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そこにあるのは、滅びた世界と少女と船だけ。ゾンビも何もない終末を旅する『FAR: Lone Sails』レビュー

FAR: Lone Sails (App Store 500円 / GooglePlay 620円 / Steam 1,520円)
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そこにあるのは週末を迎えた世界と、少女と、不思議な船だけ。
狂った機械も、ゾンビもいない。
『FAR: Lone Sails』は、そんな終末世界を旅するゲームだ。

言葉を使った明示的な演出はなく、プレイヤーは少女を操作して世界を見て回り、風景から何かを感じ取ることしかできない。
文明は滅びきってしまったのか、少女は本当に最後の1人なのか。
さあ、終末の世界の旅行に出かけよう。

古びた洋館と影のある少女、一晩の宿を求める何も知らない男…王道オカルトADV『ねじれた少女』レビュー。1時間で楽しめるクトゥルフ系物語

ねじれた少女(GooglePlay 無料)
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森で迷ったあなたは、古びた洋館を見つけ、一晩の宿を求めて戸を叩く。
「どちら様ですか?」
そういって顔をのぞかせた少女には、どこか違和感があった……。

今回紹介する『ねじれた少女』は、オカルトアドベンチャー。
1時間程度の短時間に楽しめて、好奇心をそそる選択肢と選択で変化する結末があり、スナック感覚で手軽に摂取できる王道のクトゥルフ系アドベンチャーだ。

終末世界を2人ぼっちで生きる『終わる世界とキミとぼく』レビュー。ローグライト・謎解きゲームというべきプレイ感

終わる世界とキミとぼく (App Store 250円 / GooglePlay 240円 / Steam 558円)
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ぼくらは知っていた。この世界が終わることを。誰もが知っていた。知っていたのだ。

核戦争により、とつぜんに世界は終わり始めた。
幸運にも生き延びた“ぼく”は、同じく生き延びた女の子の“キミ”とともに荒れ果てた世界を生き抜く。
ぼくが死んでも、キミが死んでもゲームは終わり。
『終わる世界とキミとぼく』は、終末の世界を2人きりで生き延びるハード・サバイバルゲームだ。

テキストが主体のゲームで、画面は派手ではない。
しかし、システムに目を向けると毎プレイ異なるイベントが発生し、死んだら最初からやり直しになるローグライト(不思議のダンジョンのエッセンスがある)的要素、謎解きアドベンチャー要素を備えた“ローグライト謎解きゲーム”に近いシステムを備えた光る1作だ。

一度は訪れる価値がある観光地。ジオラマを取り込んだ風景をみるゲーム『Trüberbrook(トルバーブルック)』レビュー

Trüberbrook (App Store 610円 / GooglePlay 600円 / Steam 3,090円)
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たとえその旅がどうなろうとも、トルバーブルックは訪れる価値がある場所だ──
意識してはいないだろうが、『Truberbrook(トルバーブルック)』公式のキャッチコピーは、見事にゲーム内容を表現している。
シナリオは盛り上がりに欠けるし、アドベンチャーゲームとしても使い古されたポイントクリック型(気になる場所をタッチで調べる)でしかない。
しかし、そういったマイナスを補ってあまりある風景がゲーム内に広がっている。
その風景を見るためだけに、一度行きたい観光地。
そんなゲームが『トルバーブルック』なのだ。

なぜ未完成で出してしまったのか。今遊ぶにはもったいないApple Arcade『ワールズエンドクラブ』インプレッション

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本文に入る前に、『ワールズエンドクラブ』をフルに楽しみたい方に向けてお知らせを書いておく。

Apple Arcadeで2020年9月4日に配信された『ワールズエンドクラブ』は、話が途中で終わる。
よって、2021年春予定のNintendo Switch版か、Apple Arcade版のアップデートを待ってプレイすべきだ。
プレイして何ヶ月もたつと、ストーリーの細部を忘れる。それは物語重視のゲームにとって致命的だから、完成版を待った方がよりゲームを楽しめるのは間違いない。

また、本文章は多くのネタバレが含まれる。
「12人の少年少女が地下水族館に連れ去られ、謎のピエロにデスゲームへの参加を強制される」以外を知ると、ゲームをプレイしたとき面白さが減じてしまうかもしれない。
よって、ゲームを心待ちにしている方はこの先を読まない方が良い。

