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有野課長に遊んでほしい、エンディングがあるアプリゲーム13選

2019-01-17_18h08_51
ゲームセンターCXなどでゲーム系芸能人として名をはせる有野課長が、本日 Twitter で「アプリはやりません。そこにエンディングがないので」と語ってしまった。
これは「なぜゲームをするかって?そこにエンディングがあるからや!」という持ちネタのパロディで、『マインクラフト』のように終わりのないゲームもやっていた有野さんだから、「自分の都合で区切りがつけられないゲームはやらない」程度の意味で言ったものだとは思う。
が、スマホゲームを専門にしているライターの身としては、この発言は見過ごせない。スマホゲームだって終わりはあるし、名作はたくさんある。
だから、ここに「有野課長に遊んでほしい、エンディングのあるゲーム13選」を選んで書いてみた。有野さん、アプリも遊んで!

スマホには『GOROGOA』のように有野さんが過去に遊んだスマホ向けゲームもある。
が、基本的には「最初からスマホ専用」を念頭に置いて作られたゲームにこだわり、下記の条件で選んだ。
・有野さんが遊びそう(攻略要素がある)
・スマホゲームとして作られた作品で面白い(スマホが先のゲーム)
・終わりがある(スタッフロールはともかく、全クリがある)

タッチ操作だから面白いアクションパズル
Mushroom 11 (itunes 600円 iPhone/iPad対応)
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人類が消え去った未来の廃墟を、意思を持った粘菌が動き回るアクションアドベンチャー。
指で画面を触り、粘菌をこすって押し出すように動かす操作が新鮮かつ楽しい。
物理シミュレートされた地形、粘菌の重量などを利用して通り道を確保するパズル要素も面白いし、ボスと戦うアクション要素、不思議な廃墟の空気感も良し。
新しい操作を見事にゲームに落とし込んだ名作。
もともとはPCゲームだが、作者自ら「スマホ版の方が操作が楽しくなる」と語っていたスマホ向けのゲーム。
紹介:『Mashroom 11』レビュー - 未知の生命体を動かす、未体験の面白さ

気持ちよさ、スマホ向け設計、物語、全部そろったSTG
アカとブルー (itunes 960円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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スマホのために作られた弾幕シューティング。
移植ものの弾幕ゲームと違って、戦闘機の位置が指の速度に合わせて動く前提のつくりがまず良い。
次に大量の弾幕がプレイヤーを襲っても、指で自在に自機を動かせるし、ボム(結構すぐにチャージされる)も気軽に使える。
大量の敵弾をボム出消すと画面が得点アイテムでいっぱいになって気持ちいい。
でもって、ストーリーは熱いオヤジと真面目少女の掛け合いボイスで展開されるため、シューティングを遊びながらでも無理なく入ってくる。
スマホ向け、ゲームの面白さ、物語性、どれもいい感じのスマホSTG一押し。有野さんはシューティングが苦手と聞くので、シューティングはこれだけにしておいた。
紹介:映画を観るかのように始まって終わる弾幕シューティング『アカとブルー』レビュー

すべての大人に体験してほしい物語RPG
ヒュプノノーツ (itunes 基本無料 / GooglePlay)
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夢の世界に入って、幼い頃から記憶をたどって「忘れていたもの」を探す一次元ローグライクRPG。
進むか戻るかを選択(だから一次元)し、ランダムに出てくる障害と戦うシンプルなゲームだが、ゲーム内の行動がすべてストーリーを形作っていく構造は見事。
プレイヤーの選択が主人公の人生を形作るため、いつの間にか主人公とプレイヤーの人生が重なり、感情移入してしまう。
ゲームキャストに紹介記事がないのは「好きすぎて、3度かいても納得できず書き直しになった」から。個人的には、一番試してほしい作品。

