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Apple、省電力シリコン最高クラスの性能を持つSoC『M1』と、M1採用のMac3機種を発表。11月17日より発売

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11月10日(現地時間)、Apple は新SoC“M1”を発表し、同時にM1を搭載した新型の MacBook Air と MacBook Pro、Mac mini の3製品を発表した。
M1 は、iPhone で使用されている AXシリーズのように CPU や GPU を統合した独自開発のチップセット。
5nmプロセスで製造されており、現在主流のノートPC向けチップセットと比べて CPU は最大3.5倍、GPU は最大6倍、機械学習では最大15倍の性能を持つという。
Appleは、省電力シリコンとしては世界最速の CPU コアを持ち、グラフィックスは PC の統合型チップとしては最速になると発表している。
M1 には省電力シリコンとしては最速の CPU コアを持ち、高性能CPU4コア、高効率CPU4コアの合計8コアが搭載される。
GPUコアは最大8つで2.6TFLOPSの性能を持つ。単純比較はできないが、PS4 が 1.84 TFLOPS なので二昔前のミッドレンジゲーミングPC程度の性能と考えられる。
これでも統合型チップセットのなかでは確かに早い。
機械学習では、16コアのApple Neural Engine で毎秒11兆の演算処理を実現。

M1 搭載の Mac Book Air はファンレスになり、最大18時間バッテリーで駆動する。
前世代に比べて、最大3倍の速さでiMovieを書き出し、最大5倍の速さでFinal Cut Proのビデオに3Dエフェクトを組み込み、
最大2倍の速さでLightroomから写真を書き出せるとのこと。
価格は104,800円(税別)から。
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なお、MacBook Air に関しては、廉価版モデルは7コア GPU のチップを積んでいるため、性能が低下する。
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▲同じ『Apple M1チップ』という名前で性能が異なるのは混乱の元なので、できればやめて欲しいのだが……。

M1 搭載 MacBook Proでは、Xcodeで最大2.8倍の速さでコードがコンパイルでき、Final Cut Pro で複雑な3Dタイトルを最大5.9倍の速さでレンダリングでき、フル品質の8K ProResビデオを、1フレームも落とさずにDaVinci Resolveで再生できるという。
価格は134,800円(税別)から。
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Mac mini では、Xcodeを使って最大3倍の速さでコードをコンパイルし、『シャドウオブトゥームレイダー』のようなグラフィック性能を要求するゲームを前世代の4倍のフレームレートで遊べるとのこと。
価格は72,800円(税別)から。

各 Mac は M1 の力を引き出すために作られた新しい OS 、macOS Big Sur を搭載。
すでに発表されていた通り、Intel Mac のアプリケーション、iPhone 向けのアプリなどもこの上で動くとされている。
メインメモリは8GBだが、16GBまで追加できる。
各 Mac は本日から Apple Store 予約を開始しており11月17日に発売される。

私の感想を書いておくと、M1 の性能に関しては、Apple の発表を信じるなら十分性能は高いように見える。
一方、最大16GBのメモリで映像編集などをマルチタスクでこなせるのか不安は残る。
普通のPCで作業していると、現状でも32GB、64GB程度はすぐ使ってしまう。
iPhone などもメモリが少ないが、これは Apple がメモリの仕様に厳しく制限をつけ、App Store だけで管理しているから問題が発生しない。
チップセットにはRAMが統合されており、既存のPCよりはるかに高速にメモリアクセスができるだろうと予測されるが、それで足りるのかわからない。
仕事上買わなければならないならともかく、長く使おうと思うなら発売後様子を見て買った方がいいかもしれない。


関連リンク:
Apple(日本)