くたびれたドット絵で昭和を描く刑事ミステリー『和階堂真の事件簿 – 処刑人の楔』レビュー。推理を当てれば完全無料で遊べるミステリー好きをくすぐる1作

和階堂真の事件簿 - 処刑人の楔 (App Store 無料 / GooglePlay 無料)
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あれは、悲しい昭和の事件だった……。
1981年と1982年のH県K市では、2年連続で電柱につるされた首なし死体が発見された。
そして、1983年。
3度目に首のない死体が発見されたとき、本庁の警部、和階堂が事件の解決に乗り出す。

本日紹介する『和階堂真の事件簿 – 処刑人の楔』は、携帯電話も存在しない時代に泥臭い調査で事件を解決する、昭和の香りが漂う刑事物アドベンチャー。
プレイ時間はおよそ1時間程度。1冊のミステリー小説を読むように楽しめる作品だ。

清涼感が残る短編『探しものは、夏ですか。』レビュー。ボクと少女、ひと夏の不思議な体験。そして決断の物語

探しものは、夏ですか。 (App Store 無料 / GooglePlay 近日)
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無気力なまま田舎に戻った大学生と少女の、ひと夏の物語。
物語も、ゲームのつくりも火の玉ストレートと言っていいド王道。
しかし、それを照れもなく、やりきっているから清々しい。

スマートフォン・ブラウザ向けのゲームを制作するスタジオ・ワンダーフォーゲルから、王道のボーイ・ミーツ・ガールノベル『探しものは、夏ですか。』がリリースされた。
本作は、ティラノゲームフェス2018にて佳作を受賞した同名ノベルに演出、エンディング分岐を足したもので、もともと好評だった作品をブラッシュアップしたものとなっている。

市民、あなたを幸福にするのはAIの義務です。社会的統制、AI、完全監視社会を描くSFアドベンチャー『Beyond a Steel Sky』レビュー

Beyond a Steel Sky (App Store 無料 / Steam )
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「私はシステムと融合し、みんなの生活を見守り続けます」
「ジョーイ……!」
「悲しまないで、これからは私はどこにでもいるのだから」
ゲームの終わりに仲間が何か存在と融合して、世界を司るシステムが正常化してハッピーエンド。
この『Beyond a Steel Sky』は、1994年に登場したアドベンチャー『Beneath a Steel Sky』の続編であり、そんなエンディングのあとを描くゲームである。
大いなる犠牲を払って平和になって……果たして、それで世界は救われたのだろうか。

狂気のこだわりが作る新しい体験『Song of Bloom』レビュー。僕らはこのゲームに何度も気づかされ、何度も驚く

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『Song of Bloom』というゲームは、2019年12月末に登場した怪物であり“新しくも奇妙な体験”だ。
ゲームを多く遊んでいると新鮮味が薄れ、「あ、この系統のゲームは前に見たな」と思うことも多いだろう。
しかし、このゲームはスマホのために作られた新しい体験で、多くのプレイヤーにとって未知との遭遇になりえると思う。

実際、私はこのゲームが理解できず「これはゲームなのか?」と頭をひねった。
そして、内容を理解するほどに何度も発見を楽しみ、狂気の作りこみに驚き、最後には感動してしまった。
『Song of Bloom』というゲームは、2019年に登場したスマホゲームの中でも逸脱した作品で、試すべき作品だと断言できる。

退屈な宇宙の旅に隠された真実とは。1時間で引きこんでサクッと終わる短編無料SFアドベンチャー『ETERNAL』レビュー。

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「こちらコマンダーハル。サンプル採取を開始します」
人類の文明がはるかに進んだ2102年。
とある惑星でサンプル取得ミッションを終えたハルは、史上最年少で有人惑星探査を達成した宇宙飛行士となった。
残るは、30日かけて地球に戻る退屈な旅のはずだったが……そこで、ハルは意外な事件にであう。
今日は、1時間程度で終わるSFノベルアドベンチャー『ETERNAL』を紹介する。

起動する日によって風景が変わる散策ゲーム『SEVEN DOORWAYS』レビュー。お勧めはしない、しかし異世界好きには知って欲しいアプリ

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「これはゲームと言えるのか」とか「ゲーム性がない」とか、そんな感想が出そうなゲームがたまに遊びたくなる。
この『SEVEN DOORWAYS』もそのたぐいのゲームで、単に作者が描いたいくつかのスケッチ内を散策できるようにしたもの。“そこに世界がある”だけでゴールも駆け引きもない。
これを人に勧めることはしない。が、自分の記憶にとどめるためにここに記しておく。

世紀末タクシー伝説『ザ・ファイナルタクシー』レビュー。大抵の悩みは、タクシーに乗ればすべて解決する終末世界

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大地が汚染され、人類文明が衰退した遥か未来。
ミュータントが地上を歩き回り、狂った軍事用ロボットが人を襲う非情な世界でも……タクシー運転手は生きていた!

