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真実はいつも1つ…じゃない!? 解き方によって結末が分岐する探偵アドベンチャー『うっかり探偵』 #TokyoSandbox

真実はいつも1つ……とは、有名な探偵のセリフだが、このゲームでは少し違う。
ベルサール秋葉原で開催されたインディーゲーム展示会『Tokyo Sandbox』では、1つの事件を多角的に見て、異なる事実を見られる探偵ゲーム『うっかり探偵 大正事件録(仮)』が展示されていた。

本作は大正時代を舞台にしたアドベンチャーで、開発は『ALTER EGO』で一躍有名になったカラメルカラム。
ゲームとしては、事件を選択して物語を追い、その中で証拠を集めて事件を解決するアドベンチャーとなる。
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▲キャラクターは線の細い男性がメインのようだ。しかし、女性キャラもかわいいのでご安心を。

ゲームを遊んでみると、スマホ向けの工夫と、随所に独自のこだわりが見られた。
まず、物語は縦読みの漫画で描かれ、縦持ちのスマホで遊ぶことに特化している。
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漫画風にしただけで終わらず、事件が発生しているなかで気になる場所にタッチすると……。
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この通り、コマからアイテムを手に入れたり、情報を新たに入手したりできる。
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そして、アイテムなどを使用することで物語の展開を変え、漫画のコマの書き換えることができる。
このシーンでは、さかのぼって漫画を見ると箒が折れている。ここで針金を使えば、修理できそうだ。
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うん、予想通り。箒が修理されて、漫画のコマが描き換えられた。
この箒を使って証拠探しもできた。
このゲームは漫画のコマを描き換えて展開を変えられる漫画探偵ものなのだ。
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▲このほか画面をスワイプして窓を開閉したり、キャラクターの持つ“技術”を使って展開を変えたりと、さまざまなギミックを使って事件の真相に迫れる。

そして、証拠を手に入れたら次は尋問パート。
これまでの物語と人物の証言を突き合わせ、犯人を突き止める作業が始まる。
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犯人に目星を付けたら、さらに突っ込んで会話を行い、怪しい証言をひたすらにタップ。
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▲突然に言葉の数が多くなる容疑者。焦りが出ていてよい。

と、ここまでは「漫画風の凝った探偵ゲーム」でしかないのだが、驚きはそのあとに待っていた。
なんと、シナリオに分岐があったのだ。
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▲右下に?????という分岐が……。

なんと、『うっかり探偵』は解き方によって物語が分岐する仕組みを持つ予定だという。
同じ事件でも、ほかのキャラクターから見たら真実が異なることもあり、真実は常に1つではない。
また、同じ結末でも解き方や視点が変われば感想も変わる。
そういった表現をこの分岐によって表現するのだとか。

探偵ものアドベンチャーでは、基本的に真実は1つ。そして、そこに向かって物語はまっすぐ進む。
それは当たり前だし、何より複数視点による分岐、「もしあの時××しなかったら」的なifを表現するとコストがかかるからだ。
が、開発の大野さんによると「どこか違いを出して、こだわりたい」からこれをやってしまったとのこと。
話を聞いている限り、すべてのやりたいことを実装したら予定されている2019年に出すのは無理ではないかな……とは思えたが、楽しくなりそうな予感は感じた。

・大正モノ・探偵モノ好き
・物語を多層的に見たいアドベンチャラー

は、公式Twitterをフォローしてリリースに備えるといいだろう。

公式ページ:
うっかり探偵公式Twitter