タイトル：CIVILIZATION WARS
ディベロッパー：Chillingo
プレイ時Version：1.0.2
ジャンル：RTS
価格：115円
古代文明の力を求めて3つの民族が争う、Galcon系のRTS。
シヴィライゼーションと付いているが、文明を進化させる定番RTS「シヴィライゼーション」とは一切関係ない、魔法のある世界のお話。
同名Flashゲームの移植となる。
Galcon改造版
今回紹介するCivlization Warsはマップ上にある建物から敵を全部排除すると勝利になるGalconの流れを組んだRTS。
Galconとは非常にシンプルなRTSで、「攻めた人数と同じだけ敵が被害を受ける」「惑星にいる人数より多くの被害をうける」「惑星の大きさに応じて自動的に人が増える」というルールだけで操作も「人を移動させるだけ」という宇宙征服ゲーム。
Civilization Warsでは攻撃力や防御力、人口の増加スピードなどが異なる３つの民族から１つを選択し、古代文明の力を求めて戦う。
ゲームを進めてLVUPすると、民族の能力を強化することができ、プレイヤーの方針に応じて「オリジナル民族」になっていく。
「魔法」を使って地震を起こしたり天変地異で敵を攻撃すうことも可能。
Galconの複雑化バージョンといったところか。
複雑なシステムと簡単操作
ゲーム展開はなかなか複雑。
建物は大きく分けて「城」「魔法の儀式所」「塔」の３つ。
城では大きさに合わせて時間と共に人口が増えていく。
魔法の儀式所を占領すると魔力が増え、占領した塔からは敵を攻撃する矢が放たれる。
戦況を判断してこれらの建物を的確に占領し、敵と攻防を繰り広げなければならない。
また、Glconでは敵が100人いれば101人で攻め込めばよかった。
が、こちらでは攻撃力と防御力の要素があるため攻撃力の強い兵士であれば80人で100人の守る城を落とすこともありうる。
こういった計算もまた複雑。
さらに敵が出陣した瞬間にタイミングを見て攻め込む、Galconのような先を考える必要のある戦術も健在。
これに魔法や民族の育て方まで絡み、システム的にはやりごたえのあるものとなっている。
さらに、ゲームの操作は基本的にタップとドラッグのみ。
自民族の建物を選択し、目標の建物までドラッグするとそこへ侵攻を開始する。
複数の建物から同時に攻め込みたければ複数の建物をなぞってから目標の建物で指を話せばオーケー。
魔法を使うときは魔法アイコンをタップして目標をタップするだけ。
非常に簡単で覚えやすい操作だ。
オリジナルのFlash版もなかなか評判が良く、システム面は問題ない。
移植ミス
システム面は良い、と書くのはもちろんそれ以外に欠点があるから。
このゲームの複雑なシステムを生かすためか、１マップに存在する建物の数はかなり多い。
それでいてiPhone/iPod touchの１画面にマップを収めているので、「ドラッグ操作で巻き込みたくない建物を巻き込む」という状況がよく発生してしまう。
兵士を動かし方がキモの戦術ゲームで、動かしたくない兵士まで動かしてしまうのはかなり問題のあること。
「オリジナル民族をつくれる」と書いたが、操作が大雑把になるため、それを補うように攻撃力・防御力・人口増加速度など「民族の基礎体力」を上げなくてはいけなくなる。
オリジナルにあった細かい魔法戦術などは取りづらくなってしまっているのだ。
そのため、Version1.0ではバランスがオリジナルのままなのに「難しくてクリア出来ない」といった事態が多発し、バージョンアップで簡単にするという修正を行なっている。
それでもまだ、大だこやドラゴンなどのボスキャラと戦うステージではオリジナルよりかなり難しく感じられる。
残念なことにゲームは悪くなくとも、移植に問題があったと言わざるをえない。
トシの評価(5段階)
先から述べているとおり、良いシステムを生かせていないGalconもどき、といったところ。
１人用のGalconとしてみるならそこまで悪くないが、こちらのオリジナルをプレイしたほうが格段に楽しい。
どうせiOSに移植するなら細部まで気をつけて移植して欲しかった。
現段階では、Civilization WarsをiPhoneなどでプレイできる、という程度の価値しかない。
Galcon系が好きで、体験版を楽しめれば。
総合：2.0（良くはない）
＋小さくて可愛い雰囲気のグラフィック
＋Galconを複雑化したシステム
－たまにクラッシュ
－覚えるのは簡単だが、操作性が悪い
Civilizations Warsの詳細はこちら(itunes)
体験版Civilizations Wars Liteの詳細はこちら(itunes)
