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レビュー:電車でGO! 山手線編

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タイトル:電車でGO! 山手線編
ジャンル:電車運転シミュレーション
価格:800円
ディベロッパー:タイトー | Version:1.0 | GameCenter:実績対応 | 対応機種:iPhone/iPod touch/iPad

トシの評価:3.0(面白い)
+グラフィックが良い
+山手線沿線の雰囲気を再現
+フリーモードで見るのも楽しい
-天候や特別ダイヤなどの追加要素がない
-自分の電車を見ることができない

電車でGO! 山手線編の詳細・DLはこちら(itunes)

大人気電車運転シミュレーションがついに iPhone へ。
携帯機史上最高と言ってもよいグラフィックで、山手線沿線を走り回れる。
昼間の1ダイヤしかない、駅ごとの音楽がないなど電車好きには気になる細かい点はあるが、値段を考えるとそれ以上の出来栄えと言って差し支えない。
ユニバーサルアプリで、 iPad の大画面で見ると桁違いの迫力になる点も評価したい。
評価は3.0としたが、 iPad なら3.5に近い3.0といってもいいだろう。
電車でGO! ファン、山手線利用者ならば買い。

電車でGO! はタイトーの大ヒット電車運転シミュレーションシリーズ。
シリーズの始まりは1997年のアーケードゲームで、格闘ゲーム全盛でマニア化が進んでいたゲームセンターに「普通の人も遊べるゲームを!」という願いと共に発売されたのが始まり。
その後、プレイステーションで100万本を超えるヒットを飛ばし、携帯やDSなど様々なハードに移植されてきた。
このシリーズが発売される事自体が iPhone が一般的なハードになった証拠と言えるだろう。

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ゲームは電車運転シミュレーションという名前のとおり、電車を運転して時刻表通りに駅から駅へと定刻通りに電車を運行するもの。

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操作は電車のコントローラーを模したノッチ(アクセル)とブレーキを使用する本格的なものと、ボタン式の操作しやすいタイプの2通り。
アドオンで103系などの車両を購入するとダイヤル式の旧型コントローラーも使える。

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プレイは駅に到着するごとに評価され、持ち時間以上にダイヤを乱すとゲームオーバー。
レールの上を走るだけで脱線もなくブレーキとアクセルだけという操作なのに、電車の操作は癖があってなかなかに難しい。
加速して一定速度まで来たらブレーキとアクセルをニュートラルにして慣性運転でスピードを制御し、ホームに入ってから所定の位置に止める…という作業だけでも十分ゲームとして成立している。

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だが、何より楽しいのは馴染みの線路を自分の手で走ること。
完全再現とはいかなくても階段の位置からその周囲の地形までかなり雰囲気を再現しているホームは、山手線利用者ならそれだけで楽しめるだろう。

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沿線の風景も現実に木の生えている箇所には木が茂っているし、新宿からは都庁っぽいビルが見えるなどランドマークの雰囲気の再現はきっちり。
あくまで雰囲気再現だが、山手線を1周しながら確認してみたところ十分楽しめるレベルだ。
そんなふうに山手線に乗りながら風景を比べる遊びができるのも携帯できる iPhone ならでは。
電車がうまく運転できなければフリー走行やオート運転で適当に眺めながら楽しむのも可だ。

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遠景まできっちり表示されていることもあり、携帯機としては過去最高グラフィックの電車でGO! といっても差し支えない出来もまた嬉しい。
その上、 iPhone の小さな画面では気づきづらいぐらいに作りこまれているので、iPad でプレイすると2回り以上世界が広がるというほど違う。
その作り込みに驚くはずだ。

ただ、欲を言うならば PS 版などであった要素を付け足して欲しい。
今回のバージョンでは天候もないし、ダイヤも1つだけ、アクシデントなどの要素もなくただ走るだけ、という基本のみの状態になってしまっている。
また、自分の電車を見られないのも気になる。
他のハードでは発車時などに自分の電車が表示されたがそれがなく、対向車も存在しないため電車を見る機会がない。
アドオンで電車を購入しても電車本体を見られないのでは画竜点睛を欠くという感じで残念。

元来、現実にあるものをシミュレートしたものは計測などに金がかかるので、800円でそこまで要求するのも酷かもしれないが…。

その難点を差し引いても、電車でGO! ファンならかって損のない作品。
電車でGO! がそのものが iPhone でプレイできると言っても過言ではない。
他にも山手線を利用する方も楽しめるはず。
山手線通勤のお供に、電車でGO! 山手線編はいかがだろうか。

以下は公式のトレーラー。
これを見るだけでも大体の雰囲気は伝わるはず。