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6月26日、コロプラの不正取引にかかわるゲームキャストの不適切なTwitter発言について

6月26日、コロプラ公式サイトに掲載された当社従業員による不適切な取引についての資料で、役職者を含む従業員2名が関与し、セールスランキングの操作を目的に自社費用850万円をもって同社のRPG最果てのバベルに課金することを取引先に依頼し、2019年6月13日に取引先が課金を実施した疑いが判明したことが発表されました。
発表時点では過去の取引については確認されていないとしていますが、第三者を含めた調査委員会を立ち上げて調査を実施すること、再発防止、信頼回復に取り組むこと、該当社員の厳しい処罰を発表しています。

この事件についてはご存知の方も多いかと思いますが、今回の記事はそれについてゲームキャスト自身が発言したことについての謝罪と意図、対策の説明をさせていただきます。

具体的にどんなことを書いていたのか。今となっては恥ずかしいものですが、スクリーンショットを公開いたします。
該当ツイートは、正しくない認識を広める可能性があるために削除して欲しいと指摘があり、私自身もその可能性を感じたため、現在削除してあります。
2019-06-22_01h56_52

この発言について「この男は何を言っているのだろう」とまゆをひそめた方も多いことでしょう。
このときの主張は、大まかに言えば2つに別れます。

1・850万は、操作する額にしては小さいと思う
2・コロプラがやったことは良くないが、わざわざ発表したこと自体は評価できる

問題であったのは、2であると考えております。
850万という金額は、ランキングを操作するには小さすぎるから問題としては小さいが、コロプラが公開したことは評価できると考えてしまったわけですが、この考え方自体が、私の会社の取引に関する知識のなさでした。

当時の私は、この事件について、アプリストア上で過去に多く利用されてきたリワード広告(お小遣いアプリなどのポイントと引き換えにアプリをDLさせて順位を買う広告)によるランキング操作と同じ性質のものとみなしておりました。これはアプリストアの規約には反しているが、法律には反していないものです。
しかし、多数の皆様から指摘された通り、そんな小さな問題ではなく、自社の資金で他社に依頼して自社の品物を買わせる取引は循環取引に該当する可能性があり、売上・会計を不正操作する行為につながる大きな問題でした。
当時の私の認識はまったくもって甘く、業界の末端にいる人間としてあり得ないと多くの方に指摘されましたが、全くその通りだったと思っています。

また、850万という額は簡単に課金できるものではなく、人手をかけて端末を用意して組織的に行う可能性もあるものです。
業者に依頼したということは、そういったサポートを行う体制があって業務としてしていた可能性も考えられ、1度きりの取引でなければ恒常的に業界でこれを請け負う業者があることも考えられます。
従って、詳しく調べねばならない業界の一大問題であるとの指摘も受けました。

いただいたご指摘をもとに学ばせていただき、私も同じ認識にいたり、この記事を発表させていただきます。
私の無知により、常識はずれのことを言ってしまったこと、それを信じてしまった方もいたかもしれないこと、本当に申し訳ございませんでした。

もう1つ、この件に関して「罪を犯したかもしれない企業が作っているゲームを紹介するのは、良くないのではないか」というような指摘を受けまして、犯罪としての重要度・影響度が確信できない状況であったため、Twitterにて「コロプラのゲームの記事を書くのは一時的に止める」ということを告知しておりました。
これに関しては撤回し、今後もコロプラのゲームについては記事を書くこととさせていただきます。

さまざまな紆余曲折はありましたが、現在のゲームキャストにおいては製作者と制作物の評価は切り分けることにしております。
例外的に運営系ゲームでプレイヤーに被害が及ぶ不正に関しては、十分説明されていないメーカーのゲームは掲載を止めています。
例えば、大きな不正・不具合が発覚したのに十分な説明が行われないことが続いた、プレイヤーのメールアドレス漏洩があり、証拠をもって指摘したが被害者に十分と思われる告知を行われなかった、などです。

今回の件については「問題を起こした企業のゲームを取り上げるべきではない」などのご指摘を多くいただきましたが、これを認めると過去に何かしらの問題を起こした会社のゲームがすべて無視すべきとなってしまいます。
今回は第三者委員会を設置する予定であることから説明の準備がなされていると考え、ゲームキャストの運営原則に従ってゲームの紹介は続けます。

また、「会社が傾いて財政問題でサービスが悪化してプレイヤーに影響を与える可能性がある」という指摘も複数いただきましたが、そのいい方であると資本が貧弱な会社のゲームは不安だから掲載すべきではないということにもなりかねません。
直接にプレイヤーの被害はないと考え、製作者と制作物の評価を切り離すという原則を考えても、コロプラのゲームは今まで通りに紹介すべきという結論になりました。
ご理解頂ければ幸いです。

ゲームキャストは、中立なメディアではなく、私の見識を持って、私の意見をニュースに付与してお届けするメディアとして運営してきました。
中立ではないというと大げさかもしれませんが、現実に左派メディアなどがあるように、中立ではないスタンスを明確にしているメディアは多くあります。
私としては同じスタンスで運営することで、私の好きなゲームが好きな方、私の意見と合わなくともそれを補正して見られる方に見て参考になるものを目指してきました。

しかし、今回非常識極まりない発言をして知識の足りなさを痛感し、今後は犯罪に関わる問題などは安易に取り扱わず、とくにTwitterでは自分の意見を付与して発言しないことを持って対策としたいと考えております。
また、ときが流れて学べばそういったことを再開するかもしれませんが、そのときはまた皆さんに記事か何かでお伝えさせていただきたいと思います。

最後となりますが、重ねて謝らせていただきます。
今回は私の不見識ゆえに誤った認識の発言をしてしまい、皆様を不快にさせて申し訳ございませんでした。

7月1日16:30追記
「自分の意見を付与して発言しない」とは、こういった犯罪にかかわるかもしれないセンシティブな問題になります。ゲームの感想は今まで通りにつぶやきます。