タイトル：Need for Speed Hot Pursuit
ディベロッパー：Electronic Arts
プレイ時Version：1.0
ジャンル：クラッシュレーシング
価格：600円
Need for Speed Hot Pursuitの詳細はこちら(itunes)
シリーズの原点に帰り、警官と暴走するレーサーのチェイスがメインになったNeed for Speed最新作。
レーサーを取り締まる警官となって暴走車をクラッシュして取り締まるか、警官から逃げるレーサーとなって相手を振り切るか。
豪快な公道クラッシュレーシングが繰り広げられる。
iPhone版は初期、警官モードだけだったがアップデートでレーサーモードが追加され、完全版となったのでレビューも修正。
原点回帰をiPhoneへ
普通にレースゲームだったり、覆面警官になってみたりと決まった型がなくなりつつあるNeed for Speedシリーズだが、「公道を豪快に走るドライブゲームに原点回帰」を宣言しての最新作。
宣言通り、警官vsレーサーという構図のチェイスドライブゲーム。
据え置き機版ゲームが先行リリースされてメタスコア(ゲームサイトのレビュー平均点)90/100という驚異的な数値をたたき出しており、どのように移植されるのかが注目されていた。
iPhoneでは３作目のNeed for Speed Hot Pursuitは豪快なクラッシュを売りにしたドライブゲームになっており、路線としては前々作のUnder coverのクラッシュレースを強化した感じ。
警官側は検問・スパイク・EMPなどを使用して暴走車をクラッシュさせ、レーサー側はオイルトラップ・ジャミングを駆使してかけて逃走を図る。
ニトロでダッシュしたり、検問ボタンがあったりと純粋なレースゲームではなく、豪快な「ドライブゲーム」に仕上がっている。
警官側はストレスフリーに進化
今回のメインはレーサーをクラッシュさせるクラッシュレース。
Need for Speed Under Coverのクラッシュレースは難易度が高くいらつかせられたが今回は違う。
検問を張って足止め、近い距離ならEMPで電子機器を狂わせてスピードを落とし、おなじみのニトロで瞬間加速して…と敵に近づく手段は豊富。
相手を追い越してもスパイクで攻撃できるし、やっていてストレスが無い。
初心者でも連続で2台ぐらい敵車を壊せる難易度で、ぶっ飛ばしたときの演出も豪快でいい。
ひたすら金を貯めて強い車をチューンナップしないとそもそも勝つことができなかった車RPG的なシステムも簡略化され、ミッションをクリアして金を貯めると自動的に新しい車が手に入るようになっている上、その入手も前作と比べればかなり簡単だ。
とにかくお手軽で、気楽にやりたいときは楽しくプレイできるのが今作の特徴。
３種の野外コースは開放的でお気楽だし、３種類のミッションも分かりやすい。
今までNeed for Speedシリーズに馴染めなかった人でも再入門できるはずだ。
レーサー側は少しテクニカル
レーサー側はパトカーを振り切りながらのタイムアタック、レースがメイン。
警官側の時は妨害しレーサーが逃げてくれていたが、こちらでは（特にタイムアタックで）警官の妨害が入る分多少難易度が上がる。
あとから出てきただけにテクニカルになっているのがわかる。
ただ、オーバードライブ（ニトロのようなもの）とニトロを併用して二弾加速するのはなかなか楽しいのだが、コースの難易度が低い分、普通のレースゲームと比べて突き詰める楽しさの面で劣る。
豪快さでは警察側のほうが上で、つまらなくはないが中途半端感が拭えない。
速度を競う要素があるなら、廃止されたスリップストリームなどを復活させて、警官車がいる意味をより増やすなど、警官モードの豪快さが無くなった分遊びを増やすべきだったのではないだろうか。
つまらないわけではないが、残念な感じが残る。
完全版になって
コンセプトもプレイ感覚も悪くはないが、値段に比べてボリューム不足で画竜点睛を欠く形だ。
UPDATEでのボリュームアップに期待したい。
アップデート前のレビューでそう締めくくったが、ボリュームはたしかに十分増えた。
しかし、レーサーモードは警官モードよりも爽快感が薄れ、逆に不満が残る。
もっとクラッシュの爽快感を生かせるよう単調なコースを何とかするのが先だったのではないだろうか。
内容はすでに600円という価格相応かもしれないが、Need for Speedシリーズの名を冠する以上もう人ひねり欲しかった。
気楽に豪快ドライブゲームをしたい人ならおすすめ。
トシの評価(5段階)
値下げしているならいいのだが、近い価格帯であれば似たコンセプトのAsphalt6の方がおすすめ。
ヘビーゲーマーよりも気楽にやりたいゲーマー向けなので、やり込みたい方パスしても可。
レーサーモードでボリュームは増えたが、レーサー独特の面白さを出し切れていなかったので評価アップはさせていない。
最後に、日本語訳がおかしいということを付け加えておきたい。
今までは「ナイトロ」で統一されていたのが今作では「ニトロ」だったり「ナイトロ」だったり、ミッションタイトルが意味不明だったり。
ゲームに支障はないが用語統一という基礎すら出来ていないようでは味では済まされない。
総合：2.5(楽しめる)
＋ストレスなく楽しめる豪快レース
＋豪快なクラッシュ
＋３Ｇでもできるレースとしてはきれいなグラフィック
－レーサーモードが警察側と比べてイマイチ
－コースが単調
－日本語が変（プレイに支障はない）
