッチパネルに最適化されていて快適だし、チュートリアルが丁寧で迷うことはない上に中断もできるしで iPhone の特性にあったゲームになっている
体験版(PC版のみ)になかったチュートリアルがあるのも超ライトユーザーの多い iPhone ならではと思われる。
今後も uue のゲームには期待できそうだ。