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レビュー Dungeon Solitaire

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タイトル:DUNGEON SOLITAIRE
ディベロッパー:Griptonite Games
プレイ時Version:2.7
ジャンル:カードゲーム
価格:230円
Dungeon Solitaireの詳細はこちら(itunes)

Dungeon SolitaireはWindowsに標準で付属してよく知られているソリティアの亜種。
ダンジョンから地上を侵略しようとするモンスターと、立ち向かう勇者たちの戦いをモチーフにしている。
ソリティアのようにカードをめくっていき、出てきた戦士・モンスター・アイテムなどをルールに従って配置して高得点を目指すカードゲームだ。


基本ルールはシンプル
山札をめくっていき、ランダムに出てくるカードを上手に配置してモンスターを倒すパズルのようなカードゲーム。
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場には「モンスター陣地」「勇者陣地」がそれぞれ5つずつ存在し、めくられたカードは必ず配置しなければならないため、カードが出る順番は非常に大切。
モンスターが5枚以上いるときに新たなモンスターがめくられるとモンスターは地上へ抜け出たこととなり、 3匹目のモンスターが地上に抜けた時点で敗北となる。
逆に勇者が5枚場にある状態で6枚目の勇者が出たらプレイヤーの勝利。
隣り合う場所に勇者とモンスターが配置されると戦闘となり、カードの力・魔力と特殊能力に応じて戦闘が処理される。
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その他にアイテムカード、地形カードが存在し、それぞれモンスター・勇者の能力を変化させることができるが、基本ルールはこれだけ。


常に悩ましいゲーム
このゲーム、基本ルールは少ないが勝利するのはかなり大変。
まず、モンスターの方が質量共に勇者を上回っているので適当にプレイをしては一瞬で敗北してしまう。
能力的にはアイテムでパワーアップしてようやくモンスターと五分といったところ。
カードの能力をすべて覚え、そのゲームで何のカードが残っていて何がもう残っていないのか把握し、その上で慎重にゲームを進めていく必要がある。
しかも、どんなに悩んでも出てきた順に全てのカードを場に出さなければならないというルールがプレイヤーを追い詰める。
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強力で一度きりしか使えないアイテムも、装備する勇者がいない上アイテムも出るタイミングが悪ければ意味がないし、リスクを考えて慎重に行なった配置でも一瞬で崩れ去る。
しかも、高得点を出すには敵モンスターを全部倒しその後に勝利するという展開に持っていく必要があるので一方的に勝っても得点は高くならない。
勝っていても負けていても、ひたすらにプレイヤーにジレンマを押し付ける恐ろしいゲームだ。
そのランダム性のためにどんなに悩んで出しても100%はないが、それだけに展開がうまく行っているほど熱くなり楽しめる。


美麗なイラストも魅力
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このゲームはまた、重厚なファンタジーの雰囲気も魅力。
カードにはそれぞれ美麗なイラストが描かれ、使い回しは一切ない。
また、戦闘の効果音や断末魔もどちらかと言えばハード。
ファンタジー好きにも訴求できるものがある。

総合してみると、間口は狭いもののゲームとしてはよく出来ており、雰囲気もよく延々とプレイできるソリティア亜種となっている。
ファンタジー・カードゲーム好きにはおすすめ。


トシの評価(5段階)
このゲームはひたすらに地味。
プレイしても230円ならもっと面白いゲームが沢山あるはず…最初の印象は良くなかったが、このゲームはソリティアのように飽きない。
最高のパターンでカードが出てくるまで(もちろんそんな事はない)ついつい続けてしまう。
運要素が大きいが、ソリティアはそもそもそういうゲームだし、短時間テンポよく終わるので負けてイラつくよりも次のゲームに進んでしまうタイプ。
マインスイーパーやソリティアをひたすらやってしまうような人なら無限にプレイできるはず。
少し飽きたらアドオンで拡張パックを買うとカードが足されて新たな気分でプレイできる。
…いつ終わるんだこのゲーム。
ただ、味がわかるまで時間がかかる上に繰り返しのゲームなのでこの系統のゲームが好きでない方にはおすすめしない。

総合:3.5(かなり面白い)
+重厚でファンタジックな雰囲気とイラスト
+常にジレンマを突きつけられるゲーム性
+飽きがこない


ちょこっとプレイガイド
場の見かた
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敵陣地には敵カード(赤)、地形カード(紫)と財宝カード(灰色)を設置できる。
勇者陣地には勇者カード(青)、地形カード(紫)とアイテムカード(灰色)が設置可能。
「現在カード」は現在引いて使わなければならないカード。
引いたカードは必ず設置しないといけない。
「アイテム山」はアイテムの山。
アイテムカード・財宝カードを使わない(使えない)場合はここに積んでおき、いつでも使うことができる。
ただし、一番最近アイテム山に積んだアイテムしか使えない(使うとその前に積んだアイテムが使える)ので注意。
地形カードのみ置く場所がなければ得点となる。

モンスター・勇者カードの見かた
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カードの数字は上から順に「力」「魔力」「特殊能力」(例のカードは空なのでなし)「得点」となる。
まれにカード縮小表示のとき右下に×2と書かれているカードがあるが、これは戦闘で相手を破壊した場合2倍の特典を得る特殊能力だ。
マークで示される下記の能力とは別にもっているものとなる。


戦闘のルール

敵陣地と勇者陣地で隣り合う場所にモンスター・勇者カードが配置されると戦闘となる。
戦闘のルールは以下の通り。

1.双方の力と魔力をくらべ、両方の値で下回っているカードが破壊される。
モンスターが破壊された場合は得点に加算され、勇者が破壊された場合は特典から差し引かれる。
2.上記の条件を満たさない場合引き分けとなり、特殊能力が処理される。

これだけ。
勝利条件が厳しいため引き分けが多く、特殊能力の出番が多い。
特殊能力を上手く使いこなして勝利を目指して欲しい。


特殊能力マークと効果
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相手がドラゴン、ワームならば相手を破壊する。
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相手を破壊する。非常に強力。
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相手の力と魔力を1ずつ下げる。
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対戦相手のカードを1つ(矢印マークが複数あれば同じ数だけ)下に移動させる。移動した先に敵がいた場合即座に戦闘となる。
移動先に何かカードが配置されていた場合は地形カードなら自動的にその効果を受け、勇者・モンスターが配置されていればそのカードを同じように押し出す。
一番下から押し出されたカードは山札の一番下に入る。
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対戦相手のカードを1つ(矢印マークが複数あれば同じ数だけ)上に移動させる。移動した先に敵がいた場合即座に戦闘となる。
移動先に何かカードが配置されていた場合は地形カードなら自動的にその効果を受け、勇者・モンスターが配置されていればそのカードを同じように押し出す。
一番上から押し出されたモンスターカードはダンジョンを抜けた扱いとなり、勇者カードの場合は山札の一番下に入る。
※アイテムが特殊能力を持っていた場合、後から配置されたカードの特殊能力で上書きされる。

以上がほぼ全て。
単純なのであとはプレイすれば慣れるはず。