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スクエニの『FFBE幻影戦争』で運営が「影響なし」発表したバグに、目に見える影響があったことが発覚。ガチャ不正からわずか1週間後、プレイヤー独自検証で新たに発見される


有償ガチャの排出結果の不正がプレイヤーの検証で発覚し、11月16日に不具合であったとして謝罪したスクウェア・エニックス(スクエニ)のゲーム『WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争(FFBE幻影戦争)』に、新たな問題が浮上している。

ゲームのメインとなる対戦の勝敗に影響を及ぼす不具合が発生し、その報告でスクエニ側から虚偽の報告がなされているとプレイヤーの間で話題になっているのだ。

不具合の内容は、使用時にしか効果を発揮しないデバフ(能力低下効果)技が、デバフ使用対象を選んでキャンセルしても効果を発揮してしまい、デバフ技を使用せず、何度でも能力を下げられるというもの。
上記のバグにより、実装されたばかりの強力な防御力ダウン能力を持つビジョンカード(装備品)『幻視する星読み』を使用すると、本来は勝てない相手に容易に勝ててしまう。
このバグは11月24日に修正され、同時に「戦闘結果に影響はない」とスクエニ側から発表された。しかし、プレイヤーの検証によって対戦結果に影響があったことが知られており、双方の認識が食い違っている状態だ。

ゲームキャストではこの噂を検証し、「戦闘結果に影響はない」とする発表は誤りであると結論づけた。
好意的に解釈しても説明不足の問題発表で、スクエニ側の不都合な部分が抜け落ちている。
ガチャ不正が発覚してから1週間で再びこのような問題を起こし、それを放置することはさらなる不正を生む可能性があるため、問題提起の意味もかねて今回は記事化する。

以下に、その内容を説明していく。

『FFBE幻影戦争』はスクエニの看板タイトル『ファイナルファンタジー』の派生作品で、『タクティクスオウガ』風のビジュアルを採用してコアな人気を誇る。
複数のキャラクターでパーティーを組み、多くの場合敵を撃破することが目的となるタクティカルRPGだ。
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▲Google Playより引用。ファイナルファンタジーシリーズと謳っている。

ここでは、本作において「1.どのようなバグが発生していたのか」、「2.本当に影響はあったのか」、「3.何が問題なのか」の3つをプレイヤーの証言とゲーム内映像を元に検証していく。

まず「1.どのようなバグが発生していたのか」経緯をたどって説明する。
今回のバグは11月20日のアップデート後に発生した。このとき、敵の能力を下げてから攻撃を行う(=回避できない)”攻撃前デバフ”と呼ばれる効果が、敵に回避されると効果を発揮しないバグが修正された。
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ところが、このバグ修正の方法に問題があり、攻撃前デバフ技で敵を対象指定しようとすると、攻撃前にデバフの効果だけが発揮され、対象指定した回数だけデバフ効果が重複するバグが新たに発生していた。
このバグは実装されたばかりのビジョンカード『幻視する星読み』が持つ攻撃前デバフ技”破鎧突槍”と相性が良く、この技を使用すると敵の防御力が最大でマイナス100まで低下し、容易に敵を撃破できた。
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▲発表時プレスリリースの画像より

『FFBE幻影戦争』では、対人戦等においては使用キャラクターと装備、配置だけを決めて完全にAIが戦闘する。しかし、AI戦でも同様のバグが発生し(最適行動を探るために内部的にデバフ技をかけるシミュレーションが複数回行われていると思われる)、防御力は通常よりも低下する。
また、このバグによって本来倒せないはずの敵を倒せてしまうと、対戦は不正に終了する。ただし、対戦自体はそのままAIが実施し、勝敗が決する。

このバグは「対人戦で『幻視する星読み』を装備してエラーで終了すると100%勝利するバグ」として一部で話題になっていたが、実際は負けることもありうる。しかし、対人戦でバグが発揮されて本来倒せないはずの敵が倒せた時点で勝率はとても高い状況のため、「100%勝てる」と勘違いされたものと思われる。

