『なろう小説』を読むようにアプリを遊んでもらいたい。なろうランキング2位の経験をアプリに注いだ『君が勇者になるために』作者インタビュー
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- 2019年03月03日
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スマホゲームを遊んでいて、「ラノベ風RPG!」などのフレーズを聞いたことがる方も多いと思う。
しかし、「なろう小説風RPG」はどうだろうか?
誰もがネット小説を公開できる人気サイト、小説家になろう。そこでデイリーランキング2位まで獲得した作者が、その経験を活かして作ったゲームが『君が勇者になるために』である。
今回は、このゲームの中に秘められた「なろう」要素について、作者さんに直接聞いてみた。
なお、作者のお名前は猫丘さん。
長いことゲームキャストを見ている方は、画を見るだけで『魔王の倒し方』の人でおなじみ。
『ジャンプ+』などの新人コンテストで漫画を掲載したり、なろう小説を書いたり……多芸すぎる。

猫丘さん、よろしくお願いします。ゲーキャス登場はもう3度目ですね。
早速ですが、『君が勇者になるために』の内容を教えてください。
猫丘:
勇者が敵のアドベンチャーですね。
“RPGゲームあるある”への皮肉から始まったゲームです。
RPGでは勇者が他人の家に入ってツボをわったり、タンスあさったり、やりたい放題で許されていますよね?
その理屈は「勇者の権利として認められているから」だとしたら、どんな世界になるんだろう、と考えて。
他人の家に勝手に入って、モノを盗んでも許されるなら、勇者たちは悪人化していくんじゃないか。

▲緑の服に身を包んだ勇者が、壺を割りまくる!

確かに。特権が認められていたら、いずれ腐敗していきそうですね。
猫丘:
そんな世の中で、正しい勇者を目指す少年が悪い勇者たちに出会って、戦ったり説得したりして、ときに改心させていくゲームです。
色々な展開があって、なろう小説のように楽しめると思います。

毎回、猫丘さんのゲームは展開早くて奇抜なところが楽しいのですが、今回はApp Storeの説明からしてネタバレ全開ですよね。
BADENDのヒント集が説明文にある。
・他人もらった金でレンタル彼女とデートエンド
・ハーレム勇者の説得によりビキニアーマーの魅力に洗脳され、女の子にビキニアーマーを着せる旅に出るエンド
ちょっと抜き出してみたのですが、面白い部分のネタをばらして大丈夫なのですか?
猫丘:
中身が分かったほうが、みんな気になるんですよ。
Twitterで作家の方が実験していたんですけど。
同じ漫画に対して『さとこと嫁』というシンプルなタイトルでツイートしたときと、『義母が好きな嫁の話』というタイトルにしたときで、1万RT単位で結果が変わったんですよ。
(実験の結果を示したツイートはこちら)

ビックリ箱を置くより、「この箱を調べると足が生えてソバットしてきます」って書いた箱を置いた方が調べたくなる理論ですね。
猫丘:
なろう小説は、タイトルでネタバレしていたほうが読まれるんですよ。
ネタバレしていたほうがいい。

なろう小説でデイリーランキング2位になったこともある猫丘さんが言うのなら、確かにそうなのでしょう。
というか、自分もタイトルで内容がわからないと、最近はラノベ読まなくなってきていますから実感もあります。
でも、ネタバレするとゲームの面白さが減るのでは……?
猫丘:
カリフォルニア大学の研究で、こんなのがあります。
物語を見るとき、作品の結末を知らせたグループと、何も知らないグループに分けて体験させ、見終わった後の感想を聞きました。
すると、内容を知ってから見た(ネタバレをした)グループの方が、作品をより面白く感じたそうです。
(関連:ネタバレがあった方が物語は楽しめる? カリフォルニア大学の調査で明らかに - ねとらぼ)
昨今、ゲームでは「ネタバレしないで!」という運動がありますが、「やる前にネタバレして!」みたいな調査結果が出ると、なんだか奇妙な気持ちになりますね。
猫丘さんは、ネタバレしてから遊ぶ面白さをどのようにとらえているのでしょうか。
猫丘:
たぶんネタバレって(物語の結末を知った前提の深読みをして)ゲーム2週目の面白さを1週目で味わえるみたいなところあるんでしょうね。

2周目を最初から遊ぶ……なるほど。
話を戻しますが、主人公はどんな少年なんですか?
猫丘:
とある理由から常識が欠如しているけども、正しくあろうとする少年です。
常識がないので、人と出会ったりすると「話す」などに交じって「脱がす」とか、人に触れる時に「おっぱいを触る」とか、とんでもないコマンドが出てきます。

▲最初の選択肢。勇者テストの試験官に対して「殴る・脱がす・助言を求める」の3つの行動が……ってまともなのは1つだけ!

