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テイクツーがソシャゲ大手Zyngaの買収を発表。スマホゲームはZyngaに統合され、GTAやレッドデットリデンプション、シヴィリゼーションなどのソシャゲが制作も視野に

2022-01-11_00h15_50
パブリッシャーのテイクツー・インタラクティブは、モバイルゲーム大手 Zynga の発行済株式をすべて買い取り、合併することを発表した。
金額は127億ドル(約1兆4600億円)。
テイクツーは、『GTA』シリーズで知られるロックスター・ゲームス、『シヴィライゼーション』シリーズで知られる 2K などを傘下に収める巨大パブリッシャー。
Zynga は日本でこそやや影が薄いが、マフィアの構想を描いた『Mafia Wars』、農園ゲーム『FarmVille』などでソーシャルゲームブーム初期に大ヒットを飛ばし、その後も『CSR Racing』、『Empires & Puzzles』、『Zynga Poker』などのヒットを続けてきた大手。

テイクツー側はこれまでソフトの発売時期に左右されていた収益が安定し、すべてのプラットフォームを網羅した効率的な展開が可能になり、莫大なシナジーが見込まれるとしている。
テイクツー参加の会社はこれまでもモバイルゲームをリリースしていたが、『シヴィライゼーション』や『XCOM』、『GTA』シリーズなどの移植ゲームが多く、自社リリースの基本無料ゲームは比較的少なかった。
2017年にはソーシャルゲーム会社 Social Point を2億5,000万ドルで買収し、『Dragon City』や『モンスターレジェンド』などを手に入れていたが、それとは比較にならない規模で開発リソースや、モバイルゲームのノウハウなどを Zynga から得られるということだろう。
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▲『MY NBA』や『WWE』など、テイクツー系列のソシャゲは少ない。

モバイル事業は Zynga に統合され、『GTA』や『シヴィライゼーション』、その他の IP を使用したモバイルゲームを作成できるようになり、基本無料型のゲームでこれらの IP においてクロスプラットフォーム展開、もしくは既存ゲームのクロスプラットフォーム体験を生み出すことも可能になるいう。
さらには、Zynga が2021年に買収した Chartboost 広告プラットフォームを利用して高効率で集客・収益化が可能になるとされている。

筆者の感想としては、Zynga は手堅いゲームを出すので、そこにテイクツーの IP で定型のゲームを作れば手堅いだろうな、という印象はある。
ただ、やはり基本無料であっても『GTA』のスマホゲームが出たら大作を期待してしまうわけで……もしかしたら、IP をバックに信じられない予算の超豪華ゲームが出てくるかもしれない、という期待もある。

また、Zynga 自身はハイパーカジュアルゲームで成功を収めた Rolic を2020年に買収しており、テイクツーは自社の持つ売り切りゲームに加え、運営型の基本無料ゲームからハイパーカジュアルゲームまでノウハウを手に収めたとも言え、今後何が出てくるかわからない面白さもある。
合併後、どんな新ゲーム発表を楽しみに待ちたい。

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