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歩きスマホした距離を競うゲーム『Double Dodgers』レビュー。スマホゲームを遊ぶ、道を歩く。 両方やらなきゃいけないのが(以下略

Double Dodgers (itunes 無料 / GooglePlay 無料)
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スマホゲームを遊ぶ、道を歩く。
両方やらなきゃいけないのがスマホゲーマーの辛いところだな。
覚悟はいいか?オレはできてる。
本日紹介する『Double Dodgers』は、歩きスマホでゲームをする少年を操作し、歩道の障害物を避けつつ、画面内のスマホゲームも攻略する“歩きスマホ攻略シミュレーター”である。

ゲームを始めると手元にスマホが表示され、スライムが前進し始める。
このスライムが穴に落ちるとゲーム終了なので……。
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画面をタッチ(ゲーム画面内のスマホではなく、どこでもいい)してジャンプし、穴を飛び越える。
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これだけなら簡単なのだが、同時に歩きスマホしているプレイヤー自身も前に歩いている。
穴や工事現場があったら左右にスワイプして歩く位置をずらさないと……。
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▲なんでこんな歩道を通行止めしないんだよ。

視界が暗転してゲーム終了。
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タッチでジャンプして、左右スワイプで落とし穴を避ける。
このルール自体は一般的なランアクションゲームよりシンプルだし、見た目にも簡単に思える。
が、遊んでみるとこれが難しい。
通常、ゲームはプレイヤーの視線を誘導し、画面の情報が自然に頭に入るように作られる。
ところが、このゲームはそのテクニックを逆に使って、ゲーム内の情報が頭に入りづらいように作られているのだ。

一番画面下でスライムが移動し、画面上奥から道が迫ってくる(しかもルート選択を間違えると行き止まりでゲーム終了になることも)。
これが死ぬほど見づらい。「難しいものが魔法のようにスッキリ」という表現があるが、これは完全逆。「簡単なはずが呪いにかかったように混乱する」ゲームである。
これはちょっと体験する価値があると思う。
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その“呪い”に抵抗できたプレイヤーには、さらなる試練が待ち受けている。
プレイ中は定期的に『LINE』のようなメッセージアプリで母親からの通知が入り、プレイヤーの気を散らす。
しかも、これがすべてつながっていて会話になっているので、歩道を中止しないといけない状況でも見たくなってしまう。
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かと思えば、主人公も(プレイヤーの意志と関係なく)ヘッドフォンをオンオフし始める。
ヘッドホンのスイッチが切り替わるたびゲーム音量が変わり、視覚・聴覚両面からプレイヤーを揺さぶるのだ。
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ゲームが進行すると画面下で進むスライムのゲームが難しくなるし、母親から「あと5分以内に家に急いで帰ってきなさい!」とメッセージが入ると連絡が入って主人公は“早歩きスマホ”を始めてしまう。
簡単に見えて難しく、後半になると鬼難易度。

だが、簡単そうな画面構成なのに、遊んでみると進めないのが悔しく、妙にハマる中毒性がある。
実際、私はきづいたら30分も歩きスマホを楽しんでしまった。気楽に遊べるゲームを探しているなら、『Double Dodgers』はかなりおすすめだ。


最後に、このゲームを遊ぶとわかるが、2か所に注意を取られつつ歩くことはとても難易度が高い。
つまり、歩きスマホは危険なので、現実では絶対にやらないように。

概要:
歩きスマホの危険性を訴えるゲーム。簡単そうに難しいので妙にハマる。

評価:7(要チェック)

おすすめポイント
歩きスマホの危険性がわかる視界とゲーム性
アイデアが秀逸
簡単そうに見えるのに難しくて妙にハマる

気になるポイント
画面情報がわかりづらい(ゲームの意図通りだと思うが、マンホールの落ちる判定などがわかりづらい)

アプリリンク:
Double Dodgers (itunes 無料 / GooglePlay 無料)

開発:Pelican Party Studios(オランダ)
販売:Jesper the End(オランダ)

HP:https://doubledodgers.com/
レビュー時バージョン:1.0.2
課金:なし

ライター:寺島壽久(ゲームキャスト トシ)
ゲーム紹介サイト、ゲームキャスト管理人でゲームライター。
アクション、新しさのあるゲーム、旅を感じるゲームが好き。
Twitterでも情報発信中
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