王道・面白い・横スクロールアクション
Kero Blaster (itunes 720円)
Kero Blaster
どこかとぼけたカエルがショットを使い分け、黒いモノを倒していくシューティングアクション。
プレイして覚えて、上達して乗り越える楽しさが誰でも味わえる「ゲームの基本」を恐ろしく丁寧に作った作品。
iPhoneで遊ぶことを念頭に操作方法、ゲーム難易度が設計されており、王道のアクションを1本選ぶならこれしかないので、是非1度プレイを。
追記:コメントで指摘されて知ったが、有野さんはもうプレイされていたとのこと。

邪道・同じステージを64通りの方法で解くアクション
That Level Again (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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マリオのような左右移動、ジャンプの操作で、ゴールにたどり着くアクションゲーム。
なのだが、遊んでみると全64ステージ、まったく同じ形。
その代わりにクリア方法が64通り用意されていて、ちょっとしたヒントをもとに頭をひねってクリア方法を探すゲームになっている。
最初は普通のアクションゲームの要領でステージをクリアできるのだが、同じ形のステージに64通りもクリア方法を用意するとなると、終盤はもう、予想を超える解法が連続する。
これを攻略して、有野さんのゲーマー経験値を見せてほしい。
紹介:君は同じステージを64通りの方法でクリアできるか。ゲーマに挑戦するアクションパズル『That Level Again』レビュー

物語のスマホパズルゲームの代表はこれでしょう?
Monument Valley (itunes 480円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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エッシャーのだまし絵(目の錯覚を利用し、不自然な絵を自然に見せた絵)の原理をゲームに盛り込んだパズルゲーム。
建築物の上を歩いてゴールを目指すパズルゲームだが、この建築物が物理的にあり得ない構造をしている。しかし、見た目上平面でつながっているのであればキャラクターは問題なく動ける。
常識を超えた気づきがまず面白い。
そして、想像力を刺激される(言語を使わない)物語も素晴らしい。
紹介:Monument Valley レビュー - だまし絵の世界を旅するパズル。

心も体も失った亡霊の物語RPG
心鎧リコレクト (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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心も体も失い、鎧だけになって動く男が記憶を求めてさまようアクションRPG。
モンスターのドットを削り取り、砕いてゆく爽快感抜群のアクションバトルは触れているだけで楽しい。
さらに、主人公のミステリアスな出生、後半に行くにつれて引き込まれ、最後に少しホロリとくるストーリーも最高。
実は2作目もあるけど、1作目の方が物語が良いのでエンディングでグッとくる。
紹介:心も体も失った男が、鎧に宿って戦うアクションRPG。『心鎧リコレクト』レビュー

未来人を支援する、ポストアポカリプス仕送りゲーム
TimeMachine - タイムトラベル系仕送りゲーム (itunes 無料 / GooglePlay)
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防護服なしでは生き延びられないほど荒廃した未来に生きる、最後の人間と語り、小さなタイムマシンで支援するアドベンチャー。
送った物体次第でプレイヤーと未来人の未来も変化し、エンディングが変化する。
細かいことはさておき、手元の水を送るだけで、
「おお…水……みず、だ…」
「透明だ。ヤバイ物質が解けている心配もない、安全な水か…!」
「いきなりこんなスゴイもの送ってくれて大丈夫なのか?」

と言われる文化の違いがおもしろすぎる。
紹介:『TimeMachine』レビュー - 荒廃した未来の子孫に仕送りし、ウルトラポジティブな生き様に感動せよ

こんな美しくて、難しいゲームに敗北してほしい
MeltLand - メルトランド - (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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液体金属質のステージを隆起させ、滑る水滴をゴールまで運ぶアクションゲーム。その魅力はもう、動画を見ると一発でわかるので下の動画を見てほしい。

魅力をわかっていただけたところで、もう1つすごいのが超激ムズアクションぶり。短いステージなのに、ゴール直前からスタート地点に戻される『Getting Over It』こと壺おじさん張りの難しさ。
死ぬほど苦労して、最後にギブアップしてほしい。