それってプリコネ太郎(※)では……。
※ゲーム『プリンセスコネクト!Re:Dive』の主人公。記憶喪失で常識を失い、とんでもない奇行でヒロインたちと関わるハーレム野郎
猫丘:
もちろん、そういったコマンドを使ったらバッドエンドです。

えっちイベントを起こすとバッドエンドに直行するプリコネ太郎……。
猫丘さんのゲーム、そういうところが常に道徳的ですよね。
猫丘:
そうなりますね。
実際プレイしてみたらそこまで狂ったゲームじゃないですよ。普通です。
なんか言葉で説明すると狂ったゲームになるけど。

猫丘さん基準の普通……。
ゲームは無料ですか?
猫丘:
広告付きで、バッドエンドをすべて回収すると無料でちゃんとしたトゥルーエンドまで楽しめます。
600円で追加シナリオも楽しめて、裏の話が明らかになる感じですね。

なるほど。
・ゲームはネタバレしていたほうが楽しい理論
・気になる部分は先に書いた方が宣伝になる理論
がどのように生かされているか気になるので、遊んでみたいと思います。
ありがとうございました。
猫丘:
はい。このゲームは悪いことをするとBADENDになります。
とても道徳的なゲームで、子供も楽しめるバカゲーファンタジーですのでよろしくお願いします。

▲「道徳的なゲーム」という割に、絵のタッチはえらく性癖をこじらせた感じが……
過去作は中国でヒットを飛ばしていて、この作品にもそういったエッセンスがちりばめられているのだろう。
1時間程度で全部遊べるゲームになっているそうなので、気になった方はぜひ下記リンクからどうぞ。
アプリリンク:
君が勇者になるために (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)コメント一覧 (6)
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- 2019年03月03日 15:38
- 最初にネタバレした方が面白い、テレビドラマだけど古畑任三郎みたいなもんかね?
推理好きしか読まない推理小説ではウケないだろうけど
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- 2019年03月03日 19:58
- 古畑任三郎は犯人側の焦燥を楽しむ、刑事ものではなく犯人ものだから成立しているように思う
なろうのタイトルが最早粗筋なのは、タイトル見てあらすじ読んで、って手間を一つ減らすことで興味を持ちやすくさせる為だろうし
ネタバレして1度目で2度目の楽しみを味合うのは時短ではあるけど、それってもう2度と得られない1度目を捨ててるわけで、2度読まない使い捨ての消耗品にしか使えない理屈かなと
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- 2019年03月04日 23:13
- 「ネタバレしない方が面白い」という作品はあくまである程度以上の質を保っている普通の、言い換えればちゃんとした作品
なろう系みたいな99.99%がゴミという界隈では、まずタイトルで中身のあらすじを書いてしまわないとそもそも興味すら抱いてもらえない
適当に選んでもほぼ確実に自分の好みと合わないようなのを掴んでしまうわけだから
「ネタバレした方が面白い」ってのはやはり対象によるよなあと
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- 2019年03月05日 05:28
- アプリゲームやってみたけど
素人が作った90年代ROMゲームでクソつまらんかった
インストールして通信料 損した気分
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- 2019年03月06日 09:36
- 最近初めてタッチを読んだんだけど、双子のどっちかが亡くなるってことだけは知ってた。
たぶん何も知らずに読んでたら一話切りしてたと思うけど、そこを知っているからハラハラしながらというか真剣に読み進められた。
度合いにもよるけど、自分は要所を知ってた方が楽しめることもあるんだと思った。歴史物なんかだとそもそも原理上ネタバレだったりするしね。信長が裏切られて死ぬとか。
Twitterのタイトル云々はTwitterのボリュームだから成立してるものだと思うし
なろう小説でもネタバレスタイルが受け入れられてるのは所謂テンプレもので、ストーリーではなくシチュエーションを読ませるものに限ってる気がするのと
あと海外大学の有名な実験は他の機関が追証したけど再現性が確認できず、むしろ雰囲気は悪くなった
そもそもネタバレがプラスになるなら、ハリウッドスタジオはネタバレ対策のためだけに何十万ドルも費やしてないという報告もあったはず。
でも、このインタビューは良かったですし、作者さんの作品も楽しんでます