かつて、これ以上難しいアカウント作成があっただろうか。
『Apex Legends』プレイやPC向け定額ゲームサービス EA Play利用に必要な EAアカウントの認証に使われるミニゲームが難しすぎて、ベテランのゲーマーでも突破できない状態になっているようだ。
EA社のオンラインゲームやサービス認証に必要な、無料で作成できるアカウントだ。
IDを登録してログインする、どこにでもある認証システムなのだが……そのセキュリティはどこにでもある、と言えるものではなかった。
私がこの問題に直面したのは、PC向けの定額ゲームサービス Xbox Game Pass の会員に EA Play 利用権が配られるようになったときだった。
無料で EA のゲームが遊べるなら、登録しようではないか。
と、アカウントを登録しようとすると、必要情報入力したあとで人間かロボットかを識別するための出題が始まる。
これ自体は、機械的に BOT でアカウントを作られることを防ぐための一般的な処置だ。
ただ、EA アカウントの問題はちょっと難しい。
今回の問題は、サイコロの目を数えて14になるマスを選ぶ、というものだった。
サイコロは普通のサイコロと数字サイコロが混合になっており、角度をつけて表示されるので、読み取りの難易度は高い。最初は5問で終わるかのように表示されるが……。
ゴールが遠のいていく単調作業……クソゲーか！
で、15問のうち1問でも間違えるとやり直し。
かといって正確性を高めるため時間をかけてると「おっと、まだまだスピードがたりません。」と言われて最初から。
こいつめ、煽りよるわ。
なお、右下に音声認証ボタンがあるが、音声認証システムは停止されていた。
1週間ほど前に「EAアカウント作成が難しすぎるが、音声認証を使えば楽」という情報が出回り、その後に音声認証が停止されたという。
オンラインゲームは穴が見つかったら塞ぐのが基本だから、仕方ない。
で、あまりに難しいために激ムズゲームの一種として Discord のゲーム仲間と EA アカウント作成 RTA （誰が最初にアカウントを作れるか競うタイムアタック）を始めたが、誰も突破できない。
▲アカウント作成RTA配信を始めるゲーマーたち。
ネットゲームではアカウント売買という裏商売があると聞くが、これじゃアカウント売買が絶えないわけだ……と、納得し始めたころ。
我々は禁断の事実に気づいてしまう。
30分も認証と格闘していればサイコロの目を数える速度も上がるし、正確性も増す。
自分としては確実に全問正解している自信あるのだが、それでも認証は突破できない。
あまりに失敗が続くので、動画で認証過程を記録して見たところ……。我々は、サイコロの目を数え間違えていなかった、という事実が判明した。
EA IDの機会認証、正確に回答しても現在「間違い判定」されるバグが発生している疑惑が。
— 寺島壽久/ゲームキャストの中の人 (@gamecast_blog) March 26, 2021
動画で認証の様子をとってみたのですが、これ、全問正解できてますよね……？ pic.twitter.com/vorIcova7w
動画をゲーム仲間4人で検証したが、どう見ても正確に回答している、という結論になったのだ。
つまり、EA アカウントの機械の認証は、全問正解しても突破できないし、音声認証もできない。これが意味するところは……。
この認証システムによって筆者はロボットと判定された、ということだ。
つまり、筆者は人間ではないかもしれない。
今日まで親から生まれて育ってきた記憶はあるが、人間と思い込んでいる AI なのかもしれない。
巨大企業が利用する最先端の認証システムと自分、どちらが信用できるかといえば最先端認証システムだろう。
その可能性に行き当たり、一緒に EA アカウント作成 RTA を走っていた Discord のプレイヤーたちにも衝撃が走る。
現在、ゲームキャストではこの認証が間違っているのか、それとも認証で弾かれた作業者がロボットであると考えられるのか、EAに問い合わせている。
回答があり次第、こちらに掲載するつもりだ。
なお、EAのアカウント認証はスマートフォンアプリにおいては旧式のものを使っており、容易に登録ができる（私もその方法で登録した）。
急いで登録したい方は、スマートフォンアプリから登録されたし。
