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PS5のVRは、音・触覚・見た目もリアルに。音の専用ハードウェア&エンジンによって人間の音の聞こえ方をシミュレーションすることが判明

SIEより、ついにプレイステーション5(PS5)に関する新情報が明かされた。
これは開発者向けのセッションGame Developers Conferenceにて予定されていた発表の動画で配信であかされたもの。
その発表がかなりワクワクするものだったので、ここに書いておきたい。

まずPS5にはPS4との互換性があって、最もプレイ時間が長い100タイトルのほとんどは動作する。互換に関しては今後も検証し、対応タイトルを増やしていくそうだ。

次に性能。
詳しくはPS公式ブログを見て欲しいが、気になったところを抜き出してXbox Series Xと比較してみた。
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単純なCPU性能やGPU(グラフィック処理)性能はXbox Series Xの方がやや高い。
これはPS4とXbox One世代(1.84TFLOPs vs 1.24TFLOPsで1.3倍近い差があった)よりも小さいが、約1.2倍。無視できない差と言える。
次世代機パワー比べは、まずXbox Series Xの勝ちと言ってよさそうだ。

しかし、PS5の性能が単純に劣っているかというと違う。
PS5はSSDに専用のハードウェアを用意し、データの読み出し速度を超高速化してきた。その速度は2GBを0.27秒で読み込むほどだそうで、PS5はロード時間が圧倒的に早くなる。
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これは単にロードが快適になるだけではない。
その速さは「キャラクターが振り向くと同時にその範囲のデータを読み込めるかもしれません」とのことで、特定ジャンルではゲームの作り方が変わってしまうかもしれないほどのインパクトを感じた。
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で、やっと本題に入るが、私が何よりもワクワクしたのが独自のオーディオシステム“TEMPEST ENGINE”だった。
これは音を処理するためのハードウェアも含めた環境を含めた言葉で、重い処理であるHRTF(頭部伝達関数。雑に言うと人間の体を通して感じる音をシミュレーションする)をハードウェアで処理してこれまでになく立体的な音を作れるという。
目標としては数百の音を重ねられるものを目指しているとのこと。
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これにより、なにができるか。
たとえば、今は雨の音を1つのサウンドとして処理しているが、雨の水滴を数百重ねるとプレイヤーの脳は「雨の中にいる」かのように錯覚する。そういったリアリティある音の処理ができるという。
PSと言えばVRだが、このサウンドシステムで音も映像も現実と錯覚するような仮想空間体験ができるようになるかもしれない。
PS5ではVRのためにコントローラーで触覚を再現すると語っていたが、いよいよVRならPS5という状況になるのかもしれない。

VRでなければ、今までは「どの方向に敵がいる」程度にしかわからなかったサウンドが、「どの位置にいる」わかる、と言った感じになるだろう。
テレビのスピーカー、ヘッドフォンなど、プレイヤーの環境に合わせた音の聞こえ方の調節も研究中で、環境に合わせた最良の音が出せるように設定を提供予定(初期はヘッドフォンで)というのも嬉しいところか。
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次世代機については謎が残されているので、突然にMSが「実はXbox Series Xのプレミアムオーディオはもっとすごい」とか発表するかもしれないし、価格で差がつくかもしれない。
だが、現段階ではパワーはXbox Series X、VRや新しさはPS5だろうか。

なんにせよ、次世代機とそのゲームが面白いものになるのは間違いなさそうだ。ゲーム機の性能の向上、万歳。