未来に生きる子孫にタイムマシーンで仕送りする『Time Machine』など、独特の味を持つゲームを出し続ける合同会社じぃーまの新作は、世紀末タクシー伝説『ザ・ファイナルタクシー』。
たいていの悩みはタクシーに乗っていれば解決する、超ポジティブで明るいポストアポカリプス・タクシーゲームだ。

色を失った世界を彩りを取り戻す脱出ゲーム『Discolored』レビュー。孤独な世界、プレイヤーに寄り添う音楽、演出が秀逸な1作

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「そこではすべての色が失われる」
ある砂漠には、色を失ったレストランがたたずんでいる。
そんなレストランを訪れ、緑、青、赤と一色ずつ色を取り戻し、世界を解放する脱出ゲームが『Discolored』だ。
システムは普通の脱出ゲームだが、色を使った演出、環境の描写、音楽ともに素晴らしく、世界観を重視するゲーマーなら見逃せない1作なので紹介しておく。

すべてを複製する装置を使い、陰謀を秘めた巨大企業の謎を探る『The Bradwell Conspiracy』レビュー。名作『Portal』を目指し、なりきれなかった1作

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世界を変えるほどの革命的な新サービス“クリーンウォーター・イニシアチブ”。
2026年、電力会社Bradwell Electronicsは、博物館でその発表セレモニーを行うが……謎の爆発によってセレモニーは中断されてしまう。
建物の崩壊で閉じ込められたプレイヤーはBradwell社員の身分証を発見し、身分を偽って社屋に入り、そこから脱出を試みるのだが……この建物には、大きな秘密があった。

『The Bradwell Conspiracy』は、謎解きアドベンチャーと物語が融合した作品である。
パブリッシャーは『Surgeon Simulator』や『I Am Bread』のBossa Studios、開発は『Fable』や『Tomb Raider』にも携わったベテランが在籍するA Brave Plan。
ゲームからは往年の名作『Portal』を意識した演出が伝わってきており、かなりの期待度があったのだが……遊んでみると、かなり惜しいゲームになってしまっていた。

終末を迎えた異世界を理由もなく旅するゲーム『Stela』。『INSIDE』系を遊びたいときに選ぶ1本

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終焉を迎える古代世界のなかを、目的もわからぬまま駆け抜ける神秘の旅。
ゲーム終了まではおよそ2時間。
印象的な謎の世界を、短時間で味あわせるゲームカナダのSkyBox Labsが開発した『Stela』だ。
左右移動とジャンプがメインのシンプルな内容ながら、優れた映像表現で人間が消えた終焉の世界を見せ、冒険を楽しませるアクションアドベンチャーとして完成されており、PLAYDEADの名作『INSIDE』に強く影響を受けた……というより「独自にINSIDE系ゲームを作ろう」という意図が見て取れる1作である。

骨董品の修理を通じて人を知るパズル+ドラマ『Assemble With Care』レビュー。『Monnument Valley』のustwo最新作

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『Monument Valley』で人気を博したustwoから、品物の分解・組み立てパズルを通じて人と触れ合うヒューマンドラマ・修理パズル『Assemble With Care』だ。
ある日、骨董品を修理し続ける生活に飽きた主人公のマリアは、家を飛び出して旅に出る。
そして、見知らぬ街で人々の大事なものを修理し、彼らが物に込めていた思いを知り、自らの生き方を見つめ直す……。

少し前に『Monument Valley』のデザイナーが独立して物語パズル『Florence』で好評を博したが、本作もまた物語とパズルを融合し、ある程度成功している。

大自然と古代遺跡、野生動物と謎の機械の大地を巡る旅『Widower's Sky』レビュー。バグだらけだが可能性を秘めた作品

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開発期間、4年。
人らしきものがほぼ存在せず、大自然のなかを動物と巨大な機械だけが歩き回る古代の世界。
そこに迷い込んだ父子と愛犬を操作し、協力して脱出を試みるサバイバル・アドベンチャー『Widower's Sky』がついに登場した。
本作は『風ノ旅ビト』と『Monument Valley』に影響され、両者を足し合わせることを目標に作られた個人製作のインディゲームで、美しいアートと世界観を特徴としている。

