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ゲーム展示より、海外開発者と話して交流しやすい空間が魅力。東京のBitsummit『Bitsummit Roadshow Tokyo』レポート。

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2018年9月19日、東京ゲームショウ2018を前に代官山UNITで行われたインディーゲームの展示会、『BitSummit Roadshow:Tokyo』の様子をいまさらながらレポートしたい。
本イベントは、もともと京都で行っていたインディーゲーム博覧会『BitSummit』が、関東圏に堂々殴り込みをかける初の東京向けサテライトイベント。
『デジゲー博』や『コミックマーケット』などがある東京でさらに行う意味はあるのか……と思ったが、殴り込みをかけるだけの違いがあるイベントになっていた。

イベント会場は上下2フロアに分かれており、イベント内容も上下のフロアで完全に分けられた板。
上のフロアには Bitsummit の審査を通過した20点強のゲーム(海外作品がメイン)が展示されており、足の踏み場がないほど盛況。
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どのゲームも言って以上のクオリティがあり、特にPS3世代のゲーム機と比べてもそん色ない『ダークソウル』系なスマホアクション『THE PASCAL WAGER』は目を引いた。
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その他、8bitなドット絵世界でおしゃれなジャズ・歌謡が流れるインドネシアのゲーム『DANGEN』は結構好きだった(動きに難はあったが)。
このドット絵で、ものすごいおしゃれな音楽が流れるとは……!
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ただ、TGS2018に間に合わなかった(か、落ちたか)日本ゲームの展示はいくつかあったものの、海外ほとんどのゲームは後ろに控える東京ゲームショウ2018で遊べたので、イベントに参加して遊ぶ必要は感じられなかった。
TGS2018に展示されていない、コードを持ってモノクロの世界を照らす“電源”を入れるアドベンチャー『KOKUHAKU』をここで遊べたので、新しいゲームとの出会いはあったのだが……。
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▲まだ公式サイトなどもないそうだが、世界観が他を圧倒していた。

ただ、本イベントのメインは地下フロアにあった。
下層フロアではDJイベントや有名ゲーム開発者によるトークショーも行われており、こちらも満員。
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さらに、Unityがご飯を提供していて、これがめちゃくちゃおいしかった。
イベントのご飯と思えないほど。
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▲このご飯がチケットの半分ぐらいの価値。おにぎりは海苔にゲームのタイトルが描かれた細工海苔!

下層でトークセッションと音楽を聴いて、食べて、隅っこで海外から来た開発者としゃべって、仲良くなる。そんな交流イベントになっていた。
会場には海外の出展者が詰めかけていたこともあり、『Bitsummit Roadshow Tokyo』は日本に居ながらにして海外の空気を味わえるイベントだった。

ゲームを見る目的、メディア向け展示などの意味なら東京ゲームショウと内容が被ることもあり、行く意味は薄い。しかし、海外から来た開発者と交流するならこのイベントはぴったりだ。
東京ゲームショウは始まってしまうとハードスケジュールで、人と長時間話せないがここでなら話せる。海外のパブリッシャーとも話せるし、Bitsummit本来の「海外に向けて日本人が旅立つ場」という機能は残っているわけだ。

『Bitsummit』がこのイベントを続けるのであれば、東京ゲームショウ直前の海外交流イベントとして今後、価値が出てくるかもしれない。
そういった印象のイベントであった。