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『NieR:Automata』などを開発したプラチナゲームズ、中国テンセントと資本提携を発表。基盤を強化してパブリッシング事業へ展開

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2020年1月7日、プラチナゲームズはテンセント・ホールディングス社(Tencent Holdings Limited)からの出資を受け入れ、資本提携を行ったことを発表した。
プラチナゲームズは、スクエニの大ヒット作『NieR:Automata』や、任天堂からNintendo Switch向けにリリースされた『ASTRAL CHAIN』などの開発を行ってきた実績のあるゲーム会社。スマホにおいては、DeNAと組んで『World of Demons』を開発している。

今回の出資受け入れによって経営基盤を強化し、今後はゲーム開発のみならず自社タイトルのパブリッシング事業にも取り組むとのこと。
また、資本提携後も自主性に変化はなく、従来の経営陣を中心に経営を行うとされている。
中国メーカーが有名開発会社と資本提携・買収を行うことはここのところ珍しくもないことで、『League of Legends』のRiot Games、『クラッシュオブクラン』のSupercellなどはすでにテンセント傘下だし、そのほかのインディゲーム会社もテンセントの資本を受け入れて経済基盤を強化し、ゲームを開発している会社はかなりある。

テンセントのライバルである中国NetEaseは『Detroit: Become Human』開発元のQuantic Dreamや、『Destiny』開発元のBungieと提携しており中国資本によるゲーム会社の取り込みはもはや日常的なことと言える。
買収後・資本受け入れ後に大きく開発会社が変化したという話もあまり聞かず、現在のところ「資本提携後も自主性に変化はなく」というのは信じられそうだ。

米国ではテンセントが『トップガン』のスポンサーになってから台湾と日本のワッペンが消えたという話もあり、中国からみてセンシティブな政治的表現は及び腰になる可能性もあるが……。

ただ、完全に傘下に入ったならともかくとして、創業者が50%以上の株を保持しているEPIC Gamesが香港問題に関連して「政治的発言を守る」と宣言したことから、そういった心配も薄いと思われる。まあ、進んで発言することはないだろうが。

いずれにせよ、ゲーム面で言うと口を出される場面は少なそうだし、有名な開発会社のことだけあって衝撃もあるが、基盤が強化されたプラチナゲームズが、さらに良い作品、そして会社として念願のオリジナルIP作品を世に出せることを願って応援していきたい。

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