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MacAppStoreがゲームにもたらす未来を考える

1月6日、つまり本日MacAppStoreがオープンする。
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これで、MacでもDL販売が可能になるわけだ。
すでに各所でいろいろな推測記事が上がっているが、ゲームキャストはコアゲーマーのためのサイト。
MacAppStoreがiPhone/iPadのゲームにもたらす未来について考えてみよう。


予想される嬉しい未来
予想1:MacでiPhone/iPadのゲームが遊べるようになる
最初はMac専用ゲームしかないと思うが、次第にiPhone/iPadのゲームがMacで動くようになっていくと予想される。
ユニバーサルアプリといえば、iPhone/iPad/Macで動くアプリを指すようになるかもしれない。
あるいは新しい名前ができるのか。
これは当たり前というか、誰もが考える未来だろう。
Retina対応ゲームであれば今のモニターでも十分見られるグラフィックになりそうだ。
また、ゲームロフトなどは十分HD対応するアプリを制作してくるだろう。
以下はPS3版のモダンコンバット2。

言っておくが800円だ。
これだけのクオリティを出されたら…家でPCプレイは現実的といえる。

予想2:普通のコントローラーやキーボードでアプリが遊べる
Macでプレイ出来るようになれば、USBのコントローラーなども使えるはず。
操作性が問題で楽しめなかったゲームも楽しめるようになるかも?
「iPad版は面白いのにiPhone版を出したか不思議になる」あのDungeon Defenderも一気に名作に化けるはず。

予想3:OpenFaintとGameCenterにセーブデータ保存機能がつく
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MacでもiPhoneでもプレイできるならば、家ならMacで、外ではiPhone/iPod touchでプレイしたくなるはず。
となれば今のようにローカルにセーブデータを保存するのは馬鹿らしい。
セーブデータを持ち運ぶオンラインサービスが始まるはずだ。
ユーザーを囲い込むために、GameCenterとOpenFeintが喜んでこのサービスを担うだろう。
OpenFeintはAndroidでもプレイ出来るようになるとか、多機種展開を売りにしてGameCenterに対して優勢になりそう。
外出先でiPhoneの電池が切れても、Androidと2台持ちならばAndroidで続きをプレイできる…いや、そんな人が全国に10人位いてもいい。
もちろん、一人は私だ。

予想4:定額制ゲームサービスの出現
前項ではおちゃらけでiPhoneとAndroidなどと書いたが、iPhoneでモダンコンバット2をプレイして続きを予想1ででたPS3で…ということは十分ありえる。
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さらに言えばWindowsPC版で…などという展開もあるだろう。
ユーザーがメーカーにお金を払い、プラットフォームを問わずにゲームをプレイできる権利を購入する…という未来は十分考えられる。
セーブしたければお金を払え、というようになるわけだ。
Mac/iPhone/iPad間でこれが展開される可能性もあり得る。
電子書籍がプラットフォームやらDRMで定まらない状況を尻目に、ゲームが「お金さえ払えばどこでもいつでも遊べるよ」となる。

番外:無理やり移植増加
Macで稼いでついでにiPhoneでも…ともともとPC用のコアゲーマー向けゲームが力技でiPhoneへ移植。
アフターバーナーの機種ごとの移植状態を比べるようなマニアがニヤリとする。
一方、Macアプリとセットで売り出されて、「MacはいいけどiPhone版はクソ」というレビュー続出。


懸念されること
さて、ここまでユーザーにとって素敵な未来を想像してみたが、懸念もあるのでこちらも書いておく。

懸念1:Appleの課金モデル
Appleと言えば、全ての決済を行ってくれて便利な半面、アプリ外での課金を一切締めだす課金モデル。
買切り、もしくはアプリ内購入を使わない場合はアプリがリジェクトされるという話だ。
定額制やセーブデータの持ち越しはAppleの領土(Mac/iPad/iPhone)だけになるかもしれない。

懸念2:AppStoreの未熟さ
AppStoreには多くの問題がある。
レビューシステムの未熟さ、トップランクのアプリ以外は埋もれてしまうシステム。
これらがゲームアプリに適用されることでゲームアプリの活気が失われていく可能性もある。

懸念3:ゲームの画一化
Macで動かすために、タッチパネルの利点をすて、コントローラーでもタッチパネルでも楽しめる系のゲームが増える恐れ。
ランキングシステムがどうなるか分からないので絶対こうとは言えないが、MacAppStoreで売れ、iPhoneでも売れるアプリが自然にランキング上位にくるような状況も考えられる。
結局ゲームが大量に売れるときはライトゲーマーも巻き込むので、Angry Birds他有名ゲームが常にトップのランキング、というようになってしまう。
コアゲーマー向けのゲームはますます日陰に。
しかも、そのコアゲーマーですら「Macでやるとこのグラフィックが凄いんだよ!」とかゲーム内容以外を重視し始めたりしてソリッドなゲームが失われる。

懸念4:ゲーム開発者が死ぬ
対応プラットフォームが増えて開発者が泣く。
「この期日までにiPhone/iPad/Mac全部バグチェックよろしく」
この予想だけは100%当たると思う。


懸念を気にしなければバラ色の未来が待っていそうなこの予想。
いかがだっただろうか。
皆さんの予想、反論などもTwitterアカウント@gamecast-blogか、コメントで是非どうぞ。