バグの挙動については、動画で検証したものを用意したので、ご覧いただきたい(動画後半部分は影響度合いの証拠動画となっている)。


動画の内容を文章と画像でも解説していく。
攻撃前デバフを含む技を使用しながら相手のステータスを見ると、防御力は-22になっている。この時点で十分強い。
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『FFBE幻影戦争』では、画面中央上のHITの横に攻撃する前に与えられるダメージの予測が表示される。初期の予測ダメージ値は4267。
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しかし、攻撃せずにカーソルを合わせては外すことを繰り返すとバグによって何度も防御力ダウンの効果が重複する。そして、予測ダメージの値は上昇していく。
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改めてステータスを見ると、白魔道士の防御力が「マイナス100」になっていることがわかる。
この間、攻撃側は攻撃権利を失っていない。
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続いて、「2.本当に影響はあったのか」。
これに関しては、手動でプレイする1人用モードで大きな影響があったのは確実(これを利用して本来攻略できない難易度を攻略できたという証言があったため)。
『FFBE幻影戦争』の柱はAIを利用した対人戦で、これに関して影響があったという証拠が前述の動画の後半部分となる。

『FFBE幻影戦争』の対人戦は最大3v3で行われ、敵キャラを倒した数が星の数で勝利点として加算される。つまり、1回の戦闘で最大3つの星が手に入る。
今回、動画ではバグを利用した1人のLV99キャラクター(総攻撃力984、総魔力132)と、3人のLV99キャラクターのパーティー(総攻撃力1564、総魔力1926)の対戦例を用意した。
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試合は普通に進むが、リプレイエラーが表示されて途中でゲームは中断する。
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しかし、結果画面を見るとバグを使用した側が星3を獲得(左のカードの★マークの数値)して勝利している。
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以上がバグの概要の説明と、実際にバグが影響したバトルの解説・証拠となる。
解説を見た上で改めて動画を見られるよう、上と同じ資料動画を再度掲載しておく。


これがゲームの勝敗に目立った影響がないのなら、きつい記事タイトルを付けるのも気が引ける。そこで、筆者はかつてこのゲームをやりこんでいたときに同じギルドに所属していた現役プレイヤー、現在声を上げているプレイヤーに聞き取り調査を行った。

結果、対人アリーナでランキング上位10位以内に入るプレイヤーがこのバグが原因でアリーナをやめた事実、あまりに強すぎるため上位ギルド間でこのバグの使用を禁止にする協議が持たれた事実などが判明している。
アリーナ対人戦とギルド対抗戦は上位になるほどに報酬が大きく、『FFBE幻影戦争』の目玉。戦力を整えたうえで最適な相手に合わせて最適な戦術をとる分析は当然必要だが、アリーナ対人戦では試行回数を増やすための課金も必須だ。
上位層がこのような証言をするのであれば、課金が必須のイベントに与えた影響は大きかったと判断していいだろう。
つまり、「2.本当に影響はあったのか」の回答としては「はっきりとした影響があった」と言えそうだ。

最後に「3.何が問題なのか」を説明する。これは、発生していた現象とスクエニ側の発表が食い違っていることが問題となる。

ここまで説明したバグに対して、スクエニ側は以下の通りの発表を行っている。
実際にバグが報告と修正が行われた「現在発生している不具合について(追記11/24 22:13)」の修正されたバグに関する報告。ここで、バトル中にエラーが発生することに関して戦闘結果に影響はないことを告知している。
・特定ビジョンカード装備時、バトル中にエラーが発生する場合がある(追記11/24 13:20)
※ギルドバトル、ギルドクエスト、アリーナにおいては表示エラーのみとなり、戦闘結果に影響はございません
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続いて、「Ver3.0.2アップデートのお知らせ」での不具合修正項目の告知。
ここでバトル中のエラーに関して、先バフ(攻撃前デバフ技)の不具合が問題であり、これが修正されたことを告知している。
・特定ビジョンカード装備時、バトル中にエラーが発生する場合がある
・先バフが設定されているビジョンアビリティの仕様対象を選択した時点で、先バフが発動していた不具合を修正
・特定コマンドアビリティのバフが発生しているユニットに対して、スキル発動前の強化解除効果を持つアビリティを選択した場合、バフ効果が発生していた不具合を修正
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スクエニ側は「対戦結果に影響はない」としているが、プレイヤー、とくに最新のレアカードを入手するような課金者、上位プレイヤーに対戦結果に影響していたことが広く知れ渡っており、影響はないと発表するのはあまりに苦しい。
そのような状態で影響はないとアナウンスしてしまったのが今回の直接的な問題点となる。
実際、最初に「勝敗に影響はない」と発表したとき、これを信じて課金しながらプレイしてしまったプレイヤーも見られる。
(本件は、スクエニ側の発表を信じた結果、エラー後の試合結果が正常ではなかったので考察が始まり、事件が発覚した側面がある)