私は2016年にこのゲームが発表されてからずっと待っていたし、読者の皆さんにも「このゲームは期待作だ!」と伝え続けてきたのだが……出てきたものはバグだらけで、普通にはとても遊べない代物であった。
しかし、それを乗り越えてクリアした今だから言える。このゲームは可能性を秘めたゲームである、と。

劇場アニメの世界でプレイヤーが動くゲーム『フォーゴットン・アン』レビュー。小さな選択が変化を呼び、心に棘を刺す小作品

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古いおもちゃ、片方だけの靴下、いつか出した手紙……そんな、人間たちが忘れ去ったモノがいきつく世界フォゴットンランド。
その世界ではモノが意思を持って動き出し、いつか人間たちに思い出してもらえることを夢見て生活している。
『フォーゴットン・アン』は、おとぎ話の世界を豊かなアニメで描き、プレイヤーはそのなかで動けて、物語を少し変えられる……そんな物語ゲームだ。

終わりを迎えた世界に命を創り、再生する王道SF物語ゲーム『World for Two』レビュー。人類が消え、美しく静かな世界であなたは何を思うのか

World for Two (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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世界が滅び、残った人類はその責任をつぐなうため、新たに生命を作ろうとする……。
手塚治虫の漫画『火の鳥』に限らず、そういったSFの世界を好むなら、『World for Two』をやるべきだ。
大災害により動物が完全に消えた世界で、最後に残った老博士は新たな世界に生きる動物を、科学的に生み出すことを決意する。
彼は老いた体を補うために作業用のアンドロイドを製作し、生命を作り出すことを命じる。もちろん、そのアンドロイドこそがプレイヤーだ。

日常にある穏やかな愛を描くドライブゲーム『Sunset Road』レビュー。倦怠期の恋人たちの会話から導かれる信頼の姿

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今日は午前3時に目が覚めてしまった。
外を見れば寂しく雨が降っていて、家の中はまだ肌寒い。
すごく空虚な気持ちでもないし、ゲーム的なスリルや劇的なものを求めているわけでもない。
しかし、暗くて静かな中で、心の隙間を埋める小さな暖かみを持つ“何か”が欲しくなる。
そういったとき、この『Sunset Road』を遊んでもらえるように、個人的なプレイ体験をここに記しておく。

病み系女子になって彼氏の携帯を探る『マヂヤミ彼女』レビュー。これぞ現代のサイコホラー

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アタシね、普通じゃ無いんだ。
いつも“重い”と言われて恋人に振られちゃうけど、ユウタには恋愛体質の私を上手く隠してて…。

『マヂヤミ彼女』は愛情が深すぎて彼氏を束縛する病んだ女子を題材としたアドベンチャーゲームだ。
ある日、“彼女”であるあなたは彼氏であるユウタの浮気を疑ってしまう。そして、目の前にあるのは彼のスマホ。
となれば、やることは1つしかない。

恋人と、友達と。2人遊び専用の脱出ゲーム『Tick Tock: A Tale for Two』レビュー。2台のスマホで同じ世界を、違う視点で見て、話しながら謎を解く会話ゲーム

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2人のプレイヤーが同じゲームを別々の端末で、異なる視点で遊び、会話で情報を共有しながら謎を解くコミュニケーション・脱出ゲームが登場した。
スウェーデンとデンマークの作家2人組Other Tales Interactiveが制作した、2人プレイ専用の脱出ゲーム『Tick Tock: A Tale for Two』だ。
友達と遊ぶも良し、恋人と遊ぶも良し。
簡単な謎解きではないが、とにかく人が2人いて、2台の端末があればアトラクション気分で遊べる面白いコンセプトのゲームだ。

フロイト的手法でプレイヤーを多角的に本格心理テストゲーム『ALTER EGO』レビュー。自己を知り人生を豊かにするゲーミング

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大学時代、心理学の講義で聞いた言葉が今でも忘れられない。
「心理学は、自分を知り豊かな人生を送るための授業です。普通の人は自分を知りたいと思いません。
心理学の講義を選択した皆さんは、少し変わっています」

“自分を知りたい”欲求を持つ人間が少数派ということが驚きだった。

しかし今、そんな少数派の人間に向けた強烈なゲームが App Store と Google Play の両方で1位を獲得し、ヒットを飛ばしている。
ゲームを通じてプレイヤーを分析して結果を出し、自省を促す“自分探しタップゲーム”『ALTER EGO』である。