おバカなレトロゲームのノリで。面白いのに売れなさ過ぎた作品
KUMANTA (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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サーモンを乱獲した人間に復讐をもくろむクマと、それを駆除しようとする軍隊との戦いを描いたアクションゲーム。
クマがマンタを持って滑空し、軍隊と戦う覚えゲー系のアクションも楽しいが、何よりストーリーがおもしろい。
80年代洋画を意識した軽快な会話でフラグを立てまくり、回収しまくりのストーリー。べた過ぎて笑える。アクションも適度にきついので番組向けだと思う。
紹介:『KUMANTA』レビュー - クマがマンタで空を飛び、軍隊と戦うおバカアクション。ベタすぎる物語が一周回って面白い

歯ごたえのあるタッチパネルアクションと、ミステリアスな物語
SphereKnight (itunes 無料 / GooglePlay)
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1990年代のカプコンスタッフを呼んできて「スマホ向けに骨太アクション作ってください」と頼んだらこんな感じになるのかもしれないという直球のアクション。スワイプ操作でボールを転がすように主人公を転がし、体当たりで敵を倒すアクションだが、敵の出現具合とプレイヤーのレベルに応じて倒すべき優先順位が変わるため、アドリブ力が試される。
上達して厳しい条件を達成するほど物語が解放されていき、ラスボスの登場で盛り上がり、一気に終わる。家庭用ゲーマーのためのゲームですよ、これは。
紹介:上達し、克服し、クリアする。1990年代アクションの魂をスマホに昇華したレトロ風アクション『SphereKnight』レビュー

懐かしさを今風に表現したドライブゲーム
Neon Drive - '80s style arcade game (itunes 480円 iPhone/iPad対応)
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テクノ音楽を流しながら、イカした車で、ネオン街をドライブする80年代の「カッコいい」を、今の技術で表現したゲーム。
スポーツカーに乗って、左右に移動して障害物を避けるランゲーム。でも、ビジュアルと音楽、そして懐かしのゲームをオマージュした80年代の魂が、プレイヤーを捕らえて放さない。
かなり覚えゲーで難しさもあり、ゲームセンターCX的な「また死んだ!」という展開ができる。で、クリアしたところにある映像美が最高にご褒美なので、クリアの爽快感もある(でも、80年代を思い出す理不尽ゲー枠)。
紹介:遊ぶと、TM Networkが聴きたくなる。80年代のクールを集めたドライブゲー『Neon Drive - '80s style arcade game』レビュー

スマホを暴く脱出ゲーム
Replica : a little temporary safety (itunes 240円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
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スマホで人気のジャンルといえば、脱出ゲーム。その中でも際立った内容の1作がこれ。
疑似的に再現された他人のスマホをいじって、情報を暴くゲームなんて、スマホのゲームとして最高の題材。
無事に証拠を見つければプレイヤーは愛国者であることが証明され、釈放される。証拠が見つからなければ、プレイヤーが犯罪者として処分される。
スマホを暴く背徳感と、他人の情報を社会主義国家に売って保身をはかる良心の呵責が味わえる脱出ゲーム。
紹介:Replica : a little temporary safety - 他人のスマホを暴いて、犯罪者に仕立て上げる。背徳感と狂気のアドベンチャー

基本無料で延々と続くオンラインゲームのイメージが強いスマホアプリだが、それ以上の数の「エンディングのあるゲーム」がリリースされているし、面白いゲームは多い。
いつか、有野さんにはスマホゲームを遊んで「なぜゲームをするかって?そこにエンディングがあるからや!」語ってもらいたい!

とはいえ、有野さんは多忙な身。まずは読者の皆さんに、このゲームを遊んでほしい。
そして、ゲームを楽しめたら「エンディングまでやった、〇〇だった!」とTwitterで感想を書いたり、この記事を紹介してくれれば……いつか有野さんに届くかもしれないと思っている。