運営用語の「影響はない」という言葉には、「バトルの勝敗に影響はあったが、使用による大きな順位変動はなく、ゲームプレイ環境には影響なかった」のように細かいニュアンスが省かれていることもある。
しかし、今回はガチャ問題が発生して未だに詳細説明が行われていないタイミングで、影響していないと判断する納得いく理由が示されなければ、今後『FFBE幻影戦争』運営を信用していくのは難しい。

これだけなら1回の発表ミスだが、先ほども書いた通り『FFBE幻影戦争』は1週間前にガチャ関連の不正があったばかりで、このときも有償限定ガチャの不正だったにもかかわらず、プレイヤーが騒ぐまで素早い対応がなされなかった。
運営体制・監視体制に問題ある状況と言えそうだ。

信頼を取り戻すためには、
・なぜ、このような報告になったのか
・今後、どうやって報告態勢を見直すのか
発表は必須だろう。

また、これは『FFBE幻影戦争』の運営は常に不正か、都合の悪いことを無視して報告しているのではないか、という疑惑にもつながる。
11月16日に有料ガチャの不具合が発生して「ガチャの不具合である」と報告されたが、今回のように事実と異なる発表が行われると感じてしまえば、「ガチャは不具合でした」だけの説明ですませるには無理がある。
かつてバンダイナムコゲームスは、『ドラゴンボールZドッカンバトル』のガチャ不具合時にソースコードの問題点まで含めて詳細に説明した(説明責任を果たしており、実際に調査した範囲でも説明通りのガチャ結果しか存在しなかった)。
そのレベルでガチャ不具合についても報告が望まれる。

最後になるが、運営に届けるため本件に関して情報を寄せてくれたプレイヤー(このバグが影響するほどにやりこんでいる人たちだ)の声を載せておきたい。
今回は直接・間接で10名弱のプレイヤーの話を聞いているが、誰1人として補償を求めて怒っているプレイヤーはおらず、それどころか「不具合発生からの土日月は3連休だから、不具合を自分たちは使わずに修正してもらえるのをまとう」と消費者庁に連絡もせず(※)礼儀正しく待っていた。
※運営の腰が重い場合、大騒ぎして無視できないほどの規模になるか、消費者庁に大勢で連絡するしか基本的に手立てはない。多くの場合、消費者庁に連絡しないと本格的な調査や是正は行われないので、課金に関わる全てのトラブルはいったん消費者庁に連絡するのが正解となる。
そして、待った結果が11月24日のプレイヤーの検証結果と食い違う報告になり、ゲームキャストまで記事化要望の連絡をするか、ゲームキャストの要望に応じて情報を提供するに至っている。
スクエニ側には補填よりも何よりも、詳細な誠意を持った回答が望まれる。

本記事の各画像・動画は、注記がある2か所を除いてゲーム内映像のキャプチャ(個人につながる情報はゲームキャストの手でマスク)を引用したものです。

 コメント一覧 (13)

    • 1. t
    • 2020年11月25日 19:49
    • 4 誤字
      >『FFBE幻影戦争』の柱はAIを利用した対人戦に関しても影響があったという証拠が戦術の動画の後半部分となる。

      柱は→柱の
      戦術→前述?

