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レビュー 名作ボードゲーム Carcassonne

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タイトル:Carcassonne
ディベロッパー:Hans im Gluck Verlag
プレイ時Version:1.35
ジャンル:ボードゲーム
価格:600円
Carcassonneの詳細はこちら(itunes)

Carcassonne(以後カルカソンヌ)はドイツ年間ゲーム大賞とドイツゲーム大賞の2つを受賞したボードゲームの名作。
ボード上に交互にコマを置き、領土にしてポイントを競う。
ネットワークモード、オリジナルの1人用モード、CPUとの対戦モードなどモードも豊富で丁寧に作られたカルカソンヌファンなら持っておくべき1作。


基本がすでに優秀
古代ローマ時代の城塞都市カルカソンヌをモチーフにしたドイツ製ボードゲーム。
プレイヤーは手番ごとに都市・道路・草原・修道院の4つが描かれた地形タイルを順番にめくって繋げ、配下コマを1つ置くことができる(置かないことも可能)。
建物はボード上でタイルがつながって完成したとき、最も多くの配下コマを置いていたプレイヤーの領土となり、その分の得点を得る仕組み。
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配下コマは有限で、一回おくと建物が完成するまで帰ってこない(草原と教会は永遠に帰ってこない)。
所有権が欲しいからと行って配下を置きすぎると建物が完成するまで何もできなくなってしまう。
将来どこの建物が完成し、得点が高くなるのかを考えて配下コマを配置する読み要素。
自分が得点を得るためにタイルを置くのか、敵の建物が完成しないようにタイルをいびつに置くのかという戦略要素。
ドイツでの大賞は伊達ではなく、相手との駆け引きをが非常にアツいゲームだ。

iPhoneのゲームとしても優秀
基本となるゲームの素性がいいだけでなく、iPhone版は単体のゲームとしても非常に優秀。
この手のゲームではAIの能力が試されるがこれも問題なし。
初期4段階強さだった時点で中級者ぐらいまで対応したAIがいたが、バージョンアップを重ねた現在は8種類。
1人用で十分対戦の練習になる。
さらに、ソリティアモードというiPhoneオリジナルのモードを搭載。
ソリティアモードは一人で黙々とタイルを並べ、できるだけタイルの縦横を小さくまとめつつ順番に城と道を作っていくゲーム。
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道、城それぞれをタイル2つで完成した建物、その次はタイル3つで完成した建物…という順に作っていくだけなのだが、パズルゲームとなっていてかなり面白い。
毎回同じ配置の「週刊お題」モードと「ランダム」モードがあり、ランダムは1人で延々と、お題についてはとことん研究して突き詰められるのでパズルゲーマーも普通にやり込める奥深さがある。
もちろん、タップとスワイプだけで操作できるようタッチパネルへの最適化も完璧。
隙のないゲームになっている。

ネットワークモードは快適
さて、ボードゲームとなれば欲しくなるのがネットワーク対戦だが、これもカルカソンヌは非常に優秀。
wifi、bluetouthだけでなく、3G回線での対戦もサポート。
チャットも適度に見やすく、長文を打っても後できっちり確認するログ機能もある。
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ゲーム終了後はずっとチャットすることも可能でプレイ後の感想戦もバッチリだ。
メールアドレスを交換すればフレンド登録も可能。
雰囲気たっぷりの羊皮紙で招待状を出していつでも対戦可能。
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相手側にはプッシュ通知で対戦希望の連絡が行われる。
このゲームのネットワーク対戦の素晴らしさはこれだけにとどまらない。
なんと、いつでも中断可能なのだ。プレイヤーが二人とも回線を切っても、プレイ内容は保持され続けるため「手の空いたときに見て、プレイが進んでいたら自分も次の手を打つ」というような対戦も可能。
ネットランキングもあってまさに死角なし。
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4人対戦ができるようになったらもう、ボード版を持ち歩く必要すらなくなるかもしれない。
カルカソンヌプレイヤーなら所持しておくべきアプリケーション。
そうでなくてもボードゲーム好きならば購入の価値あり。
ボードゲームのiPhone移植として見本のようなゲームだ。


トシの評価(5段階)
ネットワーク対戦人数が2人であること以外、死角がない恐ろしく丁寧なゲーム。
600円という価格も納得。
グラフィックもボードゲームプレイヤーを納得させるものに仕上がっている。
全てのボードゲームの移植がこうであって欲しい、と言ってしまいたい。

総合:4.0(すごい面白い)
+のどかな雰囲気のグラフィック
+ゲーム大賞のゲームをきっちり再現
+AI対戦・オリジナルモードも搭載の1人用
+ネットワーク対戦の新設さ
-ネットワーク対戦人数が2人まで。