少し前、私は120円でわけのわからないゲームを買ってしまった。
『Mini Simulations』。ジャンルは……アドベンチャーになるのだろうか。
なんだか印象的で、ユーモラスなスクリーンショットで、App Store の説明を見ると「シンプルな人間のAIを搭載した実験作」だそうで。
こいつは面白いかもしれない……そう思って手を出したら、これがもう、完全に狂ったゲームだった。
実は最初、このゲームのことは実験的な映像作品のようなもの……だと思っていた。『Plug & Play』のような、ムービーに近い面白系。
ところが、ゲームを始めると太った男が砂漠の中に立っていて……。
歩くと気持ちの悪い音がして、上半身から溶けていく。
で、何をするでもなく全身が溶けて終了。なにこれ。
何が起きたのか全く分からない。120円の虚無。思わずこんなツイートをしてしまうぐらい意味不明。
あまりに意味不明だったショックでしばらく呆然としていたが、タイトル画面に戻るとステージ2が解放されていたのでプレイする。なんか歩いただけで死ぬ、虚無のようなアドベンチャーゲームを有料で買ってしまったようだ。
— ゲームキャスト (@gamecast_blog) 2018年11月7日
何が起きているのか全く分からない。 pic.twitter.com/nYIRoKlEwr
あーなるほど、さっきのステージはチュートリアルだったのね。歩くチュートリアル(チュートリアルで説明なく自殺させる時点で狂ってるが)。
で、今回はアイテムの使い方。スワイプで持ち上げて、自分をタッチしてアイテムを使うと。
で、何を使うのかと思えば、ステージに存在するアイテムは包丁のみ。
そして、使えそうな場所は1か所……。
ざくり。チュートリアルで人を殺すの……?
というか、このゲームの「実験」て何なの……?
え…えぇ……。
このステージの解き方を見つけてクリアしたとき、もう気持ち悪くなっていて、生理的に続けるのが無理になっていた。
このゲームはヤバい。クトゥルフRPGで言うところの、SANチェック(正気度を試す行為)相当はあるし、テーマ的にもあまり広めない方がいい……。だから、サイトでは紹介せずに終わるつもりだったのだが……。
ちょっと、俺の正気がこのゲームを続けることを拒否してる。狂った感じの外見のNPCが正気で、血が出て悲鳴を上げて逃げて正常な反応するの。それを殺して(アイテムを他人に使う方法)、食べる(自分に使う方法)までがチュートリアル。この先、何させられるのか考えるとすぐ遊べない。
— ゲームキャスト (@gamecast_blog) 2018年11月7日
このゲームはヤバい。クトゥルフRPGで言うところの、SANチェック(正気度を試す行為)相当はあるし、テーマ的にもあまり広めない方がいい……。だから、サイトでは紹介せずに終わるつもりだったのだが……。
Twitterではなく、チャット(Discord)なら出してもいいと思って紹介したら一部のプレイヤーが大いに盛り上がってしまう。
▲めちゃ面白いぞ!とか言い始める。
ステージ3以降はゲーム性が変わって面白くなるとか言い始め(でも猟奇的)、「頭が変になりそう」といいつつ、みんな止めない。
「これはSCP的な実験だな」とか、「」
さらには「生理的に無理」というプレイヤーに対して、App Storeのアプリをプレゼントを贈る機能で……。
送りつけて遊ばせたり、「ダイジョウブ、進めたらかわいいキャラになってきたよ!」とか言って遊ばせようとする「ホラー映画を嫌がる人に無理やりやらせる」遊びまで始まって、みんなすごく楽しんでる。
▲私が送りました。
自分に需要がなくても、猟奇ホラーが好きな人はこんなにいたのか……。
なんだかんだ言って、送られた人もプレイして攻略始めているし。
人によっては禁断症状が始まっていて、遊んでいる人の様子を見ているだけで面白い(気持ち悪いので私はもうプレイしません)。
いや、本当に人の好みはそれぞれ。
私がプレイを辞めるほど猟奇的なゲームでも、珍味が好きな人もまた多い。改めて、人の好みの多様さを学んでしまった。
アプリリンク:
追記:
超ニッチかと思っていたのに、売れすぎていてもう人間がわからなくなってきた。
なお、年齢制限指定12歳以上。Appleさん、これ『FGO』の対象年齢4歳以上と並んでダメなやつでしょ。