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RA、英国の音楽・映像・ゲームソフト産業の物理版・DL版の市場規模公開。コンソールゲーム機では物理とDLの比率が4:6に

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英国のデジタルエンターテインメント小売協会(ERA)は、音楽・ビデオ・ゲームの売上規模を公開し、その物理パッケージ・デジタル売上の比率を発表した。
データによれば、2022年の英国では3つの産業の中でゲームが最大規模であり、ゲーム売上のうち89.5%がダウンロード版(以下、DL)、残りの10.5%が物理パッケージ版だった。
この数字だけ見ると「パッケージはもうないのか」と思いがちだが、中身を見てみるとコンソールはまだまだパッケージが残っているようだ。
売上のうち30%はスマートフォン・タブレットのもので、うちコンソールゲーム機は約26%。
うち、パッケージソフトは4億8,860万ポンド(約763.8億円)、コンソールのDLソフトは7億2,470万ポンド(約1,132億円)で、いまだパッケージソフトは40%以上のシェアを持っている。

カプコンは2020年5月の決算発表資料でソフト売上の80%がダウンロード版だったことを公開しているが、子供向けソフトや全年齢向けのマスに向けて販売するゲームでは理屈が異なるといわれるので、パッケージソフトにもいまだ根強い需要があるのだろう。

「コンソールゲーム機の売上でパッケージが40%」という数字ではイメージがつかないだろうが、割合でいえば2021年の日本の市場に近いと思われる。

ファミ通白書・ファミ通の発表によれば、2021年日本のゲーム市場規模は2兆円。
1兆6,414億円がDL市場で、そのなかの12.7%がコンソールゲーム機のDLソフトとされている。
つまり、2,084億円がダウンロード版で、パッケージ版の市場規模は1,585.2億円であったことが別途公表されている。
その数値から導くと、日本のパッケージ比率は43%となる。
世界的にDL版への移行は進んでいるが、物理パッケージはまだまだ重要な位置を占めることに変わりなさそうだ。

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