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『ユグドラ・ユニオン』未経験者が語るスマホ版の序盤の印象と、初めてプレイする人が知っておくといいこと

ユグドラ・ユニオン YGGDRA UNION (itunes 1,800円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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独特で奥深いシステム、きゆづきさとこさんによるイラストとマルチエンドの血なまぐさい戦記ストーリーで根強い人気を誇る『ユグドラ・ユニオン』。
このゲームがリリースされて2日たったが、まだまだクリアできる様子はない。
が、「おすすめなのか?」、「買って詰まったけどどうすればいいのか?」という質問が多いので、ここで現段階の感想と、プレイして理解した「知っておいた方がいいこと」を書いておく。
今すぐ購入して、『ユグドラ・ユニオン』について語りたい方はこの記事を参考にしてみてほしい。

以下、現段階プレイまでの感想となる。後半に行けば、変わる可能性はある。

ユグドラユニオンとは?
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『ユグドラ・ユニオン』とは、帝国に国を滅ぼされた王女が辺境から兵士を率いて反撃し、仲間を増やしつつ戦う戦記シミュレーションRPG。
かわいい絵柄に反して、登場キャラクターの行動は普通に非情な戦記物のソレ。
敵将は王女を殺すために砦ごと焼き討ちし、反撃に移る王女は敵の物資を根こそぎ焼いて時間を稼ぐ。
国の事情で戦うことになれば、同情すべき背景があっても戦って倒す。序盤はそんな感じの展開で、かわいいイラストとのギャップがすごい。
現在は、まだ普通の戦記物だが、後半になってこれが加速するとしたらやばい物語になるかもしれない。そういった感覚はある。

現段階の印象
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現段階では、すごく良いとも、悪いともいえない。
面白くないのではなく、まだゲームを完全に理解していないからだ。
『ユグドラ・ユニオン』はルールが独特なうえに、パラメーターや相性バランスなどがどのゲームとも似ていない。よって、これまでの経験が通じずに進め方がゆっくりになっている。
説明が多い古いゲームという印象はぬぐえず、これが辛いプレイヤーもいるだろうとは察せられた。
とはいえ、開始から4時間ほど(やり直し時間も含む)で多くのシステムが解放され、フォーメーション(後述)が出てきて一気に面白くなってきている。
最終的に「面白かった」になりそうな予感はある。

スマホ版で目についた良い点
テンポが良く、操作性も良い
バトル5倍速、必殺技演出スキップ可能で、現代のゲームに劣らないほどテンポがいい。
いや、通信もないし、起動も速いし、メッセージも早送りと完全スキップが選択できるし、快適さでいえば完璧。
操作に関してもフルでタッチに対応しており、コントローラーを用意して待っていたが全く使わない状況になってしまった。
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▲最大の難関、小さなマップ移動。しかし、キャラクターを選択してからスワイプで動かすため、小さくても操作は問題ない。欲を言えば、目的地タッチにも対応してほしかったけど。

グラフィックのHD化頑張っている
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キャラクター、ドット絵はもちろんのこと、オープニングムービーまでスマホで見て、見栄えがするHD化。
ムービーはタブレットではさすがに粗が見えるが、スマホであれば十分なクオリティ。
現代のゲームとして見ても違和感はない。

巻き戻しとゲームの相性が抜群
『ユグドラユニオン』では、町を訪問したり、敵と隣接したときのメッセージがキャラクターごとに個別に用意されており、ときには結果まで変わる作り込みがある。
例えば、罠のある草むらのメッセージ。
騎士では「罠か…」と語るだけだが……。
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山賊のミラノが止まると、罠を解除してアイテムとして得られる。
逆にミラノが町に入ると山賊として恐れられ、王女や騎士が歓迎されたりする。
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この作り込みが、スマホ版に追加された「1手巻き戻し」機能と相性がいい。
移動してメッセージや結果を確認して巻き戻せば、すべてのキャラクターパターン分、メッセージを確認できる。原作をプレイして「全部は確認できない」と諦めていた方でも、すべてのパターンが網羅できるだろう。
コブンが仲間になる新要素も含め、旧版を経験していてもう1回やろうと思っているならおすすめできると思う。

