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華族の女たちが”おビンタ”で張り合う女のバトルゲーム、『薔薇と椿』デジゲー博版レポート。上品に“おスワイプ”して、”おビンタ”しませう

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庶民と高貴なる華族の確執を描いた”おビンタバトルゲーム”『薔薇と椿』。
ブラウザ用FLASHゲームとしてかつて人気を誇り、累計1500万回プレイされたがスマホにやってくる!
東京ゲームショウ2019でも話題になった本作だが、デジゲー博版はそれよりもパワーアップしており、より面白くなっていたので紹介しておく。

椿小路家長男、俊介の嫁として華族の家に入った主人公の玲子だが、結婚の翌日に夫が息を引き取ってしまう。すると、椿小路家の人々は庶民の出である玲子をいびり始める。
だが、庶民の女は打たれ強い。
俊介にもらった薔薇の花を胸に、玲子は椿小路家の人々に宣戦を布告する……!
『薔薇と椿』は、椿小路家の支配者の座をかけた女たちの戦いのゲームである。
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▲耽美なイラストと、旧仮名遣いがたまらない。

高貴な華族の女は、口喧嘩をしたり、拳で争ったりはしない。
交互にビンタを張り合い、相手の心を折れるまで叩く“おビンタ”バトルである。
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相手も女、自分も女となると、その戦いに容赦はない。
“おビンタ”が炸裂すると、すました顔が白目をむき、鼻血だらだらに。耽美な見た目の女性たちが魅せる笑えるほどの変わりっぷりも『薔薇と椿』の魅力だ。
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操作は“おスワイプ”のみで、自分の攻撃の手番のときは指に合わせて“おビンタ”が炸裂。
敵の攻撃の手番のときは“おスワイプ”して顔を動かし、あっち向いてホイの要領で“おビンタ”を避けるものとなっている。
攻撃の手番は一定時間で交代する。相手の攻撃のときは手を出さない。華麗な華族の戦いでは卑怯なことなどできないのだ。
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椿小路家の女性陣だけでなく、天井に張り付きすべての様子を見る家政婦の三田など、登場キャラクターにも強烈なクセがあり、ストーリー的にもインパクト抜群。
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しかも、スマホ版『薔薇と椿』にはアニメーションが追加され、キャラクターの勝ちポーズがついたり、家政婦の三田だけ特別に胸揺れがついたりと、動きもはるかに豊かに。
操作に関してもFlash版のマウス操作より“おスワイプ”は直感的で遊びやすい。


デジゲー博バージョンは新規追加のコンテニュー画面で『ストリートファイターII』パロディしてネタ要素が強化され、レトロな見た目を実現するビジュアルエフェクトが追加され(写真だと分かりづらいが、古い映像ビデオのようなトーンになっている)、Flash版を超えるものに仕上がりつつあることが確認できた。
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本作に関しては、個性豊かなキャラクターたちのやり取りを楽しみ、“おビンタバトル”のインパクトに驚き、誰もが楽しめると感じた。
リリースされれば、Vtuberたちが先を争って“おビンタ”で戦い始める気もするし、話題にもなりそうだ。

『薔薇と椿』スマホ版は2019年リリース予定だが、古くからのファンとしては『薔薇と椿2』や、派生バージョンとして他のゲームとコラボした作品の扱いについて気になることと思う。
これについては、東京ゲームショウではアップデートで追加したいとパブリッシャーのroom6、開発のNIGOROから回答を得ており、コラボ作品についても権利元の許諾があればやりたいと考えているとのこと。

▲あの『ファタモルガーナの館』とのコラボもあった。

『薔薇と椿』は、女性だけの戦いのゲームという縛りがあり、コラボも大変と聞いたことがある。だが、Flashゲームが全盛の時代とは異なり、いまスマホを見ると女性キャラばかりのソーシャルゲームもたくさんある。
スマホ版が大ヒットしたら、その勢いでかつてのコラボや続編はもちろん、そのほかのゲームのコラボ作品が出たら楽しい気はするが……自分としてはそういった展開があると楽しそうなので、それも含めて期待したい。
売れて(DL数を伸ばして)、いろいろ展開してくれ…!

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