死にざまを見せて人を前向きにするポジティブな”死のゲーム”。死者が最後の晩餐をとるレストラン『くまのレストラン』レビュー

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魂が天国へ行く前に訪れる、天国と地獄の間。
そこに、くまのシェフが死者に最後の晩餐をふるまう“くまのレストラン”がある。
このレストラン住み込みの給仕の“ねこ”になって、シェフを手伝い、死者とふれあいうゲームが『くまのレストラン』だ。

衣装課金から始まる物語。振袖を贈られた人工知能と少年を描く軽妙な青春物語『西暦2236年の秘書』レビュー

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スマホに変わる個人向け端末 “スマートツールス” が普及し、だれもが A.I.秘書 “PASS” を活用するようになった未来の2236年1月1日。
その年の元旦、主人公のヨツバは宝くじの大当たりを引いたような……大金を手に入れてしまう。
小心者のヨツバは、この金で自分の A.I.秘書であるマスコに課金して、振袖衣装をプレゼントしたのだが……そのプレゼントは、2人の違いを見せつけるものになるのだった。
課金から始まり、課金に終わる青春物語が始まる。

遊ぶほどにつらくなる。ナチスの優勢人種生産施設で産まれた子供を育てるゲーム『マイ・チャイルド・レーベンスボルン』レビュー

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やっと、ゲームが終わってくれた。
エンディングに到達してやってきたのは、達成感でも感動でもなく、安堵だった。

第二次世界大戦中、ナチスが掲げた人種差別の方針のもとでユダヤ人が迫害・虐殺された歴史は日本でもよく知られている。私自身、課題図書で『アンネの日記』手に取り、つらさを噛みしめつつ読んだ経験は今でも思い出せる。
だが、それと対極に位置する“ドイツ民族を増やす”政策があり、これが悲惨な結果をもたらしたことはあまり知られていない。
『マイ・チャイルド・レーベンスボルン』は、その政策がもたらした悲劇を描き、プレイヤーに強烈に伝えるゲームだ。

キャラクターが命を持ち、人間を襲う。狂気のアニメーターが作ったスタジオを探索する『Bendy and the Ink Machine』レビュー

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やあヘンリー。30年前、いっしょに働いていたアニメスタジオを覚えているかい?
もし、君が近くにきたらぜひ寄って欲しいんだ。見せたいものがあるからさ……。
そんな手紙を受け取り、かつての職場を訪れたヘンリーが見たものは、廃墟と化したスタジオだった。
だが、どうにも様子がおかしい。
動くはずのないものが動き、あり得ない音がする。
そう、かつて人気キャラクターを生み出していたスタジオは、悪魔のインクマシーンにより、怪物を生産するスタジオとなっていたのだ……。

朝がくるまで、蒼い月の下を歩く『ブルームーン3』レビュー。眠れない夜、静かに遊ぶ1本

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寒くて暗い夜、思索にふけりながら遊ぶにはもってこいの1本がある。
蒼い月が照らす庭を散策し、妖精や超自然的なイベントを見て回る散歩ゲーム『ブルームーン3』だ。
プレイヤーのやることは、歩いて、ときどき立ち止まって夜の庭を観察するだけ。
激しさも、アクションも、駆け引きも世界だが、そこに不思議はある。

ショゴスが平然と寝てる洞窟を探索するコミック風・クトゥルフ・アドベンチャー『Lovecraft Quest』レビュー。緑色の顔したラヴクラフト先生が手招きしている…

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クトゥルフ神話を下敷きとし、邪心が眠る洞窟に迷い込んだ男の冒険を描いたアドベンチャー。
それが『Lovecraft Quest - A Comix Game』である。
コミックゲーム(漫画ゲーム)の名の通り、洋風コミックイラストが多用されたゲーム演出は情感たっぷり。
H・P・ラヴクラフト先生も、緑色の顔でプレイヤーを案内してくれる。クトゥルフファンの創作として楽しむには、ちょうどいい1作だ。

映像から脳内に物語を組み上げる”見る小説”ゲーム『Gone Home』レビュー。

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そこにあるのは、人がいなくなった家だけ。
ゲーム『Gone Home』の世界には、脱出ゲームのようなパズルも、激しいバトルもない。
しかし、家に残された人の痕跡から断片的な情報を得て、脳内で整理すると小説のようにストーリーが組み上がる。その体験にもだえるのだ。
小説を読むようにゲームが進む……そう、「映像作品から読み解くアドベンチャー」とでも言うべきか。
この面白さは、普段から小説を読む方にぜひ体験してもらいたい。ゲーム好きが、本好きにオススメするとっておきの1本である。
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