    • 2. エクスデス
    • 2020年11月26日 10:08
    • 今回のような不正、不具合、不誠実な対応などは幻影戦争では珍しい出来事なのでしょうか?
      前身のFFBEをプレイしていた身としてはどれもよくあることでした。
      スクエニ自体不誠実な対応が当たり前な印象ですが、BEは特に酷かったです。
      未だに改善されていないことに腹が立ちます。
      プレイヤーの皆様に一つ言えることは、今すぐにアンインストールした方がいいということだけです。
    • 3.  
    • 2020年11月26日 11:23
    • 広野Pは普段からヘイト集めてるから炎上したらもう止められない。
      是非、退職して既存のIP作品には携わらないように強く願います。
    • 4. 名無し
    • 2020年11月26日 12:00
    • 運営側が説明不足なのはそうだけど、
      「戦闘結果に影響はない」のはあってるのでは?
      リプレイがエラーになるが、戦闘結果はエラーとか無効試合とかではなく、ちゃんと勝ちという結果になっている。
      本来は勝てない相手に勝ててしまったのはまた別のバグの話でしょ。
    • 5. 管理人
    • 2020年11月26日 14:33
    • 「戦闘結果に影響はない」とする場合、「落ちるエラーを修正」の報告時に防御力が重複してダウンするバグの修正を含める必要はないんですね。
      そこが明確におかしいですね。

      仮にそこが問題ないとすると、今度は「戦闘結果に明らかな影響があったのに、なんでその報告と対応がないのか?」という話になりますね。
    • 6. ななっしー
    • 2020年11月26日 15:39
    • これ、スクエニ側が開発のgumi側の説明をそのまま信じて発表したのか、それとも双方協議した上でいったのかが気になりますね
    • 7. あ
    • 2020年11月26日 18:46
    • 広野とスクエニへの積もりに積もった不信感を文面から感じる
    • 8. 花の宴会隊長
    • 2020年11月27日 00:21
    • もうすでにスクエニと聞いて
      「ああ、信頼できないメーカーだからなぁ」と思ってしまう。
    • 9. よくPってやり玉にあがりますけど
    • 2020年11月27日 02:24
    • チームとチームマネジメントしてるのは、開発と運営それぞれで別ですよね、スクエニ規模だと。プロデューサーはそのゲームのヒト・モノ・カネ(リソース)の決済権を持つ責任者。会社から見れば儲けてくれれば有能、損させたら無能。そういう観点で言えばコンシューマー版ではリソースばっかり使って大きく儲けてくれないFFを安定的・継続的にカネに変えてくれる広野氏はすごく優秀なプロデューサーではないかと。
      会社ーPーチームの観点に「顧客の信頼」という観点が入っていないのはスクエニという会社のここ数年の傾向なので今さらと思います。僕たちプレイヤーはお金を払って遊ばせていただいている存在です。
      作り手の裁量・地位がそこまで高い会社だからこそクリエイターも集まるのです。
      要するに常識的な対応を期待しても無駄、ということです。
    • 10. 魔
    • 2020年11月28日 14:25
    • >すごく優秀なプロデューサーではないかと。
      目先の利益の為にブランドに対する顧客の信頼を切り売りしているのはすごく優秀な詐欺師ではないかと。
    • 11. 名前
    • 2020年12月01日 11:30
    • はっきり言ってこのゲーム結構クオリティ高いんですよね
      そりゃ原神とかと比べたらさすがに敵わないけど、レベデザ・3D・新規実装は運用スピードに対してかなり良くやってるように見える(人数かなり取ってるのかもしれないし、実装に関してはほぼ改善だからその点は微妙だけど)
      レベデザ担当のプランナー、デザイナー、エンジニア、いわゆる作業者層はよく頑張ってて、リーダー、ディレクター、プロデューサーのラインが都合の悪いことを隠そうとするから余計に心象悪くなってる、悲しい例。
      個人的にテーブルガチャの件も詐欺まではやってなかったんじゃないかなと思ってますが、結局説明がなされないからもしかして…と思ってしまう。
      作業者のみなさんが今後も面白いゲームを作り続けてくれることを祈ってます。
    • 12. あ
    • 2020年12月06日 21:44
    • スクエニはもうただの詐欺集団みたいなもんや
    • 13.  
    • 2020年12月08日 11:05
    • 「最後の幻想」自体が「幻影」になろうとしている
      きっちりタイトル回収できてえらい!

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