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ゲーム会社経営SLG ゲーム発展国++

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タイトル:ゲーム発展国++
ディベロッパー:カイロソフト
プレイ時Version:1.0
ジャンル:経営SLG
価格:450円
ゲーム発展国++の詳細はこちら(itunes)

ゲーム発展国++はPCをはじめさまざまなプラットフォームで発売されているゲーム会社経営SLG。
機種ごとに多少の違いがあるが、今回のものは携帯版の移植。
様々なハードで人気を博しているだけあり、安定した面白さがある。



どんなゲーム?
ゲーム会社の社長となって社員を雇い、育て、大ヒットゲーム開発を目指すゲーム。
会社経営というよりも、ゲームを作る事自体を楽しむ方向性が色濃い。
ゲーム好きなら誰でも考えたことがある「自分がゲームを作って発売したら…」という夢をかなえてくれる。
もしくは、ゲーム会社に好きなメーカーの名前をつけて「もしあの会社が世界一だったら!」というような妄想でも可。
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写真の通り、自社ハードを開発して売ることまで出来るので、ゲーム業界マニアにはたまらない。

明確なゴールはなく、シムシティの無制限モードのように満足できるまでゲームを作成することができる。
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図のようにゲームのジャンル、内容、開発方針、ハードを選んで作るだけ。
すると、画面で社員たちがちまちま動きながら開発を開始し、「面白さ・独創性・グラフィック・音楽」のパラメーターがゲームに蓄積され、一定時間経つとゲームが完成する。
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開発中、突然やる気の炎を出してゲームのパラメーターを大きく上げる社員、ゲームのノウハウを貯める社員など、様々な行動をしているので開発中は見ているだけでも楽しい。
プレイヤーはアイテムを使って少し手助けできる他、ゲームの完成度に応じて「企画」「音楽」「原画」を社員や外部スタッフの中からきめてゲーム完成までの主導を行う。
無事完成したゲームは「自分で作った子供」的な感覚をいだいてしまい、なかなか愛着がわく。
特に続編が作られるほど売れたソフトなどシリーズごと「次もヒットさせて存続させないと!」という親心までいだいてしまう。
このあたりは簡単操作なのにしっかり作りこまれていると思う。

なお、予定していた発売時期になってもゲームが完成しなかったりバグが残っている場合、開発中でも発売できたりする。
完成した出来の良いソフトより、作りかけでも広告をかけてクリスマス商戦に売った方がはるかに売れるあたり変なところでリアル。
しかし、新ハードが出るごとに参入に金が必要だし、そもそもゲームが売れないと次のゲームを作れないなど大会社になるまではかなり資金的にはシビアなので、必要悪である。

ゲーム的には「ゲームを作って」「売って」「社員を成長させたり雇ったり」の繰り返しだが、ゲーム作成部分が楽しいのでついつい繰り返してしまう中毒性の高さがある。
気づけば1時間ゲームを作り続けていたということもざら。
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たまにファンレターが届いたり、新ハードが発売されたりとゲーム的なイベントもあり、そういった演出もまた楽しい。
多くのハードに移植されているだけあり、ゲームの基本的な部分の楽しさがきっちり形成されているのでハズレのない面白さと言える。
ゲームが好きで、シミュレーションが嫌いでなければオススメの一作。

最後に多くのレビューで触れられている画面下部のコントローラーについて言及する。
「携帯からの移植とはいえ操作は携帯を引き継がないで欲しかった」などと言われており、確かに私もタッチパネル操作への最適化はして欲しかったとは思う。
しかし、あえて「このコントローラーがあったほうがいい」とここで言いたい。
操作はiPhoneに最適化されていないが、コントローラー操作は下手なタッチパネル操作より断然快適。
読者の方でもタップやスライドのミスで選択肢や移動先をミスしたことのある方はいるのではないだろうか。
コントローラーならばスライド操作がタップになるミスもないし、画面上で忙しく指を動かさなくても簡単に操作でき、非常に快適になる。
このタイプのシミュレーションゲームはコントローラーと愛称がいいことをゲーム発展国++は教えてくれたように思う。
コントローラーがあることを前提にタッチパネル最適化を行ってくれれば最高だったのだが、操作感は十分良い。

コントローラーが気になる方はOFFにできるが、損をするだけなのでONでプレイしてみて欲しい。


トシの評価(5段階)
PC版はカイロソフトのホームページで無料DL可能。
この手のゲームを作り続けてきただけあり、文句なしに面白い。
やることが少なく、単調なのに飽きない。
開発したゲームに自分だけが好きで売れなかったゲームの名前をつけて発売し、広告を撃ちまくって100万本売ってみたり、1位になれなかったけど自分が好きだったハードの名前を自社ハードにつけて売り出し、トップハードにしてみたり、ゲーム業界マニアや、ゲームを作ることを疑似体験したい方には特にお勧め。

総合評価3.5(かなり面白い)
中毒性のあるプレイ
ゲーム好きの妄想を満たすゲーム内容