未経験者に送るアドバイス
旧版プレイヤーにはスマホ版『ユグドラユニオン』をおすすめできるのだが、新規の方にはやや勧めづらいと感じている。
このゲームは最初に書いたとおり、ほかのゲームに似ていない。そのため、かなり難易度が高く感じる。
ただ、すでに買っている方や、盛り上がっているからすぐに遊びたい、という方のため、ここまで私が困った場所について説明しておく。たぶん、これを知っていれば問題なく中盤まで遊べるはずだ。

1.カードの効果は途中まで限定的
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カードにいろいろ効果が書いてあって、何かしら効果が発揮されている……と思いがちだ。
しかし、実は物語が少し進んで“スキル”が使えるまでカードに書かれている効果は発揮されない。
純粋にPOW値と、MOV(移動力)だけが効果だ。

2.武器相性と地形効果の力がでかい。
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わりと困るのがダメージ表示がないので「なんで負けたか」、「なんで勝ったか」わかりづらい(ダメージ表示あってもいいと思った)こと。
このゲームで序盤、大きな勝敗要因は武器相性、地形相性だ。
このゲームにも、剣>槍>斧というような武器の相性があって、相性ので勝っているとアドバンテージはでかい。だが、地形の相性も武器と同じぐらい重要。
相性が同等で地形で負けているとまず勝てないので注意。

マップごとの武器相性と地形効果は、メニュー画面から確認できる。
そのマップに存在する地形、すべてのユニットの持つ武器、相性まで確認できるのでとても見やすい。
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▲メニュー画面から見られる相性情報は、単に属性相性を示すだけでなく、マップに存在する敵と味方の相性も確認できる。

3.士気=HP
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他のゲームの常識で行くと「士気が減ると軍隊の能力が落ちる」と思いがちだが、ユグドラユニオンの士気は、RPGのHPに相当する。ゼロになったら行動不能で、ゼロにならなければ問題なく行動できる。
バトル画面で倒された兵士は、士気が残っている限り何度でもペナルティなく復活する。。
なお、士気はレベルアップ時とバトル後にアイテムを消費することで回復する。
レベルアップ時には士気が減っているほど大きく回復するので、瀕死のキャラクターでレベルアップ直前ならうまくレベルアップさせてあげると良い。

4.攻撃側圧倒的有利
このゲームでは攻撃側が突撃してダメージを与え、防御側が反撃する形になっている。
先手側から相手にダメージを与えるので、先手は圧倒的に有利。同程度の能力なら攻撃側が勝ち、防御側が負ける。
敵の士気を減らし切れなければ、反撃でダメージを受けることを覚悟しておこう。

5.アイテムを取っておくべし
敵を倒したマスに“!”マークが残ることがある。この上に重なると回復アイテムが手に入るので確保しておくと良い。
また、必須ではないが端っこのマスや色が違うマスなどには隠しアイテムが眠っていることがあるので、いちいちマスに止まって(通過するとアイテムは手に入らない)見るのもよし。
行った先に何もなく、移動力を無駄にしたと思ったら1手戻しボタンで戻ればよい。

6.序盤は王女が弱い
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主人公のユグドラを使いたいし、レベル上げもしたくなる。しかし、序盤はユグドラが圧倒的に弱い。
というのも、人魚編あたりまで王女の武器である剣に強い、槍を持ったキャラクターが多いため。
逆に、槍に強いミラノは敵に当たりがちしやすい。
ユニオン結成時にフォーメーションが解禁されたら(最大5ユニットで軍団を作って攻撃できるようになる)ユニオンに参加して攻撃し、敵の反撃を受ける前に移動で攻撃されない位置に逃げると良い。

7.クリティカルには泣く
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ときおり、最初の突撃でキャラクターが倒れてコマンドを出せなくなる時がある。
これはクリティカルと呼ばれ、戦闘中にキャラクターが行動できなくなって相性に関係なくまず負けてしまう状況。この発生はランダムなので泣くしかない。
幸い、HPにあたる士気の最大値は高いので、1回や2回は負けることを織り込んで戦闘しよう。

8.実は誰でもクリアできる
リトライなしでステージをクリアするとMVPボーナスによってキャラクターの能力が上がる。
しかし、全滅したときにリトライするとMVPがなくなる代わりに難易度が下がる。
難しいが、難易度は調節可能で最終的には誰でもクリアできるゲームとなっている。

以上。クリア後にレビューは書くと思うが、現段階でいえるのはこんなとこだ。
購入した方、気になっている方の参考になれば幸いだ。