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【訂正あり】中国当局、テンセントなど大手に対して未成年ゲームプレイ時間の短縮の厳守を要請。拝金主義、BL表現排斥、プロモーションの問題にまで言及

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中国当局は、テンセントやネットイースなど大手オンラインゲーム企業、アカウント販売やゲーム配信プラットフォーム企業を呼び出し、ゲームに関する規制を守るように伝えたことを、TBS NEWS、新華社通信、そのほかのニュースが伝えた。
先日、未成年へのオンラインゲーム提供を未成年のゲームプレイは土日祝日の20時~21時のみに制限することが発表されたが、今回は加えて、ゲーム内容、プロモーションについても指導があり、日本にも影響が波及しそうな内容となっている。

2021.09.09 19:30 訂正
山河令の原作者逮捕の記述がありましたが、別のBL作品の情報を誤ってもってきてしまったもので、誤報でした。申し訳ありません。
山河令自体には何かしら問題が発生していたようですが、背景に耽美と異なる政治的要因があると推測され、本論と離れるため該当部分を削除しました。
ゲーム規制に関わる本文に関しては変わりありませんが、補足的な部分において誤り、混乱を招いてしまったこと、重ねてお詫びいたします。

ニュースによると、未成年のゲームプレイ時間制限を厳格に守り、未成年者に対するオンラインゲームのアカウントレンタル、販売取引サービスを提供してはならないと伝えたという。
近い将来、未成年者がオンラインにふけるのを防ぐための報告プラットフォームも立ち上げるとのこと。
これまではネットで成人のアカウントが売買されるなどしてきたが、こういった流れも止まるかもしれない。

ゲーム内容に関しては審査も強化し、間違った価値観、ポルノ、グロ、暴力的なゲームを禁止し、拝金主義、“娘炮”や“耽美”などを良くない文化(女性寄りの美しさの線の細い男性、男性同士の恋愛)として、断固排斥すべきとしたとのこと。
プレイヤーを中毒にさせるようなルールやゲームデザインも変化させていきたい意向だという。

さらには、ゲームのプロモーションを厳格に管理し、有名人によるゲーム推薦の広告、高額賞金や未成年者への賞金の規制、法律を順守していないプラットフォームによるプロモーションの提供禁止にも言及されており、影響範囲はでかそうだ。

これがそのまま実施されるのであれば、中国のeスポーツはかなり厳しいことになると言えるだろう。
また、中国のゲームと言えば線の細い美男子が多いものもあるが、とくに監視が厳しい大手メーカーのものでは女性的な線の細いイケメンキャラクターが消えていくかもしれない。
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▲中国でも繊細なイケメン男子を商品としたゲームは多く、日本にもファンがいる。擬人化系のイケメンは規制されるか、されないのか不明。ゾンビと同じで「ニンゲンではない」理論が通じるときもあるので。

一方、日本への影響は限定的になると予想される。
そもそも、現在でも中国の規制は存在していて、中国国内で規制されるデザインのキャラクターは露出や問題点を隠し(ときには物語テキストも変更して)、日本ではやりたい放題、というゲームは多い。
それが進むだけだ。
『第五人格』のようにデザインや思想は問題にならないゲームもある。
中国内で売上が高く、海外売上が低いゲームでは線の細い男子が追加されづらくなるとか、そういった影響はあるかもしれないが、人気ゲームならなにも問題ないだろう。

とはいえ、BLも暴力も、ポルノもすでに制限されており、中国向けゲームはすでに制限されていたもの。
ニュースになっている内容自体は新しいものではなく、すでに問題とされているものに対する念押し性格も強い。
中国は複雑怪奇なので単に大手メーカーに対する牽制(小規模はやりたい放題)だったり、少しの間厳しく終わる可能性もある。
じっくり、1年、2年と影響を観察する必要がある流れとは言えそうだ。

関連リンク:
中国当局 ゲーム企業呼び出し「不良文化排斥」指導 規制を強化|TBS NEWS
中央宣传部、国家新闻出版署有关负责人约谈腾讯、网易等游戏企业和平台-新华网
ゲームは週に3時間。中国で未成年へのオンラインゲーム提供の規制強化。未成年は金・土・日曜・祝日の20時~21時だけに

2021.09.09 13:30 追記
とはいえ~可能性もある。の部分を追記しました。必ずしも実効性があるとは限らないので、流れを見ていきたいという部分を伝え、強調しています。